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育児のこと3:人生という舞台の主役から降りる(幸せの話)

あたしには子供がひとりいる。
その子が最近5歳になった。

あたしは育児経験5年のペーペーだ。

この5年を振り返ってどのようなものだったか。
端的に言って、適応させ続けた5年だった。

子供の行動や考えに自分のそれを適応させる。うん、そう。だって育児してるんだもの。子供はまだ一人で生きられないので、子供がやることに合わせてあげる必要がある。当然だ。

なんてのは、よっぽど育児に適性がある人か、もしくはやったことがない人の考えで、子供に自分を適応させるのは言葉で表現するほど簡単なことではない。いや、最難関のタスクをこの上なく簡単な言葉で表現してしまっていると言っても過言ではないかもしれない。

少なくとも、自分には楽なことなどほとんどなかった。

子供に自分を適応させるというのは、子供が遊びたい時に一緒に遊んであげたり、よろしくない行動をするときには是正するよう働きかけたり、安全な環境を提供したり、そんなわかりやすいことではない。

それは自分の生活習慣を子供のために強制的に作り変えることであり、自分の金銭感覚を子供のために強制的に上書きすることであり、自分の人生においてそれまで大事だと思っていたものを子供のために捨てることなのだ。

つまり、子供のために自分を自分でなくすることなのである。

とまぁずいぶんネガティブに書いているが、最後はポジティブに終わるので大丈夫です。

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