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エベレスト登頂の道のりと頂上からの景色

プランニング室 伊藤孝浩

こんにちは。
DACセブンサミット・プロジェクトでエベレストに登頂した伊藤です。

世界最高峰エベレストに挑戦し、何を学んできたかを綴らせていただきましたが、早くも最終章です!

全3回のテーマ
第1回:なぜエベレストに挑戦しようと思ったのか。
第2回:登るために、何をしたのか。
第3回:登頂して感じたことは。

今回は、エベレストの登頂への道のりと、頂上からの景色について感じたことをお伝えします。

最終関門“デスゾーン

エベレスト登山の最終関門は、標高 約8,000m以上の“デスゾーン”。

酸素量が、地上の約1/3しかなく、最悪、滞在しているだけで命を落としてしまう危険な場所です。呼吸をしても、息苦しさがずっと続き、頭がぼーっとしてくるので、酸素マスクは外せませんでした。

ただ、いくら酸素マスクを付けていても、身体はダメージを受けます。
高所へ行くにつれ、シワシワになっていく手を見た時、自分の想像以上に危険な場所なんだと恐怖したのを今でも覚えています。
このような環境下で、連日8時間以上登り続け、氷点下30℃の極寒の中で眠りにつく生活をしていました。

そして、いよいよ極限状態で挑んだアタックの日(登頂日)。

真夜中から出発して7時間。寒さも疲労もピークの中、足を引きずりながら登る私の背中を押してくれたのは、朝日でした。

「頂上まであと少し」と言い続けながらも、一向に埋まらない距離。
それの繰り返しで、心が折れそうになっていた私を勇気づけるように、頂上までの道のりを照らしてくれました。

頂上の景色

5/17 AM 6:15 世界最高峰 エベレスト登頂

朝日から元気をもらい、登り続け1時間。なんとか気力で登りきることができました。

疲労でうつむいていた顔を上げて眺めた山頂からの景色は、360°雪と山々に囲まれた絶景でした。
手前は一面広がる雪景色、奥側は荒野のような山々とのコントラストが綺麗で感動しました。また、大きなキャンプ地の一つである標高7020mのノースコルも、頂上からみるとミニチュアサイズに見えました。

そのぐらい標高8848mは大きく、世界最高峰の頂点は偉大でした。

登頂して感じたこと・変わったこと

“エベレスト登頂”は、私にとって入社前から抱き続けてきた夢の集大成でした。
エベレストを登頂するまでの登山時間は100時間を超え、登頂日は20時間以上行動し続けました。

そんな生活を続け遠征した54日間は、間違いなく人生で1番過酷な日々でしたが、山頂が見え、頂上の瞬間が近づいてきた時には、夢が叶うよろこびと、5年間抱き続けてきた夢を名残惜しむさみしさがありました。

その時に、夢を追い続けられること自体がしあわせでもあるのだと感じました。


エベレストを登頂してからは、“何事も本気でやれば、いつか必ずできる“と考えるようになりました。すごくシンプルですが、本当にそう思うようになりました。

なので、“やりたい!”と思ったことに積極的になり、“やらない!”と決めたら、そのことで迷うこともなくなるので、限りある時間を何に費やすかの「選択と集中」ができるようになりました。

最後に

エベレストに登る前と、登った後の景色は違います。もっと言うと、登っている途中で見える景色も全然違います。
遠征中は、実際に行動してから試行錯誤する部分も多くありました。それは登ってみなければ分かりません。

複数回に分けて長々と綴らせていただきましたが、わたしがDAC冒険日誌で伝えたかったことは、“まず一歩踏み出してみませんか“ということです。

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