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SMSマーケティングのAttentiveがシリーズDで$230Mを調達など:米国主要VC投資調査vol.12
アイキャッチに入れるのをRobinhoodと迷ったのですが、期待を込めてAttentiveにしました笑
お知らせ
7月から米国主要VC投資調査マガジンを始めました。
米国トップVCと呼ばれるAndreessen Horowitz、Kleiner Perkins、Sequoia Capitalの3社についてまとめていきます。スタートアップやベンチャーキャピタルの方などの参考になれば幸いです。
先週の記事はこちら。
【2020/09/21〜/09/27】
・Andreessen Horowitz:1社
< Silo $9M / Series A / 生鮮食品EC >
・Sequoia Capital:3社
< Attentive $230M / Series D / SMSマーケティング >
< Playco $100M / Series A / ゲーム開発 >
< Rappi $300M / Series F / デリバリーサービス >
・Andreessen Horowitz + Sequoia Capital:1社
< Robinhood $660M / Series G / 証券取引アプリ >
・Andreessen Horowitz:1社
Silo $9M / Series A / 生鮮食品EC
参照元/URL:https://usesilo.com/
生鮮食品の販売プラットフォームを提供するSilo(サイロ)がシリーズAで900万ドルを調達。
Andreessen Horowitzがリードし、Initialized Capital、Haystack Ventureが参加。
プラットフォーム上でリアルタイムでの分析や、経理の処理、配送ルートの設定なども可能。現在は生鮮食品のみの取り扱いだが、今後は乳製品・食料品と広げて行く予定。
共同創業者兼CEOのAshton Braun氏は「2020年に同社は1,300パーセントの成長を遂げ、来年もこのペースを維持する予想。」と述べている。
また、4ヶ月前は7人だった従業員は19人まで増え、年末までにさらに35人まで従業員を増やす考えとのこと。現在エンジニアリングと製品部門での採用を進めている。
北沢:1,300パーセントの成長というのは一瞬翻訳ミスかと思ったのですが間違いではない様子。Covid-19が追い風になっての数字かと思いますが、それでも非常に伸びていますね。
詳細な数字はシリーズAというのもあって(?)探しても出てこなかったですが、ユーザー数や売り上げは相当伸びているのではないかと思います。
個人的には、生鮮食品は「鮮度の維持」が一番の課題になると思うので、規模が大きくなってもどこかで頭打ちになりそう。
そう思うと、取り扱う(維持しやすい)商品を増やすのを初めから見越していたのかもと。この辺りはECに詳しい方に聞いてみたいです。
間違えかけたのですが、こちらとは全く別物らしいです...
参考記事:食材の鮮度、スマホで管理 Alexa搭載の真空保存システム「Silo」 (1/2)
・Sequoia Capital:3社
Attentive $230M / Series D / SMSマーケティング
参照元/URL:https://www.attentivemobile.com/
テキストメッセージマーケティングAttentive(アテンティブ)が、シリーズDで2億3000万ドルを調達。評価額22億ドルで累計調達額は3億9400万ドルへ。その8割以上は今年に入ってからの調達でユニコーンの1社としても注目を集めている。
Coatueがリード、Sequoia Capital、Bain Capital Ventures、IVPがフォローオン、新しくTiger Global、Wellington Management、D1 Capital Partners、Atomico、Sozo Venturesなどが参加。
SMSメッセージをマーケティングに活用し、顧客数は年初の約1,000社から現在は2,000社まで増加。
Attentiveの共同創業者でCEOのBrian Long(ブライアン・ロング)氏は「Attentiveで作成されたテキストメッセージ広告からの売上は、顧客の小売業者の収益の平均18.5%を占めている」と述べており、また2021年の末までに新たに1000人以上を雇用する計画とのこと。
北沢:創業者の2人はTapCommerce(リターゲティング広告)の共同創業者でもあり、2014年にTwitterに1億ドルで売却。今回の創業まで同社に在籍していたとのことで、テキストメッセージについての造詣が深い部分がAttentiveに活かされているのかなと。
リターゲティング広告については、こちらの記事が分かりやすかったです。
テキストメッセージ・メールの開封率は1%程度と聞いた覚えがあるので、今の時代にどうアプローチをしているのだろうか?と思ったのですが、AttentiveのソフトウェアはZendeskやMailChimpなどのカスタマーサービス・メールソフトと統合されているため、顧客の小売業者の収益の平均18.5%という数字が出せるとのこと。
マーケティングにおいても、動画よりテキストの方が制作費も時間も抑えられるイメージがあるので、そういったところも売り上げやCVに影響しているのでしょうか。
今後はFacebook messengerや、WeChat、WhatsAppなども試していくそうでこのままIPOまでいくのか、どこかに買収されるのか楽しみですね
Playco $100M / Series A / ゲーム開発
参照元/URL:https://www.play.co/
モバイルゲーム開発企業のPlaycoがシリーズAで1億ドルを調達し、評価額は10億ドルとのこと。
