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その時、あなたの家を誰が直すの?
建築現場で働く人たちが激減しているのはご存じだと思いますが、
その中でも現場で技術を駆使して働いている【職人】たちは更に少なく、
現場をきちんと管理出来る現場監督は更に更に少なくなっています。
マニュアル通りで組み立てられるプレハブ的な新築住宅ならともかく、
家のリフォームの現場はどうなっていくのか、
私たちの次の世代の話しかもしれませんが、この国の家守りの行く末が不安ですね。
■あと30年経ったら
1、2050年代の日本の家づくり
おそらく、家は人の手で造ることはなく、
原料を入れた機械から勝手に材料が製造され、ロボットが組み立てているのではないでしょうか?
それとも、現代の3Dプリンターの進化版のような機械によって、
家そのものがポンと造られるのかもしれません。
そんな時代が来たら、
家を新築するのには職人は全く必要がなくなり、
現代のように人手不足の心配をしなくて済むかもしれませんね。
しかし、リフォームや修理修繕はロボットや3Dプリンターがやってくれるのでしょうか?
2、古くなったら壊して建替える
きっと、その頃のロボットたちは現場で自分の判断で的確にリフォームをしてくれるのかもしれませんが、それが今よりも安く出来るようになるには、ロボット技術が進歩し、精密なロボットたちが量産されるような更に先のことになるのではないでしょうか?
そうなると、直すより壊す方がよほどお安く出来るという状況になってしまうかもしれません。
それでは時代が進んでも、格安の建売住宅が20年前後で建替えられている現代の状況とあまり変わらないですね。
3、技術者を育成出来るか?
そうならないように、技術を継承し、職人たちを育成し続ければいいのですが、減ることはあっても、横ばいや増加に転じることは、まずないでしょうね。
新築が減ったからリフォームで活躍すれば良いと単純に考えるかもしれませんが、新築よりもさらに技術も知識も必要、かつ、的確な現場管理が必要なリフォーム現場では、現代のマニュアル化された新築現場で慣らされた人たちは対応することが難しいですし、また本人たちも嫌がります。
新築の減少と共に、人も減っていく道を選ぶのではないかと思います。
4、リフォーム現場の現場監督
大手企業の新築現場では、大量の現場を抱える現場監督さんが少ない時間を割いて気にしてくれますが、大手企業や不動産関係のリフォーム現場には現場監督はなかなかお見掛けしないらしいです。
「いればラッキー」
くらいレア、
ゲーム風に言えばUR(ウルトラレア)、SR(スーパーレア)ほど珍しいと言うのが、私の勝手な印象です。
瞬時の現場判断が必要なリフォーム現場において、
責任者不在の状況は決して良いことではないですが、依頼通りの施工であれば、現場判断は必要なく、依頼通り粛々と施工すれば済みますので管理はそれほど要らないのかもしれません。
何かあっても判断を仰いでいる時間が無い・・・、
無かったことにしてそのまま進めよう・・・。
そもそも、新築現場の現場監督ならまだしも、リフォーム現場の現場監督を育成するのは容易ではありません。
マニュアルが役に立たないリフォーム現場を監督していくためには、
新築現場の現場監督経験者や職人経験者、設計経験者などがリフォーム現場に携わりながら少しずつ学んでいくしかないのが実感としてあります。
■リフォームの時代ですらない
そんな未来はやって来ないでほしい、
ですが、住宅業界はリフォームの時代に入ったと言いつつ、リフォームに対応出来る人材が減る一方である現代から考えれば、明るい未来を期待するのは難しいです。
やはり、頻繁に建替えていただくことになるかもしれません。
または、ご自分でDIYしていただくことになるかもしれません。
どうか、ロボット技術が進歩してくれますように!