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20年後も忘れない思い出〜旅の記録14〜

今日も朝早く、いつものチャイ屋でチャイを飲む。
もう3日連続で通っているから顔馴染みだ。

近くの露店の子供達も、ゴムボールでサッカーをした仲。
もう友達だ。

今日でコルカタも最終日
夕方にはニューデリーまで飛行機で帰って、ニューデリーに1泊。その後帰国の予定。

たった2週間の旅だったけど、旅の序盤はすごく一日が長く感じた。今は一日があっという間に過ぎる。
もっと住みたいくらいにも思う。

旅が始まってから5日後くらいに、不安に打ち勝ってからは何かが吹っ切れた。
変な自信に満ち溢れたというか、死なない限りは何とかなるだろうと思ったからか。

人は一度何かが吹っ切れると思わぬパワーを発揮するのだと思った。

もちろん多少の不安はつきものだけど、あの時のソレとは比べものにならない程軽いものだ。

始めはこんな事ばかりを考えていた。
「なんでインドなんかに1人で来たんだろう」
「英語が話せればもっと楽しかったんだろうな」
「帰れなかったらどうしよう」

でも今はこんな風に考えている
「インド1人で旅したら渋いな」
「英語話せなくても何とかなるか」
「死なない限りは帰れる」

一度ドン底の感情を通過できて良かった。

今日もいつものようにマーケットを見て、散歩しよう。

そう思いながら歩いていたら、ココナッツを売っている露店に出会った。こっちでは結構な頻度で、色々なフルーツを路上で売っている。

せっかくだし、試してみようと思った。
子供の時から、こんなスタイルの店や売り物が大好きだった。
ココナッツごと飲むココナッツウォーターなんか、南国に来たみたいで気分が弾む。

でももちろんココはコルカタの路上。南国とは程遠い物だ。

「Can I get this one」
「OK」

ココナッツウォーターを手に入れた。

質の悪いストローをココナッツの穴に突っ込んで飲み始める。
ぬるいけど、それで良い。

最後にいつものチャイ屋さんに行く。
今日はレシピを聞くと決めていた。

このチャイの味は日本にいても絶対に飲みたくなる味だと思っていた。

チャイのおっちゃんにレシピを聞いてみた。

・多めの茶葉(アッサムティーCTC)
・100%水牛のミルク
・たっぷりの砂糖
・カルダモン
・生姜
・インスタントコーヒー

<作り方>
1ミルクを沸騰させる
2茶葉を投入
3スパイス類投入
4砂糖投入
5インスタントコーヒーを上に少しまぶす

やっぱりこの店の作り方は少し特殊のようだ。
茶葉もふんだんに使うしミルクの割合もすごく多い。
値段も他のチャイ屋より高いけど、いつも賑わっている。

まさかこの時のチャイが4年後にある話題になるとは知らず。。

これでいつでも、この店の味が飲めることにワクワク、思い残すことなくコルカタ空港に向かうことにした。

今晩にはデリーに着く。
どうやらあと2日でこの旅が終わってしまうようだ。

〜続く〜

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