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間違いなくチェコの新世代小説!「シブヤで目覚めて」

読書の秋2021に参加します!

「蛇の言葉を話した男」に続き、こちらの作品でも読書の秋2021に参加します!海外文学しばりにしてくれた河出書房新社さまに感謝!「海外文学縛り」って素敵な響き過ぎて、つい参加してしまった…!


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アンナ・ツィマ著『シブヤで目覚めて』阿部賢一、須藤輝彦訳、河出書房新社

大学で日本文学を学ぶヤナはある日本の近代作家に夢中になる。一方、なぜか日本に旅行にきた17歳のときのヤナは生き霊になり渋谷に閉じ込められている。2つのヤナの話が並行して展開し、思わぬ結末へと向かう。ストーリーよし、設定よし、キャラよしの、この本はめっちゃ面白くて、オススメな一冊!是非いろんな人に読んで欲しい!

そして個人的にはジブリの名作「耳をすませば」な匂いも感じる!

設定がすごい、発想がすごい!!

まず驚くのは設定です。本当になにこれ。幽霊ヤナの設定が秀逸です。チェコのヤナ、日本の幽霊ヤナ、そして昭和初期の作家川下清丸(架空の作家です)の3つの話が展開するんですが、このトリップ感がたまらないし、最初時系列がよくわからないので、そこの混乱も心地よいです。

文体がライトで読みやすい!

海外文学ではあまりないライトさがあって、サクサク読めます。ユーモアたっぷりだけど、文学的な辛辣さもあって、はまってしまうと抜け出せない不思議な小説世界が待っています!

こんな人にオススメ!

読んですぐに構造が面白くてすぐに惹き込まれました。ライトで読みやすいのに、しっかりと読み応えがある、素晴らしい小説。日本の小説なのかなって思うぐらい、舞台となっている日本に違和感がなく、いろんな国に訳されているらしいが、これを日本語で読めるのは幸せなことだと思いました。
海外文学を重くて難しい作品ばかりだと思っている、海外文学初心者にはオススメです!

文学ラジオ空飛び猫たちで紹介しています!

こちら私が案内人をさせてもらっているpodcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」でもご紹介しております。
是非お聴き頂けると助かります。
詳細はこちらから!


#読書の秋2021

#シブヤで目覚めて

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