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第93号 Open Interpreterによる神経科学研究の革命、休日はどのように過ごされていますか?

// 2023年9月23日 第93号
// 1. 今週のトピック:Open Interpreterによる神経科学研究の革命
// 2. 質問コーナー:休日はどのように過ごされていますか?

こんにちは、東京大学の池谷裕二研究室と松尾豊研究室で脳や人工知能の研究をしている紺野大地です。

第4回NeuroLunchを開催しました!
参加者はMeltin CEO粕谷さん、Sandbox CEO菊地さん、GCP野本さん、谷本さん、コニカミノルタ森さん。

神経科学・ブレインテックの最新動向のみならず、人類や宇宙の未来まで語り尽くす非常に刺激的な会でした!


では、今回も始めていきましょう。

1. 今週の注目ニュース:Open Interpreterによる神経科学研究の革命

今号は論文の深掘りではなく、Open Interpreterという革命的なツールについてまとめたいと思います。

これまで何度も「自然言語による神経活動データ解析の重要性」を訴えてきましたが、いよいよ本当に時代が変わろうとしています。

Open Interpreterとは

Open Interpreterは、GPT-3.5、GPT-4、Code Llamaなどの大規模言語モデル(LLMs)を活用して開発されたオープンソースのツールです。

これは、OpenAIが提供するChatGPTのAdvanced Data Analysis(旧Code Interpreter)のオープンソース版とも言える存在で、自然言語を用いたプログラミングを自らのPC(ローカル環境)で実行することができます。

ChatGPTのAdvanced Data Analysis(旧Code Interpreter)と比べた際のOpen Interpreterの強みを4つほど挙げると、以下になります。

  1. ローカル環境での動作とインターネットへのアクセス

  2. 任意のパッケージやライブラリを使用可能

  3. 扱えるファイルサイズに制限がない

  4. 無料で無制限に使用可能

この時点で非常に素晴らしいことが分かると思うのですが、この記事では特に「Open Interpreterの神経科学研究への活用」に焦点を当てて深掘りしていきたいと思います。

※ なお、Open Interpreterのインストールや使い方については他の多くの記事で丁寧に解説されているため、本記事では扱いません。
インストール方法などが知りたい方は、以下の記事などがおすすめです。
また、Open InterpreterをインストールするにはPythonのバージョンが3.5以上でないといけない点にご注意ください。

今号のタイトルにもなっているように、Open Interpreterは神経科学研究に革命を起こすポテンシャルが十分にあると思っており、ぜひ1人でも多くの神経科学研究者に活用して欲しいと考えています。
(もちろん神経科学だけでなく、その他の分野の研究者にとっても極めて有用だと思います。)

以下で、上記で挙げたOpen Interpreterの強みを1つずつ見ながら、どのように神経科学研究に活用できるかを見ていきましょう。

Open Interpreterの神経科学研究への活用法

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