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クリスの物語 第三章 悪魔の儀式

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~あらすじ~  海底都市でクリスタルエレメントのひとつ”アクア”を無事手に入れてから数ヶ月。中学に進学したクリスは、平穏な生活を送っていた。ところが、ある日紗奈が学校から帰らず行…
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クリスの物語(改)Ⅲ 第一話 睡魔

あらすじ  中学に進学したクリスは、平穏な生活を送っていた。ところが、ある日幼なじみの友…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第二話 下校

 部活を終えた紗奈は、着替えを済ませて教室に向かった。  バスケ部は、いつも女子の方が終…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第三話 紗奈の疑念

「最近、どうしたの?」  校門を出たところで、紗奈が聞いた。 「授業中に寝るなんて、クリ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第四話 呼び出し

 放課後ホームルームが終わると、クリスはサッカー部のタクヤに声をかけられた。  別の小学…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第五話 職員室

「お、上村。今日も来たのか。たしか昨日も来てたよな?」  田川先生の後について職員室に入…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第六話 紗奈の失踪

 部活中、紗奈はちら、ちらと男子バスケ部の様子を伺った。いつまで経ってもクリスが部活に出…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第七話 旧校舎裏倉庫

 学校まで徒歩30分の距離を、自転車で5分とかからずついてしまった。  体中から汗が噴き出していた。  学校の手前の自販機の脇に自転車を停めて、クリスは走って校門に向かった。  校門は開けられたままだった。駐車場には車が3台停まっている。その中には、田川先生の車もあった。  こんなに遅くまで残っているなんて本当に仕事熱心だなと、妙に感心しながらクリスは校庭に回った。  1階の職員室には、電気が点いていた。  校舎の陰に身を潜めながら、クリスは思念で紗奈の名前を呼んだ。

クリスの物語(改)Ⅲ 第九話 アニムス養成校での特訓

 海底都市でアクアを手に入れてソレーテに無事届けた後、クリスたちはクレアの住む都市“ホー…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十話 少女の正体

 紗奈は意識を失ったままだった。 「紗奈ちゃん」  クリスは、紗奈の体を揺すって名前を呼ん…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十一話 紗奈の記憶

 翌日の昼下がり、クリスは昨夜置きっぱなしにしてきた自転車を学校へ取りに行った。  そし…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十二話 不審点

「恨み」という言葉を聞いて、クリスはサッカー部のサカモト先輩のことを思い出した。  ひょ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十三話 訪問

「────の5313ね。はーい。ありがとー」  電話を切ると、紗奈が笑顔で振り向いた。 …

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十四話 紗奈の提案

 母親に続いてうつむきがちにリビングに上がった優里は、ソファに座るふたりに向かって「いら…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十五話 土曜日の学校

 優里の家から、小学校はそう遠くない。自転車だとゆっくり走っても5分とかからない距離だった。  卒業してから3ヶ月ぶりの小学校は、記憶にあるよりも小さく感じられた。  校門を入ったところで、三人は自転車を停めた。土日も開放しているとはいえ、学校の校庭は少年野球や少年サッカーで利用される以外、使われることはほとんどない。  その日も、やはり校庭には誰もいなかった。三人は校庭をゆっくりと回り込んで、ブランコへ向かった。  ブランコを漕ぎながら、三人は小学校の頃の思い出話をした