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アートディレクターの流儀!デザインで素材の魅力を問い直す。【第1回:柳橋航】

みなさんは近頃、デザイン会社がクライアントに提供できる価値が広がっていることをご存知ですか?

ブランド価値の向上、販売促進、広報活動など、その範囲は年々広がり続けています。特にブランディングカンパニーを謳う当社アドハウスパブリックは、この傾向が強いかもしれません!

普通のデザイナーとは一味違う、当社のアートディレクターは、実際にどんな仕事をしているのか?今回は、そんなアートディレクターに直撃インタビューしてみました!社員のリアルな声をお届けすることで、アドハウスパブリックで働く楽しさや、デザイナーの考えを知っていただけると嬉しいです。

アートディレクター・柳橋

ご紹介するのは、入社10年の実力派アートディレクター・柳橋航(やなぎばし わたる)さん

越後雪室屋のパッケージデザインにいがた総おどりアート・ミックス・ジャパンのアートディレクションにも携わる柳橋さんに、仕事の楽しさやデザイン面でのこだわりを語ってもらいます。

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新潟クリエイティブ室 CR副室長 / アートディレクター
柳橋 航
秋田県出身。幼少期は父親の転勤で、北海道や千葉県などで過す。デザイン系の専門学校を卒業後、新潟や東京でデザイン会社、メーカーでのデザイナーを経験し2012年入社。パッケージデザインだけでなく、リブランディングにアートディレクターとして携わることも多い。

「色々なデザインに携わりたい」とアドハウスパブリックへ

――何がきっかけでデザインに興味を持ったの?

小さいころから、絵を描くことや、物を作ったり組み立てることが好きで、小学校の卒業文集では「靴のデザイナーになりたい!」と書いていましたね。父が靴屋をやっていたこともあり、かっこいい靴をデザインしたいって普通に考えていました(笑)。

―― 靴のデザイナー志望から、なぜグラフィックデザインの道へ?

大人になるにつれ、現実的な選択肢として〝グラフィックデザイナー〟が浮かんだんです。それで、デザイン系の専門学校に進み、新潟や東京の制作会社に勤務しました。そして、新潟のメーカーでインハウスデザイナーとして働いた後、アドハウスパブリックに入社したという流れです。インハウスだと制作対象が1つのことに限られるので、幅広い媒体に携われる当社を選びました

元々ある商品の良さを引き出すことが、デザインの役割

―― アートディレクターとして、現在はどんなお仕事をしているか紹介してください

制作物の全体のビジュアルの統括や企画・コンセプトを考える役割を担っています。パッケージ、ロゴ、パンフレットといったデザイン制作全般から、クライアントとのやりとり、プロジェクトのベース作り・段取り・見積もりまで様々な仕事をやっています。進行管理も大切な仕事のひとつで、スタッフや外部協力会社への手配、撮影・イラストのディレクション業務なども行います!

――その中でも、印象に残っている仕事はある?

たくさんあって、絞りきれないのですが(笑)。
最近だと、新潟市にあるヤマキ食品様の鮭のルイベ漬けのパッケージデザインでしょうか?多くの人に届けやすい商品にするためには、包装材にかける原価を下げる必要があり、その中で、どうやってインパクトを出そうかと頭を悩ませたことが印象に残っています。
最終的には、1枚の巻紙で商品を包装し、開くと鮭の姿が現れるような仕掛けにしたんです。

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――あのパッケージ、とても良いよね!どんな意図があったの?

ありがとうございます!
まず、目立たせたかったんです。というのも、この商品はお土産売り場の冷凍庫の中で展開される商品で、売り場としては彩りがなく、暗くなりがちな所なんです。その中で、いかに手に取ってもらえるようにするためにインパクトを出して、かつ、リピーターを生むために〝パッケージを開く楽しさ〟がある、贈られた人が笑顔で喜ぶパッケージにしたかったんです。
鮭の身のような、朱色をベースにしたイラストを全面にしたことで、狙ったものがうまく表現できました。

――なるほど!
  そもそも、デザイナーってどんな仕事だと思う?

