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第35号 ブレインテック企業Synchronの可能性を考察する(後編)、国内のNeuroengineeringの研究室は?

// BrainTech Review
// 2022年2月23日 第35号
// 1. 今週の注目ニュース:ブレインテック企業Synchronの可能性を考察する(後編)
// 2. 質問コーナー:国内のNeuroengineeringの研究室は?

こんにちは、東京大学の池谷裕二研究室で脳・老化・人工知能の研究をしている紺野大地です。

2月5日に、「2021年ニューロテックニュース振り返り」という内容でTwitter Spaceを行いました。

僕が話した内容は以下のnoteがベースになっているので、興味のある方はご一読ください😊

また、後半では「2022年の注目ポイント」について話しました。
個人的には、「NeuralinkやParadromicsが人に対して電極を刺すかどうか」だと考えています。

特にNeuralinkについては、彼らが謳っている電極の性能が本当なら、それだけでNature, Science誌クラスだと思われるので、結果が非常に楽しみです。


では、今週も始めていきましょう!

1. 今週の注目ニュース:ブレインテック企業Synchronの可能性を考察する(後編)

前号に引き続き、今号で扱うのは2021年2月にブレインテック企業Synchronから発表された、
「ステント型電極(ステントロード)によるBrain Machine Interfaceを、世界で初めて人間に適用した」という論文です。

前号では、この論文の背景と方法について扱い、「ステントロードは本当に有用なのか?」について考察しました。


今号ではいよいよ、この研究で得られた結果と、それに対する私の考えをまとめたいと思います。

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