第48号 2022上半期ブレインテック総集号、注目している脳活動記録手法はありますか?
/ 2022年6月26日 第48号
// 1. 注目ニュース:2022上半期総集号
// 2. 質問コーナー:注目している脳活動記録手法はありますか?
こんにちは、東京大学の池谷裕二研究室で脳・老化・人工知能の研究をしている紺野大地です。
来週から開催される神経科学学会@沖縄に参加します。
以前アナウンスしたように、「神経科学が社会と産業に貢献する未来に向けて何をすべきか」というランチョンセミナーで発表させていただきます。
当日枠も若干あると聞いているので、参加される方はぜひ聴きに来ていただけると嬉しいです😊
また、後日無料アーカイブを予定しているので、現地参加できない方もぜひご覧いただければと思います!
さて、2022年も半分が終わろうとしています。
2021年3月に始まったBrainTech Reviewですが、これまで読んでいただいた皆さん、改めてありがとうございました。
今号は2022年上半期総集号として、この半年間で紹介した研究やプロジェクトのうち特にインパクトの大きなものを振り返りたいと思います。
では、さっそく始めていきましょう!
(2021年の総集号はこちら。)
1. 今週の注目ニュース:2022上半期総集号
i. 低侵襲ブレインテック企業Synchronの論文考察
2022年上半期に取り上げた中で印象に残っている話題の1つ目は、ブレインテック企業Synchronについての2号にわたる特集です。
Synchronは2016年にアメリカで設立されたブレインテック企業で、ステント型電極(ステントロード)を用いたBrain Machine Interfaceという独自のポジションを取っていることが特徴です。
Synchronは既に四肢麻痺患者にデバイスを埋め込む臨床試験を進行中であり、この点でNeuralinkなどの競合よりも進んでおり、ブレインテック企業として世界最先端と言えます。
また、2021年12月23日には、Synchronのデバイスを埋め込んだ被験者が、「BMIを用いて、念じるだけでツイートを行う」という世界初の出来事があり、大きな話題となりました。
このように大注目のSynchronですが、実際のところ現時点ではどのようなことができて、将来的な課題は何なのでしょうか?
個人的にステント型電極には大きな課題が複数あると考えおり、以下のnoteではこれらのついて詳しく考察しました。
ⅱ. 非侵襲ブレインテック企業Kernelの新デバイスKernel Flow深堀り
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