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「1分で話せ」大事なことだけシンプルに伝える技術

社会人歴もそこそこあるのですが、少し前に会議プレゼンの際に「簡潔に結論を話してもらうと分かりやすい」と言われました。

「結論話したつもりだったんだけどな~?」と思いつつ、取りあえずレビュー評価の高い以下の書籍を購入。

書籍によると、「そもそも人は自分の話を80%は聞いていない」ことを理解した上で、「1分でまとまらない話は、結局何時間かけて話しても伝わらない」と述べています。

(確かに、説明後にプレゼンした内容の質問が来る時あるな…)

この本からは『プレゼンは人に動いてもらうためのもの』で、他者へどう動いてもらうか?といった『方向を示すことが結論である』ということを学びました。

ここからは、他者にしっかりプレゼンを聞いてもらう上でのポイントを交えながら、説明をしていきたいと思います。

プレゼンのポイント

ちなみに、1分で話せない人は、話す内容が「てっぺんのないピラミッド」になっているそうです。

例えば、話には結論と根拠があり、その結論を1段目におき、2段目に根拠、3段目に事例を並べるといった具合に。また、根拠や事例は複数あることが多くピラミッドのような広がった形になります。

これを「ピラミッドストラクチャー」といいます。

そして、「てっぺんのないピラミッド」とは、3段目まで到達せず、2段目までの根拠や事例を並べた上で、持論がなく『結論』がボヤけてしまうことをいいます。

一方で、このピラミッドさえしっかり組めれば、話が長くなったり、伝わらなかったりすることが少なくなり、例えば以下のような簡潔なやり取りが可能になります。

部下:「これが結論です」
部下:「理由はAでBでCだからです」
上司:「わかった、了解」

といった具合に。

(これが簡単なようで難しい…)

他方で『結論から言って』は、歌舞伎の十八番ばりにビジネスでお決まりなシーンですよね。それを踏まえた上で、企画を通すプレゼンの際、説明すべき結論はどちらでしょうか?

A:「これは売れます」
B:「こういう企画です」

正解は…「A」です。

もっと言えば、「これは売れます。だからやりましょう」が結論となります。

一方の「B:こういう企画です」は、方向を表しておらず、他者からすれば良いのか悪いか、あるいはどっちに動けばいいのかが分からないため、お決まりの『んで結論は?』ランチャーが発動される、という流れになります。

つまり、結論とは「相手に動いてほしい方向を表すもの」として捉え、周囲に動いてほしい方向を示すことを意識し、上述したピラミッドでロジカルにストーリーを考え、伝える必要がある、ということです。

一方で、根拠(事例やデータ)を並びたてたところで人は動いてくれるでしょうか?

著者は、プレゼンを展開する上で、ロジックを伝える脳を「左脳」、イメージを膨らませる脳を「右脳」とに分けることが重要であると述べています。

右脳を刺激してイメージを想像させる

先述したように、ロジカルに考えられたストーリーがなければ他者は話を理解できません。一方で、ロジカルで正しいことを聞いて理解するだけでは、人は動きません。

つまり、人を動かすには『イメージを膨らませ、感情を揺さぶる』ことも必要なのです。

その場合、言葉だけでなく「ビジュアルを見せる」ことや、「”例えば”と言って具体的な事例」を示し、想像させることが有効なようです。

書籍では、以下のような例がありました。

【吉野家を例として】
〇ピラミッド1段目
 結論は、「吉野家が好き」
○ピラミッド2段目(左脳を動かしている)
 理由は、「早い」「安い」「うまい」から
○ピラミッド3段目(ここで右脳を動かす)
 例えば「座ったかどうかのタイミングで牛丼を定員さんが出してくれる」

これをまとめると

吉野家が好きです。
まず、早い。座ったかどうかのタイミングで牛丼を提供してくれる。
次に、安い。今どきは大抵どこでも500円はしますよね。
最後に、うまい。
想像してみてください。空腹な時に牛丼をかきこんだことを。
だから、僕は吉野家が好きです。

これなら1分でまとめることが出来ます。

(なるほど…🤔)

では、例えば、これを大学業務に置き換えてみました。

【大学の業務を例として】
○ピラミッド1段目
 結論は、「新たな奨学金を設ける」
○ピラミッド2段目(左脳を動かしている)
 理由は、「コロナ渦で中退・休学を検討している学生が○○人いる」
○ピラミッド3段目(ここで右脳を動かす)
 例えば、「キャンパスから学生がいなくなることを」。

これを1分でまとめると、

我々の大学でも独自奨学金を設け、学びの支援をするべきです。
調査によるとコロナ渦の影響で中退・休学を検討している学生が○○人いることが判明しました。なお、他大学では、独自給付金として世帯収入の減少が予想される学生一人当たりに○○万円の給付をしてる例もあります。
想像してみてください。キャンパスから学生がいなくなることを。未来ある若者が希望や元気をなくし、経済が低下することで日本全体が衰退していくかもしれません。
だから、奨学金を設けることで学びの支援をしましょう。

といった具合に考えることが出来ました。

これを読んだ後に、以前、私が会議で使用したプレゼン資料を見返した所、結論が最後の方にあったし、ロジックばかりで『例えば』からイメージを想起させるポイントもありませんでした。

つまり、このプレゼンによって『その人達にどう動いてほしいのか』を考えることなく事実に基づいた資料で説明をしていました。

プレゼンに限らず、先述したピラミッドを意識すれば、報告や意見を求められるシーンでも伝わりやすい話し方になるかもしれませんね💪

今回も勉強になりました🏃‍♂️

最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
Twitterもやっています。@tsubuman8

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