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人の夢の話を聞くほど退屈なことは無い。でも、書かせて欲しい。面白い夢を見たのだ。

「この前面白い夢見てさ…」と「この動画面白くない…?」は同じくらい信用できない言葉だけど。


昨日の夜勤。冷たいソファベッドの上で浅い眠りに落ちてる時。ハッと目を覚ますと僕は教室のようなところにいて、周りの人は笑っていた。ヨダレでも出したかと思って口元を拭うが特に濡れてはいない。隣の40歳くらいの女性が

「あなた暴言すごかったわよ笑。ストレスかしら」

と言ってきた。
どうやら僕は寝てる間に凄まじい量の暴言を吐いていたらしい。中1の時に寮でもこんなことあったなぁと赤面。

「二重人格なんで笑」

と軽く流してまた眠りにつく。

すると次は知らない女性とベッドで話している夢を見た。これは夢だな…と認識した状態が続く。僕の意識とは別に夢の中の僕が女性を口説こうと頑張っていた。ベッドまできて口説くのは逆に惨めだななんて思いながら、夢を認識してる僕が俯瞰的にベッドを眺める。

するとどこか遠くから
「次はエッチな夢なのぉ??」

と甲高い笑い声が聞こえる。

やばい。また声に出してしまってるのか…。
寝言が多いのは自分の本性を曝け出してるみたいで厄介である。

ベッドの女性が何かを言い残して帰ろうとする。その手を握ろうとして勢いよく立ち上がった瞬間、笑いの渦に囲まれた部屋で目が覚めた。

「お次はどんな夢笑笑??」

さっきの女性が堪えきれない笑いを浮かばせながら言う。

「またなんか言ってました?」

「なんかっていうか…笑」

女の人がゆっくりと目線を僕の下半身に移す。

え、嘘でしょ…

焦って自分のズボンを確認しようとした時、アラームの音が鳴った。


6:15

冷たいソファベッドの上で目覚める。
幸いにもズボンは履いていた。


インセプションみたいな夢だなと思いながら感心した。まさに僕が好きな劇中劇。メタ視点の夢だった。夢から目覚める夢という斬新な展開。だいぶ焦ったけど。

パーフェクトブルー、ブラックスワン、この前見たオープニングナイトなどなど。映画の中でもう一つの作品が進行する作品は、すこぶる面白いのが多い。絵とかでもよくあるやつ。鉛筆を鉛筆で書きました。的な。絵を描いてる人を描いてるのとか。いずれキャンバスの上にキャンバスを書く人が出てくるのではないだろうか。AIに任せてみるか。

ウディアレンの何かの映画に、主人公の女性がシアターで映画を見ていたら、作品の主人公が出てきてその街を散歩するというのがあった。それも何層にも重なった虚構と現実を行き来してて面白い。

さっき出したオープニングナイトはもっと複雑。
超一流舞台女優をジーナローランスが演じ、その脇役でそこそこ有名な俳優を監督のカサヴェテスがしている。舞台のストーリーは老いてきた倦怠期夫婦のギクシャクがメイン。この2人の実際の恋愛のギクシャクも並行して映画に盛り込まれる。

そして何よりすごいのは実際にこの2人は結婚しているということ。見ているとどこまでが本心でどこまでが演技なのかわからなくなる。

今まで見てきた劇中劇の中でも群を抜いて完成度が高い。カサヴェテスとジーナが結婚していることを知っていることを知っていて、カサヴェテスの過去作を全て見ていたら死ぬほど面白いのではないだろうか(カサヴェテスの映画にはほとんどジーナローランスが出ているので)。

とにかく

昨日の夢はオープニングナイトに匹敵するほど凝った設定だった。

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