その土地はなぜそんなに安いの?
最近、「定価」って何だろう?
と考えてしまう事があります。
私が驚いたのが、某家電量販店で家電を探していた際のこと、
目当ての商品が見つかったので店員さんに在庫があるかの確認を取ったら、無いので取り寄せになる、とのことでした。
しかし、その後、その店員さんから衝撃の言葉が発せられました。
「ここで買っても取り寄せになるので、
弊社のネットショップで買った方がお安くなりますよ」
えっっっ!!
なんで店舗と同じ価格で販売していないの?
店舗で売る気があるの?
と ????? がたくさん頭に浮かびました。
定価って何でしょう?
土地の価格には相場がある
土地にも定価と言うものはありません。
価格を決める上で地価公示価格などから価格を算出しているそうですが、
周辺環境や社会情勢などによって価格は変動する「相場」があります。
この地域はだいたいこのくらいの価格帯と言うのが相場ですが、
そこに人気も加わります。
簡単に言えば、
その土地が欲しい人が多ければ相場よりも高くなりますし、
その土地が欲しい人がいなければ相場よりも安くなります。
高い土地、安い土地
一般的に消費者が求める土地の要件としては
駅からの距離
土地の大きさ、形状
土地の方位
周辺環境
などがあります。
これらの条件が良いほど価格が上がっていくのは想像がつくと思いますが、
他にも価格に影響することがあります。
例えば、
その土地で住宅を建てるための条件がある
将来、道路の拡張などの計画がある
元々の宅地ではない
など、建築条件やその土地の過去・未来も影響があります。
同じ地域でその土地だけ極端に価格が高いということは珍しいですが、
逆に極端に安いケースはたまに見かけます。
こんな土地は安い
私が実際に見たケースを一部脚色してご紹介します。
埼玉県外にお住まいの方が土地勘が無い埼玉県の土地を探していたところ、相談したのが親しい不動産業者さん(学生時代のご友人)でした。
古くからのご友人と言うことで全幅の信頼を置いていらしたようで、その方に勧められて購入した土地と言うのが、相場よりも格安な土地でした。
土地の大きさはご要望通り、駅までの距離もご要望通り、
周辺環境は住宅密集地で道路幅がそれほど広くないのが若干気になるが、
相場よりもすごく安い土地を紹介してもらってラッキー!!、
とのことでした。
実際に私が現地を確認したところ、一目で格安の理由に気が付きました!
それは、敷地の高低差がとても大きいことです。
道路とはフラットでしたが、隣地との高低差がおよそ4~5m、
隣地から見ると間知石(斜めに石を積んで土を留める工法)が高々とそびえたって見えました。
おそらくはこの地域を造成する際に造られたものと思われ、
すでに少なくとも30年以上は経過しているように見えました。
お安い訳です。
将来のリスクがいくつも頭をよぎりましたが、
弊社で家を建てるつもりも無いようでしたし。
親しい友人が紹介した土地に満足しているようでしたので、
その時には尋ねられたこと以上の事はお話ししませんでした。
将来、多額のお金が掛かるような土地や建替えや
リフォームが難しい土地は相場よりも安くなるのは必然なのだと思います。
しかし、将来的に安くなった分以上の出費があったとしたらお得なのでしょうか?
理由を考えよう
高いにも理由があるように、安いにも理由があります。
高いから、安いから、良い悪いのではなく、
その理由をしっかりと理解し、
納得した上で購入することが大事だと私は考えています。
しかし、気持ちが高ぶっている時には、
耳に聞こえがいいことが入ってきやすくなると言います。
ご注意ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。