難しい質問ですね…(苦笑)。
答えになってるか分りませんが、デザイナーという仕事って、もともとある魅力を、デザインという手段で上手に引き出すことだと思うんです。1回1回がオーダーメイドなので、目的や要望などをやりとりしながら、クライアントの商品と、その先のエンドユーザーのことを想像し、咀嚼して魅力的な形にしているんです。
なので、パソコンに向かって黙々と絵を描く仕事というよりは、「考え」や「イメージ」を具現化する仕事だと思います。
時には、「どう広めたり、良さを表現していいか言葉にできない」っていうお客様もいるので、そんなときは、デザインの前段階の企画から一緒に考えていくんです

――企画前からね!具体的に教えてもらっていい?

はい、例えば、あんフーズ新潟様というお客様です。最初、お客様から「お土産売り場で、瓶づめのあんこを売りたい!」とお声がけいただきました。でも「お土産にそのままのあんこを買って帰らないよね…」と想像できましたので、売れるようなコンセプトから考えました

――どういうコンセプトにしたの?

若い世代にも受け入れられるよう、「パンに塗るスタイルにする」「雑貨屋さんにおいてもらえるようなイメージ」を提案しました。
そうやって、どんな商品が売れるのかという企画から、コンセプト、ビジュアル・パッケージの制作までサポートしたんです。どうしたら既存のファンだけでなく、新規顧客へアプローチできるかを一緒に考え、形にしていきました。

――その後、どうなったの?

はい、おかげさまで、お客様も満足するデザインに仕上がって、作った商品もお土産売り場だけでなく、一部の大型スーパーにも置いてもらえるようになりました。
販売戦略に絡めた、デザインができたと思います!

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売れるデザインだけでなく、世の中の役に立つデザインまで手掛けたい

――形にするだけが、デザイナーの仕事じゃないってことだよね!
  他に、仕事を進める上で大切にしていることはある?

デザインをして終わりではなく、クライアントが叶えたかったことや売上に貢献できるかまで意識しています。また、チームの力を借りることや、連携を大切にしてますね。自分に連絡が来た案件でも、他のアートディレクターにお願いすることもあるんです。
可愛いいイラストが必要だったり、女性がターゲットだったりすると、私よりもふさわしいディレクターが社内にいるので。「自分がやらなきゃ!」というよりも、依頼内容にベストな体制で、もっともいい成果が出せるように心がけています。

――当たり前だけど、大事なことだよね!
  最後に!これから、どんな仕事をしていきたい?

今は、個々のクライアントの役に立つということに注力していますが、いずれは、デザインの力で世の中を良くできるような仕事をしていきたいなと思っています。
今、世の中はどんどんグローバルに、ユニバーサルになってきています。
例えば、外国の方々はもちろん、目の見えない方や色覚障害を持った方にも伝わる、看板やサインのデザインが考えられています。
デザインの力でさまざまな立場の人に、同じ情報を届けることができるなんて、凄い事だって思うんです。だからこそ、私もそんなデザインを作り続けて行かなければ…、って思っているんです。

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――いいね!デザインの力って、偉大だよね!

ですよね!大変な事も多いですけど、これからも新しいことにチャレンジして行きたいですし、より多くのクライアントの〝夢〟も、デザインを通して現実化していければと思います。

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柳橋さん、ありがとうございました!

普段は穏やかな雰囲気ですが、お客様と真摯に向き合う熱い情熱を持った彼の人柄が、インタビューを通して伝わりましたでしょうか?

アドハウスパブリックでは、今回ご紹介した柳橋さんのようなアートディレクターが5名在籍しています。どのアートディレクターも、ただデザインするだけではありません!お客様が何を望んでいるのかをしっかりと見据え、時にはデザイン以外のご提案も交えながら、一つの形に作り上げています。

デザインは、ブランディングにおいて
お客様の魅力を可視化する大切なモノ

だからこそ、そのデザインを担当するアートディレクターは、当社にとって、とても重要で大切な存在なのです。今回のインタビューを通して、アドハウスパブリックのデザインへのこだわりを感じていただけたら嬉しいです!

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