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神のDB(016)

(016)おぱーいからの真面目な話ですぞぃ~|ω・)どうぞ~

前のお話:https://note.com/daikiha/n/n19182dfa339b

後のお話:https://note.com/daikiha/n/nc09c03016a03

☆⇒/⇒走⇒+激⇒/⇒帰★!!←~飯


『またまた、ただいまぁ~』
とかなり疲れ気味に2度目のただいまを言いつつ玄関から部屋に入っていくと、
『おかえり』バキッ!『ぐはぁう!』と綺麗なハイキックが顔面に飛んできた。

『もう、着替え中なんだから、入ってこないでよね。まったく、少しは気を使いなさいよ、クズ。』と、言っている気がしたが、ボクは既にノックダウン中~。


・・・
気付くと廊下に寝ていた。
体を起こし、部屋にそっと覗いてみると、『なにしてるの?覗きみたいでキモイわよ。早く入ってきなさい。』と、ますみが悪態を付いてきた。
こっちの体にも気を使ってほしいものである。
ま、チラ乳みたからいいけどねr(^~^*)
『キモ』バキッ!『あぐぁ!』

・・・・・・・
そんなこんなをあらかた一周(一蹴?)して落ち着いたところで、ボクはますみに質問した。
『なんで今日は家にいなかったの?』
『明日からの周辺護衛の体制について会議に出席していたからよ。』
なんでもますみは急遽、会議に呼ばれたらしい。
理由はボクが救世主として神仕側から本格的に狙われることになったため、護衛体制とスケジュールの調整が必要となったとのことだ。
まあ、ボクとしては何がどうなっているのか分からないけども。。。予想はつくが一応聞いてみるか。
『ねえ、それで今後のボクへの護衛はどうなるの?ボクは何かしないといけないのか』『何もないわ』『なぁぁ。ああ、そうなの。』予想通りのご返答。

確かにボクのような素人に何ができるか、ってことだよなぁ。変に意識して護衛の迷惑になったら、それこそ一大事だし。
っと、ボクは護衛のことは切り上げる感じで、前から疑問に思っていたことを聞いてみた。
『ところでさ、ますみが使っているあのバカでっかい剣っていつもどうしてるの?昨日のあの時もいつの間にか手にしていたよね?』
『ん?ああ、それは』
と、ますみが立ち上がった瞬間、『うえ?』
・・・出てた。
ますみの手にはあのバカでっかいソードがあった。ボクが戸惑っているとますみが
『これはね私達の中では「ポケット」とよんでいる能力よ。能力が発現したアクセラーの全てが持つ能力の一つよ。異次元の空間にアクセス出来るようになるのよ。人によってその空間の広さは異なるようだけど、特に私のような武具系能力にアクセスできるアクセラーは空間が広い傾向にあるわ。私はソードをこのポケットに収納しているの。』
と言うと、ますみが手にしていたソードは、ますみの手の中に吸い込まれるように消えていった。なるほど、手のひらが「ポケット」の出入り口なのか。

『ふぇ~、いやいや、なんかホンに漫画の世界みたいね。どこかの猫型ロボットでないの?』『でないわよ。』『・・・、ボクますえも~ん』『なんかムカつく』(バキッ!)『なぜぇん!!』蹴られた。

こうして一日に何度も女の子に本気蹴りを喰らったことを含めて色々とあったいつもの平日は、いつもと違う「裏の日常」の始まりの平日になった。


【21】


●2011年11月22日の火曜日。ボクは急いでいた。

なんで?って、そんなこと、聞かないの!。
って自分に言い含めている今日の朝。
ボクがボウヤだから。
そう、
目の前にアレがあるならば。
そう、
爆乳があれば!!

『誰でも動けなくなるでしょうがぁぁ!!』

と、周りの人にはなんのことやら分からない奇声を発していれば、当然やってくる『きゃぁ!』、またまたあくしでんとぉ~。
同じ時間だとやっぱ出逢っちゃうのかなぁ、って運命ので・あ・い、を昨日と同じくぶつかってしまった女子高校生の子に感じていると、

『こるぅあぁあああ、てんめぇ、またかぁ!やっぱ変態かぁあ、あぁん!!』

と、あれ~、こんなところまで運命ので・あ・い、ですか?
『ってぇ!!うおおおおお』

っとダッシュ!!何も考えずに逃げる逃げる。こんなにダッシュ力があるとは、っと自分でも驚きのダッシュ!
『おい!まてや!こるぁあ!!また逃げんのか!この置換野郎!!』
いやいや、なんという漢字を間違った誤解で大声で言っちゃているんいるんですかねぇ~、この人は!。読みが一緒とは、くそぉ~。っとご近所付き合いを少し気にしつつ、ダッシュ!!

