ブロックチェーン技術で国際送金システムを提供するVeemが$31Mを調達など：米国主要VC投資調査vol.11

今週は2件で、Andreessen Horowitzの動きがありませんでした。70社近く見ているのですが、VCによって動きが全然違うのでそこも面白いなと。

お知らせ

7月から米国主要VC投資調査マガジンを始めました。

米国主要VC投資調査note｜Daiki Kitazawa / 北沢大樹｜note

米国トップVCと呼ばれるAndreessen Horowitz、Kleiner Perkins、Sequoia Capitalの3社についてまとめていきます。スタートアップやベンチャーキャピタルの方などの参考になれば幸いです。

先週の記事はこちら。

【2020/09/14〜/09/20】

・Andreessen Horowitz：0社

・Kleiner Perkins：1社
< Veem $31M / Venture / ブロックチェーン：国際送金 >

・Sequoia Capital：1社
< Healthlane $2.4M / Convertible Note / 医療機関の検索＆予約 >

・Kleiner Perkins：1社

Veem $31M / Venture / ブロックチェーン：国際送金

参照元/URL：https://www.veem.com/

Cross-border payments firm Veem raises $31m

国際送金システムを提供するVeem(ヴィーム)が3100万ドルを調達。

Truist Financial CorporationのVC部門がリードし、MUFG Innovation Partners、AB Ventures、GV、Goldman Sachs,、Kleiner Perkins,、Silicon Valley Bank,、National Australia Bank Ventures、Trend Forward Capitalが参加。

ブロックチェーンの技術を使うことで、送金の際の高額な手数料や為替リスクの軽減、送金に日数がかかる問題を解決している。

一度に多くの外貨を購入し、それを銀行よりも割安な価格で提供することでの外国為替手数料で利益を出している。

PayPal等の既存のネットサービスと比べて異なるのが、ブロックチェーンを使用しているため、暗号化されている＋veem自体にお金を預けずに送受金が可能であるということ。

北沢：海外の決済サービスといえばPayPalという認識でいたので、どう戦うんだろうかと思っていたら、ブロックチェーンを使うため、もう前提として仕組みが違うので比較するものではないのかなと。

ジャンルとしては同じですが、「決済」というカテゴリーの中の「ブロックチェーン」内での戦い。

110か国で50以上の通貨で使われていて、B2Bの顧客数は約200,000人を超えるそう。

参考記事：LFP161 – Global B2B Payments & Multi-Rail Technology w/Marwan Forzley CEO Veem

今後さらに伸びる中で(仮に伸びなくても)、銀行系VCがいくつか入っていますし、投資分は余裕で回収できるくらいの売却も十分ありえそうだと感じました。

・Sequoia Capital：1社

Healthlane $2.4M / Convertible Note / 医療機関の検索＆予約

参照元/URL：https://healthlane.com.my/

Cameroonian e-health startup Healthlane raises $2.4m funding - Disrupt AfricaCameroonian e-health startup Healthlane raises $2.4m funding - Disrupt Africa

医療機関の検索・予約サービスを提供するHealthlane(ヘルス・レーン)が240万ドルを調達。

Sequoia Capital、Digital Horizon、Silicon Valley Bank、TSVC、Supernode Ventures、CRE、Capitoriaなどが参加。

モバイルアプリを通じて、カメルーンとナイジェリアの複数の医療機関への予約が可能。すでにユーザー数は25万人以上で、400以上の医療機関で利用されています。

また、受診後の検査データや請求金額などをまとめてアプリ上で管理することができ、顧客定着率は98%とのこと。

同社は、Y Combinator Winter 2020のピッチに参加した12のアフリカのスタートアップの1つでした。この間、7%の株式請求権で150万ドルの投資を受けた。

Y CombinatorのW20デモデーに参加したスタートアップ（ヘルスケア、バイオテック、フィンテック、非営利団体） | TechCrunch Japan

北沢：カメルーンの人口が2,521万人で、ナイジェリアが1.959億人(どちらも2018年時点)、現時点のユーザー数は25万人以上でも、全体の1％未満と、内訳が見つからなかったので正確ではないですが、伸びる余地はまだまだあるなと。

TCの記事ですが、定着率は98%という数字は凄い。仮に多少多く見積もっていたとしても80％くらいはあるんですかね。課金モデルでなければ、ユーザーはわざわざ解約もしないでしょうからこの数字？

以上です。

半沢直樹が来週で最終回なのが残念ですが、ここまでの盛り上がりをどう最後締めるのか？を楽しみに観たいと思います。笑

来週は、28日月曜日に更新予定です。