見出し画像

#1-2 「かわいい」を仕事にしてみたい!

新連載『 🎈 かわいい屋さん 』へようこそ〜!

前回までのあらすじ

もう好きなこと「しか」やりたくない! 創作活動で生計を立てたいと考え、開業することを決意した「かわいい」に生きる意地っぱり。屋号(事業の名前)は複数あった候補のうち、可愛さの観点から「かわいい屋さん」と名乗ることに。


「へなちょこさ」も必要

よし、これからじぶんは「かわいい屋さん」だ〜! 名前が決まったところで、実際に個人事業主として開業するため近くの税務署へ行きました。そのとき撮った写真を見てみると、提出日が「令和三年四月十二日」とあるので、もう二年半くらい前ということになりますね。まじめな書類に「かわいい屋さん」と書いてあるのが、なんだかおもしろかったのを覚えています。ちょっとふざけてるというか笑。おとなの世界に、こどもが入りこんでしまったような違和感がありませんか。実は、これもじぶんが「かわいい屋さん」として実践していきたいことのひとつで、世の中いろんなものが「カタすぎるなぁ」と感じてるんですよ。規則とか、考えかたとか。もっとやわらかく、オープンに、ときには全身のちからが抜けるくらいの「へなちょこさ」も必要だとおもってて。それは、たぶん「かわいい」が得意なことなんです。明るく、愛らしく、まさにこどもたちが得意なやりかたで、息苦しさを解消できたりしないかなぁって。しかもそれを、できるだけ衝突の少ない方法で実現させたいんですよね。ちから任せにドカッと変えてしまうのもひとつの方法ですけど、かわいい屋さんとしては「できるだけみんなが受け入れられる方法で、するするっと問題を解決しちゃう!」みたいなことがしたい。それを個人的には「やさしさに創造性を使う」って言ったりしてます。いままでの人生で培ってきた発想力や問題解決力を、どこに使っていきたいか。その意識が、日頃の行いにも反映されるような気がして。正直なところ、まわりとの違いに焦って、だれかを傷つけることに使っちゃってた時期もあるんですよ。その反省もあって、いまでは純粋に「かわいい」とおもえること、まわりのひとたちが笑顔になる方向へ、じぶんのちからを使いたいと考えるようになりました。もちろん、まだまだ勉強中です。

「かわいい屋さん」の開業届(2021ねん)

じぶんの思いどおりに

とにかく「かわいいを仕事にしよう!」と思い立ち、開業届を提出したところまでは話しましたよね。もうすこし、その背景を振り返ってみたいとおもいます。十六歳で高校を辞めてから、それはまぁ、いろんなアルバイトを経験してきました。引っ越し、清掃、食品加工、クリーニング工場、荷物の仕分け、旅館のフロント、電子機器の修理受付、テープ起こし、カード会社の法人営業、コールセンター、チャット対応、治験やオリンピック会場の裏方まで。まだまだあります。クレープ屋さんに、ロールアイス屋さん、雑貨屋さんのショップ店員、東京にいたころは、カフェのキッチン業務や、キャラクター雑貨の企画進行・デザインなんかもやりました。直近では、こども向けのデイサービス職員も(これは一応、現在進行形です)。あらためて書くと、ほんとにいろいろやってきましたね笑。だいたい時系列どおりに並べてみたんですけど、後半にいくにつれて「かわいい要素」が増えてくるのがわかるとおもいます。クレープ屋さんとかキャラクターの仕事はいまでも好きだし、これから「かわいい屋さん」として展開していきたい事業のひとつです。それでも、やっぱり「だれかの会社」で働いていると、じぶんの思いどおりには動けないんですよね。みんなどうやって折り合いをつけてるんだろう。最初は楽しくても、人間関係でつまづいたり、じぶんの色を出したくても発揮できる場がないと、だんだん苦しくなってきて。これだけいろいろ試してきたのに、本当に心の底からやりたい!とおもえる仕事はひとつもありませんでした。それで、あるとき悟ったんです。あ、じぶんは会社で働くの向いてないんだ、と笑。でも、考えてみると当然じゃないですか。会社って、だれかが勝手につくったものですから、そのカタチがじぶんにうまくフィットするなんて、むしろめずらしいというか。合わなくても自然なことだし、だれかの会社にそれを求めること自体、ちがうのかもなぁと。

やりたいことは求人サイトに出てこない

当時、ここまで「ことば」にはできてなかったんですけど、けっこう深刻ですよね笑。ひとつ、はっきりと覚えているのが、パソコンで次の仕事を探していたときの話です。勤務時間はこれくらい、勤務地はこのあたり、最低限の条件を選んで、検索をかける。すると、いくつか求人情報がリストアップされます(かわいい仕事を求めて、キーワードに「かわいい」を入れてみたり笑)。ただ、そのなかに興味を持てる仕事ってあんまりなくて。スイーツ屋さんとか、かわいい雰囲気の仕事は出てくるんですけど、時給が安すぎるっていうのもよくあるパターンです。なにかが、ちがう。もっと、じぶんだったらこんな場所をつくるのに、と考えてしまうんです。それを何回もくりかえしてるうちに気づきました。たぶん、これから先もじぶんのやりたいことは求人サイトに出てこないんだろうなぁって。それで、ようやく「どこかに就職しようとしていること」そのものが、まちがっていると判明しました笑。じぶんで事業をやるべきだったんです。たぶん、それで起業するひとは多いですよね。とはいえ、なにか専門的な資格があるわけでもないし、堂々と胸を張れるような実績もありません。いろんなジャンルに興味を持って、ちょっとずつかじってきた程度です。曲をつくったり、パソコンは得意だったのでデザインのソフトを扱うことくらいはできるけど、「長年付き合いのあるクライアントさん」なんていないし、あきれるくらいに無名なんですよね笑。それでも、とにかく「じぶんなりの仕事」がしたかった。というより、そうしないと生きられない状態だった、とするほうが正確かもしれません。もう可愛くないと、生きていけない。それって相当やばい状態だとおもいますけど笑、でも当時の気持ちとしては、そんな感じだったとおもいます。なので、具体的なサービス名やマネタイズ策すら思いついてなかったけど、勢いで開業届を出しにいったわけですね。個人事業主って、開業するだけならカンタンっていうのも、やってみてわかりました。税務署に行って書類をいくつか提出するだけで、お金もかからないんですよ。開業届の「職業(どんな事業をするのか?)」っていう欄には、まだふわふわした状態だったので、とりあえず「デザイナー」と書いておきました。なにをするにしても、デザインの要素は含まれるはずなので。やりたいことが明確になったときも、なにかしらの「デザイナー」とは言えるだろうと。具体的にどんなサービスを提供するかっていうのは、最近になってようやく見えてきたところです(二年半もかかりました笑)。とにかく、そんな事情で「かわいい屋さん」として走り出すことになったのですが、この後どんなことが起きたのか。最初に訪れたのは、貴重な「かわいい仲間」との出会いでした。




#1-2 は、こんな感じになりました! ちょっと熱が入ってましたかね笑。かわいい屋さんに差し迫っていた「仕事探し」のリアルをお届けしました。次回は、具体的になってきた「かわいい屋さん」としての事業内容について、ご紹介できたらとおもいます! それではまた〜 🎈

この記事が参加している募集

自己紹介

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?