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神のDB(020)
(020)第二章はヘタレからの始まりですぞぉ~|ω・)どうぞ~
前のお話:https://note.com/daikiha/n/n6ab9e36e98b1
後のお話:https://note.com/daikiha/n/nd550f1401ac9
【第二章】
【一】
集う想い。
それは人を、そして集団を強くする力になる。
想う心。
誰もがもつ、人に力を与える手段になる。
ボクは、これまでの人生、そんな力があるって実感したことが無かった。
いつも個人の力、自分の力が、全てだった。
他人なんて、家族だって、当てにしていなかった、出来なかった。
他人なんて、信じられるわけない、と。
そんなボクが、「人」を信じられないボクが、信じてしまう「想い」はある。
そんな「想い」は、確かにあるんだ。
【1】
2012年2月3日、金曜日。節分の日。
夜道で油断していると、上空からご機嫌な家族がバラ捲いた炒った大豆を頭から被る、鬼の気分になれるご機嫌な日。
『また振られた~ああああああ』
『またねぇ』
『またですか』
最初の言葉はボク。
次の冷ややかな口調を含んで言ったのがますみ。
最後に食器を磨きながらやさしさの重みが軽い口調で言ったのがマスター。
いやいや、慰め感のかけらもない出だしですね。
ここは、レストラン&バー「クエリ」。にして、本日の夕食のお店。なじみのお店で、なじみの人たちがいるお店。
そんななじみの方々へボクの哀しみの心を一緒に癒してもらおうとしていたのですがぁ。。
『ていうか、今回で何度目? いい加減、学習しなさいよ、あんた。それに今回は振られるの内に入ってないわよ。
売店のお姉さんに一目ぼれして?
その売店に出前があって電話して?
出前には来てくれなかったからまた電話して?
電話で逢ってくれと言ったら断られた。
なんもしてなくて玉砕じゃない。』
と、この仕打ちにしてお言葉。いやいや、わかってなのぉ。。この子は。
『あのね、俺なりに気遣ったのですよ。告白と連絡先の交換のお願いはね、直接言った方が誠実だと思ってね。電話で仕事終わったら逢ってくれってね。言ったのですよ!』
『うん、それで。』
『それもだよ、10分でいいですから、と気を使ってね。そしたらね、「どんな御用ですか?」と聞かれましてね、「直接お伝えしたいことがありまして」て言ったのね』
『うんうん、そんで。』
『そしたらこうですよ。「知らない人にあったら彼に怒られるから」』
『うんうんうん、それで』
『それ言われちゃったらおしまいでしょ?だからね、「すみませんでした、もういいです」と電話切ったのね。「ご迷惑おかけしました」までいったのよね!』
『。。。。。』
『だってさぁ、オレのポリシーは「彼とか旦那がいる人はあきらめる」なんよ。どうよこれ?』
『へたれ』
。。。。うぉぃ。
『。。。。だってさぁ。相手の幸せ壊してまで、入り込めないよぉ。。わかるでしょ?これ、ねぇ。どうなのよ』
『へたれ×2』
・
・・・
・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くすん。
『うわーん、ますたぁ~、ますみがいじめるよぉぉ』
『大樹さん、お言葉が全てひらがなになってますよ。落ち着いてください。別にますみも虫を見る目で見ているだけであって、決して、大樹さんを軽蔑しているわけではないんですよ』
『えーーーーー、やっぱりそんな目でみてますかぁぁぁぁ。。。』
『たくぅ、うるさいわねぇ。店の営業妨害になるじゃない。泣くなら水入れた洗面器の中で泣きなさいよ、ほら』
って、ホンとに洗面器もってきやがりましたよ、この子は。
『うぉい!!、窒息して死ぬわ!!、こらぁ、ますみ!!! 少しはやさしくしくださいよぉぉぉ。。』
『大樹さん、最初の口調と最後の口調が死ぬほど違いますよ。気を確かに。』
『うっさいわねぇ。いいから早くご飯たべなさいよ。もう。』
と言って、さっき注文したチキンの香草焼き&ピラフプレートが目の前に置かれた。
。。。ぐるりゅ~。。
『心はへし折られても、おなかは鳴くのね、あんた』
『だからよぉ、その虫をみる目でみるなぁぁ。。もう、ますみぃ、今だけでいいから、その胸、いや、巨乳でもふぅ、と泣かせてくれぇ!!』
って、顔を向けたら(ゴス!)いつものごとく額に肘鉄一本!!って、
『うがぁぁっぁ!!!』
『黙って食べなさい!』
。。。もぐもぐ
『たく、ホンとにうるさいんだから。傍にいてやってるんだから、それで我慢なさいよ』
『ん? なんか言った?』『言ってない』(語尾被せての即答)
『ふふ、ホンとに素直ではありませんね。お互いに』『なんか言った、京にぃ。』『いえ、なにも』(語尾被せての即答)
今日もこんな感じで静かに夜が更けていく。ビール片手に、かんぱぁ~い。。。。
前のお話:https://note.com/daikiha/n/n6ab9e36e98b1
後のお話:https://note.com/daikiha/n/nd550f1401ac9
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