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家族に望むこと

 家族に望むことがもしあるとするなら、シンプルに2つ。ずっと健康でいて欲しい。あと、できたら、自分とずっと仲良くしてほしい。

 健康と、家族仲良く。この2つとも、これを手に入れている時にはそれがさほど大切には思えないのに、これを切望するような事態になってしまった時には、手に入れるのがとても難しいものだ、という共通点がある。

 健康であることは当たり前のことではなく、ある日突然失われるかもしれないものだし、家族仲良くに至っては、全員仲良く暮らすことなんてほんとは奇跡に近いんじゃないかとさえ思う。

 だいいち、家族と言ったって結局は別の人格を持っている。子供は別に親の所有物でもないし、夫婦や親子に主従関係があるわけでもないのだから、気があう場合もあわない場合もあって当然だ。

 でも、世の中には、なんだかんだで家族仲良く幸せに暮らしている人は多いし、知り合いにもそういう人はいっぱいいる。

 ぼくは、そうやって普通に素晴らしい家庭を作り上げている人は、無条件で尊敬する。めちゃめちゃすごいことだと思っている。

 自分が子供時代にあまりそれらに恵まれなかった時期があるからかもしれないが、どんなにお金を稼ぐことよりも、成功することよりも、家族がいい関係でいることに価値があると思っている。

 何しろ、人間は社会性の動物ですから。そうやって力を合わせることで生き延びてきたわけですよね。

 さてそんなことを言っている自分はどうかというと、かわいい奥さんと高校生・中学生・小学生の子供3人、特に不自由もなく仲良く暮らしているから、まぁよくやっている方だと思う。

 自分が何か特別なことをしているかというと特に何もないのだが、昔から憧れてやまなかった幸せな家庭の中に身をおけていることをとても幸運に、そして贅沢に思いながら、たまに俯瞰で家族の食卓などを眺めて満足している。


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