vol.5 自然が後押ししてくれた

大宜見から帰る朝。両親の家を出る時から、湧き上がってくる気持ちに涙が止まらなくなった今朝。
ありがたさなのか、寂しさなのか。

夜中から続く雨が車に乗った途端、大粒に。

一瞬にして嵐のような外の景色は、まるで心を表すかように私はわんわん泣いた。

横で運転する母に「大宜見に全部出して」「浄化だね」と大笑いされながら、内側にあったもう要らない塊が溶けてゆく。寂しさの涙ではない。インナーチャイルド(未消化物の感情)というみえないものが流れているようだった。

名護までくると、雨は止んだ。
さっきの嵐は何だったのか?自然って偉大だ。涙を流させてくれたようで、同じように私の心も晴れていた。

空港で母とハグをして、またまた号泣して。感謝の気持ちでいっぱいだと自然と出た言葉を伝えられた。こんなに心から母に思えたのはきっと初めてかもしれない。
ゲートを通るまで、両手いっぱい手を振ってくれた母の姿が嬉しくて、私も笑顔で振り返した。

今回思い切って沖縄にきて本当によかった。
一つ私の中で芽生えた願いとも出会い、今帰りの飛行機の中で優しさに包まれている。

目の前のことを改めて大切にしよう。好きな人と直接会える時間を愛おしく想う。
生きている間でしか体験できないこと、心が本当に望む景色へ進もう。


Sari

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