この日は、朝にほんの少しのアクシデントがあったぐらいで、無事終了した。ハイ。


【22】


●2011年11月23日の水曜日。祝日。この日は、大事な話を聞かせてもらった。

カランコロン
ドアを開けると、目の前のカウンター越しにマスターが立っていた。
『いらっしゃいませ。おや、大樹様。お昼からますみと御一緒ですか?改めていらっしゃいませ。』
『こんにちは、マスター。』とボクはマスターに挨拶をし、後ろからはますみがドアを閉めて入ってきた。
『本日は祝日で会社がお休みなんですね。大樹様、どうぞこちらに。』っとマスターはカウンターの席を進めてくれた。
そういえば、この店ではいつも入って右一番奥のカウンターに座っている。端っこ好きのボクとしてはとても満足度の高いポジションでもある。

『はい、ありがとうございます。今日はますみがお店でバイトなので、ますみのバイトが終わるまでこちらにお邪魔しよう、ってことになりまして。護衛もできるし一石二鳥だ、ってますみが。』
『そうですか。しかし、大樹様は本日ご予定はございませんか?ご迷惑となっておりませんでしょうか?』
『いえいえ、ぼくは』『予定なんてないわよ。彼女も友達もいなんだから、ダイキは。』『特に、って、彼女はいないけど、友達はいるわ!!』『一人だけでしょ、結婚してるし。』
『・・・・』『ますみ、いけませんよ、そんな真実を言ってしまっては。大樹様の立つ瀬がなくなるではないですか。「知らぬが仏」というでしょ?こういう時は知っていても知らない振りをするのが礼儀なんですよ。申し訳ございません、大樹様。至らぬ妹ですが、素直なだけなんです、お許しください。』っと、深々と頭を下げるマスターと、何食わぬ顔でエプロンを着けてカウンターの中に入っていくますみ。
『あはは、いいですよ、マスター。。。。もう慣れましたぁ。』あんたのそのフォローも、な! ちなみに「知らぬが仏」ではなく「親しき仲にも礼儀あり」である。
『なんと!さすが大樹様。心の広さは既に救世主様の自覚が現れていらっしゃる!私、感服致しました。』と、またまた頭を下げるマスター。くそぉ、ガマンガマン。。
『あと、今日は別の用件でマスターに伺いたいこともありましたし。。。』
『別の用件?ですか。なんでしょう。』
『はい、気になっていたので聞いておきたいと思って、その』と、ボクはマスターをみる。

『過去のレジスタンスについて、です。』

一瞬の静寂。
マスターは少し目つきが鋭くなり、ますみはこっちを振り向いて心配そうにボクをみていた。
ボクは言葉を続ける。
『今のボクは、何もできません。でも、マスターが言うとおりの「救世主」であるならば、知っておく必要があると思って。ますみが過去、三度、レジスタンスがあったって言ってました。ですから過去のレジスタンスの内容と結末を聞いて、今回のレジスタンスへの覚悟をボクなりにですけど、しておきたいんです。もう、他人事じゃないから。』
そう、この前のようなことがこれから、ボクを起点として起きるから。いや、ボク自身が起こすかもしれないから。

ボクが話し終わって暫くして、マスターは少し息を吐き、『なるほど。』と言ってから言葉を続けた。
『大樹様がそこまでのお考えがあってのことでしたら、安心です。わかりました。お話しましょう。ただ、最初に言っておきますが、これまでのレジスタンスの結末はあまり』
やや目つきを緩やかにして

『後味の良いものではありませんので、ご了承くださいませ』

と、マスターは笑顔でボクに言った。


そしてマスターは話してくれた。
淡々と。感情なく。
説明文を読むように、ボクにこれまでのレジスタンスの末路を、話してくれた。

前のお話:https://note.com/daikiha/n/n19182dfa339b

後のお話:https://note.com/daikiha/n/nc09c03016a03

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