Josh Buckley、Sequoia Capitalがリードし、Sozo Ventures、Raymond Tonsing、Caffeinated Capital、KSK Angel Fund、Mistletoe Singapore、Digital Garage、Dreamers、Makers Fundなどが参加した。
同社はウェブリンク上でプレイでき、どのプラットフォームでも動作するブラウザゲームを開発しており、年内に第一弾を発表すると共同創業者のMichael Carter(マイケル・カーター)氏は述べいている。
また、創業メンバーにはオープンソースの接続プロトコル「WebSocket」の開発者であるMichael Carter氏に加えて、Zyngaの共同設立者であるJustin Waldron(ジャスティン・ウォルドロン)氏、元DeNA取締役の大塚武氏、HTML5ゲームのパイオニアであるTeddy Cross(テディ・クロス)氏など多くの著名人がいる。
北沢:投資家の名前を見て引っかかった方もいるかと思いますが、実業家の本田圭佑氏のKSK Angel Fundと、ウィル・スミス氏のDreamersもこのラウンドに参加しています。
テッククランチでもリリースがあった通り、シリーズAにも関わらず、すでにユニコーンに。
これは創業メンバーへの期待値の表れと捉えていいのでしょうか。WebSocketの開発者、Zyngaの共同設立者、元DeNA取締役、HTML5ゲームのパイオニアなど。
大塚武氏について調べてみるとスマホゲームの「怪盗ロワイヤル」の開発者とのことで、こんな記事もあったので興味のある方は是非。
また、Zyngaはソーシャルゲーム企業で、時価総額は約100億円の巨人。
ブラウザゲームがスマホゲームに加えてVRが普及してきている中、人気が出るとは思えないのですが、それを覆すようなゲームが見れることを期待しています‼︎
Rappi $300M / Series F / デリバリーサービス
参照元/URL:https://www.rappi.com/
デリバリーサービスを提供するRappi(ラッピ)はシリーズFで3億ドルを調達し、評価額は約35億ドルへ。
SoftBank、Delivery Hero、Sequoia Capitalが参加。過去のラウンドではAndreesen Horowitz、DST Global、Y Combinatorなども参加した。
米国証券取引委員会が発表した文書によると、Rappiは今回のラウンドで3億5000万ドルの資金調達を目指していたそう。
2015年にはソフトバンク・イノベーション・ファンド(50億ドル規模)の最初の投資先として10億ドルを調達した。
北沢:フードデリバリーという認識でいたのですが、今は料理だけでなくお酒・食料品・花なども取り扱っているんですね(本当になんでもあるなこれ...)。
サイトを見ると1時間以内に受け取ることができ、100%の品質保証「製品の状態が気に入らなければ、お金を払う必要はありません。」とまで記載がありすごいなと。
確かに物によっては必要ですが、料理とかデリバリーするのにトラブルはつきものじゃないですか(ドレッシングが入ってないとかw)。
最近はこんなリリースもあり、利益率の低い業界では少しでも多くのユーザー獲得&リピートのためには保証は基本なのかもしれません。
また現金も宅配してくれるそうで、日本ではあり得ないなと思ってしまいました笑
日本ではUberEatsがここ数年で一般的になったなと、外で多くのドライバーを目にするようになったことや、メニューの充実から感じています。
間違いなく便利なのですが、ユーザーから見るとアプリの使いやすさくらいしか差別化するところがないのかなーというのが正直なところで、スイッチングコストは低いのでどうなるのか。
・Andreessen Horowitz + Sequoia Capital:1社
Robinhood $660M / Series G / 証券取引アプリ
参照元/URL:https://robinhood.com/
手数料無料の証券取引アプリを提供するRobinhood(ロビンフッド)がシリーズGで6億6000万ドルを調達。評価額は117億ドルに上り、累計調達額は約12.5億ドル。
Andreessen Horowitz、Sequoia、Ribbit Capital、9Yards Capital、D1 Capital Partnersが参加した。
当初の調達額は4億6000万ドルの予定だったが、D1 Capitalが追加で2億ドルの投資を決めたことで6億6000万ドルへ。
6月に20歳の学生ユーザーが約70万ドルの負債を抱えて自殺した件については、後の調査で残高がマイナスになったのは、契約が確定する前の一時的なものだったとのこと。
北沢:2015年に正式ローンチされてから5年で評価額が117億ドル‼︎Robinhoodに限らず、スピード感が本当に凄いなとリリースを見ていると思います(特にフィンテック)。
HPに記載があったのですが、上場前に指値注文を出すことができるんですね。投資アプリということしか知りませんでした。
記載があったユーザーの自殺についても僕は全く知らなかったのですが、オプション取引により残高が大きなマイナス(約70万ドル)を示した後に自殺をしたとのこと。
投資が身近になった結果、自分の理解を超えるようなこのような出来事も起きてしまうんだと思いました。僕自身はやっていませんが、投資はとても個人的な・己と向き合う行為だと思っているので、市場の変化の中でメンタルをどう保つのか?が課題だと感じました。
興味のある方はこちらも分かりやすかったので是非。
※投稿直前に見つけたForbesの記事では、現在米国証券取引委員会の調査を受けているとのこと。
以上です。
半沢直樹は最後まで面白かったですね。前作を見てなかったのですが小説は読んでいたので十分楽しめました。個人的には香川照之さんの顔芸が一番笑ったw
来週は、10月5日月曜日に更新予定です。
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