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家は直して使う時代

来年になると、これまで緩かった木造住宅の申請が今よりも格段に厳しい(難しい)方向に改正されます。

そのため、申請費用が上がります。
省エネルギー性能の基準も上がります。

つまり、今年家を建てるよりも、来年家を建てた方が必要資金が勝手に増えてしまいます。

材料費も人件費も高騰し続けていますので、
これは、もう、
「家は新築するのではなく、既存住宅を直して暮らそう」
というのが時代の流れなのかもしれませんね。


■新築住宅は選ばれなくなるのか

1 勝手に高くなっていく

冒頭の話しの通り、許可申請の手続きが複雑化し、住宅の基準が引き上げられれば、建設費用は上がっていきます。

自分はそこまでの性能を必要としているかどうかは関係なく、勝手に上がるということです。

これで、収入がアップするなら全く問題もないのかもしれませんが、かなりのタイムラグが生じていくことになるでしょうね。

2 ローコストしか選択肢が無くなってしまう

それでも新築住宅が欲しいとなれば、
頭金を準備しておいたり、ご両親等の援助をお願いしたり、数年かけて事前準備を入念に行うか、
または、
借り入れ可能範囲で建てられるコストの住宅を建てるか、
になります。

そうなると、後者の割合がこれまで以上に増えていくことになりますよね。

ご自身の意志によってコスト重視の建設会社や建てる住宅の仕様を選んでいるのであれば全く問題ありませんが、
選択肢がなく、やむを得ずに選ぶことが出来ない事態が広がるかもしれません。

■中古住宅は多すぎて問題になるくらい余っている

1 空き家問題の解決につながる

新築を建てるハードルは今後ますます上がりそうですが、
一方で、空き家が社会問題として深刻化するほど中古の戸建て住宅は余っています。

中古住宅は売却価格のほとんどが土地の価格ですので、建物はほとんど評価されていません。
むしろ、建替える際には、既存住宅の解体費用の分、価格が下がることもあるくらいです。

中古住宅を購入して、リフォームして快適に暮らす
ということは元々選択肢の一つとしてありましたが、
空き家問題の解決策の一つとしても有効ですし、
今後はもっとニーズが高まっていくことになりそうです。

2 本格リフォームはかなりの知識と技術が必要

新築住宅を建てる程度の大掛かりなリフォームの場合、
必要となる技術や知識も新築並み、
むしろ、既存との兼ね合いも考慮しなければいけない分、
大規模リフォームの方が高い水準が求められます。

ですから、このレベルのリフォームをただ機器を交換するだけ、内装を張り替えるだけ、などのリフォームと同様に考えてしまい、動画などを参考にしたDIYや建設会社・工務店ではない施工程度で実施してしまうと、大変なことになってしまうことがあるのです。

先日、現地を拝見したお宅では、キッチンを何度も交換したことがあったそうですが、めちゃくちゃな配管が残っていたり、致命的に傷んでいる床が全く手を付けられていなかったり、どう見てもプロの手によるリフォームではない、と感じさせる場面に出くわしたばかりです。

3 まだ体制が整っていないから相談相手を選ぶ必要がある

中古住宅は余るほどあったとしても、
土地については立地や過去の履歴等で評価がされていても、
建物自体は適切に評価されているとは言えません。

また、リフォーム業については、(制限はありますが)建設業許可なしでも関われるため、設計・施工の質がなかなか安定していません。
むしろ、聞こえてくる話しだけでは、低下の一途を辿っているようにさえ感じてしまいます。

まだ中古住宅をリフォームして暮らすという時代が始まったばかりの現状では、ご自身で物件選びも業者選びも主導で進めるしかないのですが、技術・知識・ノウハウを蓄積してきている相談相手は探せば見つかるかもしれません。

4 中古住宅の可能性は広がる

弊社では、昨年から今年3月にかけて、戸建て住宅の大規模リフォームを施工させていただきました。

現場は築60年超の住宅で以前だったら間違いなく建替え一択だったと思いますが、弊社でも近年、様々なリフォーム実績を重ね、今回はお客様のご要望に沿ってリフォームにてお住まいを生まれ変わるお手伝いをさせていただきました。

この経験がさらに次の住まいづくりに活かすこと出来ると考えると、可能性が広がります。

■最後までお読みいただきありがとうございます