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日本酒イベントレポート:熟成古酒ルネッサンス2023春の大試飲会

熟成古酒ルネッサンス2023春の大試飲会イベントに参加してきました。
今回はその様子をレポートします。

■イベント概要

昨年2022年11月にも同じイベントに参加しています。

日時:2023/4/22(土)
一部 11:00~
二部 14:30〜
場所:赤煉瓦酒造工場
参加料:3000円

上記リンクより

注目したのは場所である赤煉瓦酒造工場。
重要文化財で、日本のお酒の発展にあたっては欠かせない場所です。

イベントのコンテンツ、内容は毎回同様のものとは思いますが、今回は歴史的な場所に初めて足を運べる、中を少し覗けることに期待して参加することに。

■現地の様子、雰囲気

あまり降りたことがなかったです
そうだったのですか
公園を抜けていきます
熟読
入口

そんなわけでやってきました赤煉瓦酒造工場。
王子駅から歩いていけますが、飛鳥山公園沿いに歩いてしまうと大通りが渡れず遠回りすることになりそうです。
ご多分にもれず僕も遠回りになりました。時間に余裕を持っておいてよかったです。
外見からして立派な施設です。

受付後、建物に入ると醸造関係の備品や展示物があちらこちらに。
その合間に机をセットしてイベント用のブースとしています。
少し入り組んだ構造になっており、廊下ではやや渋滞するときも。

気になるところから順々に回っていきます。

注目ポイントその1は、いち個人でやってる、古酒へさまざまな木片を漬けたものの飲み比べ。
こ、これは頭がおかしいなんというマニアックなコンテンツでしょう。
これだけでイベントの2時間なんてゆうに使えてしまいます。
かなり木片ごとに特徴が変わるのはとても面白い実験でした。

注目ポイントその2は、この施設内で行われている「日本酒百年貯蔵プロジェクト」の見学ツアーでした。
イベント中、突然「見学希望の方はどうぞ」と声があがり、何かと思ってついていってみると、何やらあやしげな地下へ。

人一人分くらいの階段です
広いスペースに
重厚な扉

こちらのプロジェクト、2005年からスタートして10年ごとに品質チェックをしながら、長期保存していくというもの。
なるほど、今回の熟成古酒の会のコンセプトとマッチしております。
聞けば、東京農大でも似たような熟成プロジェクトがあり、そちらでは3年ごとに品質チェックし、容量はほとんど300mlの小瓶でやっているとのこと。

木枠に囲われたお酒たち
ちょうど指さすあたりに80年熟成からスタートのお酒が。

酒造名をみると、名だたる蔵がいくつもあります。
説明では、このプロジェクトをスタートした時点で、80年寝ていた日本酒もあったとのこと。
2005年の時点で80年熟成、ということは、1925年に醸造されたものでしょうか?

当時の時代背景を振り返れば、普通選挙法成立、、山手線の環状運転が開始、NHKのラジオ放送開始、など、それこそ歴史の教科書に載るような話ばかり。

なんとか瓶そのものも撮ってみましたが、かなりほこりだらけ、カビだらけです。
果たしてどんな味になっているのか。
そしてここにある蔵が100年後まで存続しているのか。

また、壁はご覧の通りカビだらけです。
しかし長期保存には、この地下の適度な湿度が必要とのこと。

ちなみにタルは飾りで何も入っていないそうです。

かなり貴重なものを見せていただきました。
この経験だけでもきた甲斐がありました。

■飲んだお酒リスト

福島県 奥の松 20XX Vintage 2008
山形県 朝日川 長期常温熟成 純米酒 2002
山形県 朝日川 浅黄水仙 江戸の仕込再現 2003
山形県 朝日川 純米酒 酒母四段仕込 2000
京都府 玉川 自然仕込 生酛純米酒 こうのとり 2017BY
京都府 玉川 Time Machine Vintage 2017BY
千葉県 岩の井 秘蔵古酒二十年
千葉県 岩の井 詳細不明 30年古酒?
千葉県 岩の井 純米大吟醸 豊穣の里 もち米使用
千葉県 岩の井 詳細不明 2002 W杯関連?
千葉県 岩の井 純米酒 淡麗旨酒 蔵熟成
千葉県 岩の井 平和の調べ
新潟県 越乃寒梅 別選 低温自家熟成五年・常温自家熟成二十一年
岐阜県 達磨正宗 平成十年 蔵元熟成七年・自家追熟十八年
兵庫県 龍力 玄妙
兵庫県 龍力 玄妙 ミズナラ木片熟成
兵庫県 龍力 玄妙 ヤマサクラ木片熟成
兵庫県 龍力 玄妙 アメリカンホワイトオーク木片熟成
兵庫県 龍力 玄妙 クリ木片熟成
兵庫県 龍力 玄妙 吉野杉木片熟成
京都府 月桂冠 明治仕込み 純米 1999.11
京都府 月桂冠 大正仕込み 純米 1999.11
京都府 月桂冠 昭和仕込み 純米 1999.11
兵庫県 大関 金箔大関 本醸造 一級
広島県 十六味保命酒
福島県 辰泉 会津鶴ヶ城 原酒 一級
山口県 五橋 純米古酒 洞窟熟成
山口県 五橋 熟成酒
栃木県 東力士 熟露枯(うろこ)旨口 山廃仕込み
栃木県 東力士 熟露枯(うろこ)秘蔵大吟醸三年
栃木県 東力士 熟露枯(うろこ)秘蔵大吟醸十年
福井県 花垣 BLEND in 純米古酒
岐阜県 達磨正宗 熟成三年
岐阜県 達磨正宗 十年古酒
石川県 福光屋 百々登勢(ももとせ)長期熟成純米酒 十年
京都府 玉乃光 純米大吟醸 熟成古酒 2014
京都府 玉乃光 純米大吟醸 備前雄町100% 熟成古酒ゴールド 四年熟成
熊本県 花の香 菊花 純米吟醸 28BY 製造2017.05
宮城県 一ノ蔵 熟成酒 招膳 三年熟成
兵庫県 文太郎 熟成十二年 普通酒
兵庫県 文太郎 単独行 純米 熟成十六年

もはや色が透明である方が少ない状況です。
お馴染みのラインナップもあれば、完全初見のものまで。
毎回毎回、いい意味で得体の知れないものがでてくのがこのイベントのすごいところ。

■終わりに

場所が変わっての実施になりましたが、全体的なコンセプトはおおよそ変わらず、コアなファンによって支えられているイベントです。
また、赤煉瓦酒造工場は日本酒好きにとっては一度は行ってみるべき場所だと思いました。

ではでは。

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