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同僚の印象

私は転職したての頃
職員Aさんが苦手だった。

 
というのも
入職して一ヶ月が経たない頃に
「〇〇の仕事は●●の仕事の後にやるんだよ!」とみんなの前でいきなり強い口調で言われたからだ。

 
仕事の優先順位をしくじった私が確かに悪いのだが
言い方が気になった。

なんせその〇〇の仕事をやっていた時、周りの同僚は何も言わなかったし
さほど問題ではなかったように感じたからだ。

 
怒らせたら怖い人なんだな。

私は内心警戒した。

 
転職したてのあの頃
相談をできる人もいなかったし
周りの同僚は私が言われた時に何も言わなかったので
悪いのは私なんだとも思い
落ち込みながら帰った。

 
だからあの頃の私からしたら
それからAさんと仲良くなったのは意外だと言うかもしれない。

 
Aさんは休みがちだった。
また、諸事情によりできない業務がいくつかあった。

 
Aさんが休んだ際、またAさんができない業務を担った際
私が文句も言わずに仕事をしたのがよかったのか
はたまた時間と共に打ち解けてきたのか分からないが
Aさんは驚くほど自然体で接してきた。

単に人見知りだったのかもしれない。
周りが言いにくいことを言ってくれたいい人だったのかもしれない。

 
やがて私の後に職員Bさんが入職した。
Bさんは私の3倍は気が利いてよく動く方だが
そんなBさんさえ、ある日いきなりAさんに注意されていて
私は内心ホッとした。

あぁ私だけが言われたわけではなかった、と内心ホッとした。

 
Bさんは私に一部始終話し、相談してきたので
私は間に上手く入り
二人に角が立たないようにその件を解決した。

言われたことがある私は
Bさんの気持ちがよく分かった。

 
Bさんはその後どうか分からないが
結局私が強い口調で言われたのはその一件だけだった。

言われて以降
例の仕事の優先順位を私は守り続けている。

 
その後は私が支援や仕事のことを相談すれば力になってくれ
私が利用者に言いにくいこと(もしくは言っても効果がなかったこと)を代わりによく言ってくれた。

Aさんが利用者に言うと
利用者はビシッとした。
ベテランのなせる技だ。
頼もしいことこの上ない。

 
また逆に
Aさんから新商品開発の意見を求められた時
私は色や値段やお客様のニーズなど意見を伝えたりした。

 
Aさんはものづくり担当で
私は販売担当。
お互いにお互いの視点を伝えつつ、新商品開発に臨んだ。

 
Aさんとは仕事以外の話もよくしている。
雑談をしてはたくさん笑っている。

 
「ねぇ敬語はやめていいんだよ?」

入職して数ヶ月経った頃
Aさんが私に言った。
気がつけばAさんは私にタメ口で話しかけるくらい仲良くなっていた。

 
私は10歳以上年上で先輩職員である方にタメ口は使うのを躊躇う性格で
Aさん以外の同僚に対しても敬語は崩さない。

それがAさんからは少し寂しく感じるかもしれないが
あくまで年下の同性職員(職歴短め)は図に乗ってはいけないと私は思っている。

 
同僚とはなるべく仲良く過ごしたい。
仕事は人間関係がとても重要だから。

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