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「牢屋」に関する質問に答えすぎた話

6歳の長男が「牢屋」の存在を知り、心配で心配で、色々な質問をしてくる。
パトカーに乗ったら最後、行き着く先は「牢屋」だと思っている。

私は私の知っている限りの警察の仕事と刑務所の情報を噛み砕いて伝えるが
息子は牢屋の中での一つ一つのシチュエーションを想像しては心配している。

例えば

・布団はどこで借りるの?
・たたみ方がわからない人はどうするの?
・布団を畳んだらどこに仕舞えばいい?

この子は、お母さんが刑務所内の何を知っていると思っているのだろう。

大抵は「誰かに聞けば教えてくれるよ」という問題だし何より声を大にして言いたいことだけど
「あなたは牢屋に入らないから、大丈夫だよ?」


それでも深刻そうに、お風呂の中で延々と
「牢屋に入ったら・・・」の話をしている。


「引き寄せ」という現象が事実ならば、
パトカーに乗せられて本当に入ってしまいそうなくらいイメージトレーニングを進めている。


「大丈夫だよ?何が心配なの?」を繰り返すが
「牢屋に入ったらどうしよう・・」から抜け出せない。

今度はお父さんに「牢屋に入ったら・・・」と聞きに行っている。私もその会話を断片的に聞く。


お父さんが説明している牢屋は、刑務所ではない感じだった。

そこは、警察もいない、無法地帯。
もちろん、例の、畳む心配をしていた布団すら用意されていない。

「ヒュウイ!(口笛)ベル!ベル!!(犬)
よしよし、いいこだ。あの鍵を持ってこい。この骨と交換だ。」

・・・的な世界の、牢屋の話をしている。

海賊船に囚われ、縄で縛られ、「そこでお行儀良くしてなっ!」と
地下の鉄格子に、放り込まれ閉じ込められるが
何かのきっかけで手に入れた金属を慎重に尖らせ
(船の)壁に穴を開け、船内に海水が溢れて乗組員がパニックになっている中
綺麗なフォームで夜の海に飛び込み、無事脱出するのであった・・・

というような

どこかで聞いた何かの話っぽいけど、なんの話でもないような、そんな「牢屋」と「脱獄(脱出?)」の話をしている。

私の刑務所の話も具体的にイメージ出来すぎて怖かったかもしれないが
理由もないのに悪い人間に捕まって閉じ込められる話も人間として扱われなさすぎて絶望的で怖い。

この両親、子どもを怖がらせて本当に良くない。


彼の頭にあった「牢屋」って、なんなんだったのか。
ハロウィンの仮装か?(足に鎖と丸いやつつける)レゴか?トミカの警察署か?もしかして吉田松陰か?・・・ケイがドロを連れていく、校庭に線を引いた場所(鉄棒前)だったか?


両親の話の中に欲しい情報はあっただろうか。
欲しくなかったけど予期せず手に入れてしまった情報はあっただろうか。



これは本音を書こうと頑張るが、どうしても良く見られたいという欲が出てきてしまう人間の偽日常日記である。
(今回の自分解放率50%)



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