大学選びと就職

大学を選ぶときに気になるのは、当然、卒業後の進路のこと。
各大学が発信している情報から、この大学に入ったらどんな就職ができるんだろうと考えると思います。
でも、多くの大学が就職率90%以上で、就職実績も名だたる有名企業を列記しています。
これを見ると、だいたいどの大学に入っても就職できて、有名企業にも入れるという気分になります。
そしてそれはその通りだと思います。

就職率ってなに?

でも一つ気をつけないといけないのは、就職率というのは、卒業生全体の就職者の割合ではないということです。
就職率というのは、就職希望者に対する就職者の割合です。
ですから卒業生100人で就職率98%の大学があったとします。
卒業生100人中50人しか就職していなくても、就職希望者が51人しかいなければ98%になります。
残りの49人が卒業までに就職希望を取り消したり、そもそも就職希望を出していなければ就職率の分母には入ってきません。
そう思うと、就職率がその大学の就職力であるとは言い切れません。

そもそも、大学の就職力なんてものはあってないようなものです。

というのも、どれほど有名な大学を卒業しても就職活動で内定をもらえない人はいますし、どれほど無名な大学卒でも有名企業に就職する人もいます。

いや、さらにそもそもの話、今どき、有名企業に就職することにいったいどれほどの価値があるのか、それも怪しいですね。

そこで、僕が言いたいことは、大学を選ぶときに、「この大学で就職できるだろうか」なんて心配する必要は全くない!ということです。

自分が学びたいこと、興味あることを学べばいい!

世の中にはいろんな大学、学部、学科があります。いや、何も学びの場は大学だけではないし、もちろん、日本だけではない。選択肢はたくさんあります。
好きなことを思い切り学ぶことができるのは、若い時だけです。
だから、就職なんてチマチマしたことを考えずに、学びたい分野に飛び込んだ方がいい。そこで好きなことに打ち込んだら、その先の道は自ずから開かれると思います。

ユニークな大学も見てみよう

福井県立大学恐竜学部
京都精華大学マンガ学部
信州大学繊維学部
大東文化大学文学部書道学科
東北芸術工科大学芸術学部文化財保存修復学科

学部学科名だけ見てもなんだか面白そうですね。
これを見て、「でも就職がなあ」と思うでしょうか?
自分が企業の採用担当だったり、お客さんだったりして、こういう学歴の人が来たらなんて思うでしょうか?
「面白そう!」と思いませんか?

他にも、神学部、仏教学部、密教学科、東京外国語大学のマイナー言語専攻(ベンガル語、ウルドゥー語、ラオス語など)、一見、特殊すぎて就職には不利と思える学部学科はたくさんあります。
でも、この学びをどう生かしたいかという理由をしっかり持てていれば、武器になるはずです。
「どうしてこの学科の人がうちの会社にエントリーしたの?」というギャップが大きければ大きいほど武器になります。
だから、大学選びのときに、僕はあまり就職のことは気にしない方がいいのではないかと思っています。
もちろん、学びの関心と、卒業後の進路が直結しているのであれば、なにも悩むことはないと思います。
ただ、その場合でも、その大学に入ったからには、これしか仕事が無いということは無く、可能性はいつでも広がっていると思った方が良いと思います。

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