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君の膵臓をたべたい/佐野よる

以前から本屋さんで大々的に売り出されており
タイトルから
「女の子が膵臓の病気で死んじゃうんだろうなぁ」と察した。
多分、セカチュー的なノリだろうなぁ、と。

 
読後、このタイトルに涙するとあったが
まぁ割と想定内で(幽★遊★白書の、幽助の真のお母さんを思い出した)
泣くページもあったがそれはタイトルの意味合いに迫ったページではなく
共病文庫中身や、主人公の夏休みでの心境の変化あたりのシーン。

 
多分この本のウリは
主人公と咲良の会話のテンポや内容で
その会話は読んでいて面白かった。
やや会話で進むところが多かったからラノベが好きな人は割と好きかもしれない。

ただ、主人公は昔から友だちを全く作らないタイプなのだが
人とあまり関わりを持たない人間があんなにもウィットに流暢に話せるものなのだろうか…と疑問。

 
主人公の名前は終盤まで明かされず
主人公の、相手が自分をこう思っているんだろうなぁという推測の元
【?????】くん、とか【地味なクラスメイト】と呼び名が変わる。

なるほど、面白い。
しかしこれ、映画だとどうするんだろう……と疑問。

 
咲良と母親の、主人公の名前を知った時の反応が同じで笑えた。

予想外だったのは、主人公の、咲良に話したウソかな。
これは見破れなかった。
 
 
これは青春を描いた本なんだと思う。

読んでいると、咲良の女心や嘘や強がりが伝わるのに
主人公、何やってるんだよーなんで気づかないんだよーと思うシーンもたびたびあった。

少しずつ、変化していく二人の距離感と、変わらない関係性は
好き嫌いが分かれるかもしれない。
 
 
以前、私は咲良に似ていると言われたことがあり
だからこそ、この本を読むにあたったのだが
なるほど、読み進めていくと性格は似ているかもしれないと思った。

主人公が友人に似ている。



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