短歌でお金を学ぼう>インベス短歌
お金と、短歌?
ある日、お金のこと、そして投資のことを短歌にしようと思い立ちました。お金と短歌で思い出すのは、有名な石河啄木の一首です。
「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」
石河啄木は家族全員の面倒を見ていたので苦しかったという説もありますが、啄木は浪費家であったという説もあるようです。もし後者だとすれば、「資金管理ができていなかった」ことになりますね。実際はどうだったのでしょう。
啄木の時代からずっと後、昭和・平成の歌人である塚本邦雄さんには以下の一首があります。
「はつなつのゆうべひたひを光らせて保険屋が遠き死を売りにくる」
生命保険というのは遠くにある死に備えて元気なうちから保険金を払っておく「金融商品」です。保険に入る人はつまり、自分の「死」に「投資」をしているわけで、自分の死が予想より手前に来ればくるほど「得をする」(より少ない元手で死亡保険金がもらえる)仕組みになっています。
悪いことが早く起こる方が見返り(利益、リターン)が高い―これこそ、生命保険が「不幸の宝くじ」と呼ばれるゆえんです。塚本さんはきっとこうした生命保険の本質をよく理解されていたのでしょう。
短歌でクイズ:お金と投資を考えよう
こんな風にお金と投資を57577で歌えば、覚えやすく頭に残りそうです。さらにクイズ仕立てにすれば面白いかも。というわけで、短歌の上の句(575)に続く下の句(77)を三択あるいは二択で選んでみてください。答えは、後日掲載予定の「回答編」をどうぞ。まずは、「お金」の性質から。
1. お金って何?
上の句「お金とはモノの交換手段です」
下の句 >どれが正しい?
A「価値の保存もお金の役目」
B「お金の価値は毎日変わる」
C「お金はその時使ってナンボ」
☆考えてみよう☆
◆ お金がなかったころ人類は物々交換をしていたと考えられています。
◆ 貨幣や紙幣の一つ一つに本源的な価値があるのではなく、中央銀行(日本の場合、日本銀行)が金属の塊や紙に「〇〇円」という「価値」を与えているのです。
◆ 中央銀行の仕事は、1単位当たりのお金の価値を安定させることです。
さて、次の問題です。
2. 投資って何?
上の句「投資などしたことないと言う夫」
下の句 > さて、どっち?
A「自社株会は投資じゃないし」
B「預貯金だって投資でしょうに」
☆考えてみよう☆
◆ 投資とはなんらかの見返り(リターン)を求めてお金を投じることです。
◆ お金を投じた結果、将来にお金や、それに準じるもの(株主優待券など)が返って来ることを期待しているなら、それは投資です。
3. 元本だけは守りたい!
株や投資信託は値段が上下するから怖い。やはり元本だけは守りたい、と言う人は少なくないと思います。でも、ある程度の利回りは欲しいですよね。
上の句「元本は減らず利益が高いもの」
下の句 > さて、どれを選ぶ?
A「そんなおいしい話があるか」
B「外貨預金は金利が高い」
C「不動産なら確実だよね」
☆考えてみよう☆
◆ 金融商品に期待される高い利率や値上がり益は、その逆の結果(損失)があるかもしれない、つまりリスクが高いことの代償として得られるものと考えられます。
◆ つまり、期待リターン(あくまで期待でしかない)の高さは、その裏側により大きいリスクがあることを示しています。
さて、どうだったでしょうか?もし物足りないようでしたら、コメントで「上の句」(575)を書き込んでみてください。新しいクイズのネタになるかもしれませんよ。では、回答編でお会いしましょう!(続く)
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