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会津若松に行ったって話②

前回の続き。先月の下旬に会津若松に行った。目的はAiCT(アイクト)の視察である。動機その他の主なところは①の方に書いた。

スマートシティとは

会津若松市はスマートシティと呼ばれる都市のデジタル化の取り組みの国内トップランナー的な位置付けとなっている。都市のデジタル化と言ってもあまりピンとこないかもしれないけれど、情報技術を用いて生活の色々を便利に効率的にしていこうという動きだと思えば、なんとなくイメージはできるのではないか。

市役所の窓口で謎の待ち時間を過ごすことや、病院の受付で似たような問診票に似たようなことをなぜか毎回書かねばならないとか、引っ越しのたびに役所に出向いて何らかの手続きをしなきゃいけないとか、、、その手間必要なの?と誰もが思ってしまうほど、何らかの手続きにはその手続きそのものにかかる時間の何倍もの時間がかかり、挙句には平日の日中しか受け付けておらず手続きを済ますには仕事を休まなければならないという、2000年も24年経ったというのにまだここ?!と思わざるを得ない理不尽にいまだに直面している我々である。

地方のデジタル化とは、そうした理不尽をデジタルデータの統合や活用によって少なくしていく取り組みである。

デジタルで仕事を作る

また、地方には仕事がないとよく言われるが、テレワークをうまく使ったりデジタル系の仕事ならば地方にいながら首都圏の待遇で仕事ができたりするんじゃないのか。そうやって、地方と都市圏の境界線をデジタルの力で溶かしていければ、地方の疲弊も改善できるのでは?いや、そうしていかないと本当に地方は消滅してしまうので、ぜひそうした方向に持っていきましょうという意味合いも含む。

データを使おう。それも、たくさんのデータを

RESAS(リーサス:地域経済分析システム)の稼働から10年ほど経って、地域をデータで分析するという概念や実践はだいぶ定着してきていると思う。一般にリーサスを常時見ている人はあまり多くないとは思うが、現在中学や高校の授業でもリーサスは普通に取り入れられていて、知らぬのは親世代だけって時代ももうすぐだろう。

そういうわけで、①と重複するが、会津を丸ごとデジタル化しようという会津若松市の試みとその中心にあるAiCTは、これからの地方のまちづくりの一つの方向性を示している。

以下では、①とはまた違う内容のAiCTの取り組みとその感想について述べていこうと思う。また、いくつか課題として考えられることも見つかったので、そこら辺も書き残しておく。

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