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家は何よりも「安全」を考えたい

先日、某テレビ番組に総理大臣が出演されていました。
その中で総理大臣のお仕事に関するクイズが出題されていました。

Q 「日本国民の○○を守る」のが総理大臣の仕事ですが、○○に入る言葉は何でしょうか?

A 「安全」

だそうです。
大変なお仕事だと思いますが、私たち一国民の仕事の中にも、
人々の安全を守らなければならない仕事はたくさんあります。

家を造る私たちもその一人です。

何を重視した設計ですか?

住宅、公共施設、商業施設、など様々な建築物は建築士を中心とした設計者が設計した図面を基に施工されます。

その設計には設計者の思い(コンセプト)が込められており、
その思いが形になるのが建築です。

もちろん、お施主様(クライアント)のご要望が最も重要ですので、

設計者の独りよがりの設計は良いものとは言えない

と私は考えています。

私が新築戸建て住宅を設計をする際には、
お客様のご要望を伺い、敷地状況、周辺状況、などを見ながら設計をしていくのは皆さんと同様ですが、
特に重視しているのが、

長く安心して暮らせる家をどうやって造るか

と言うことです。

弊社のような工務店は、家を新築したら終わりと言うことは決してなく、
建てた家を長く守り続ける

家守り(いえもり)

として、
その後も長くお付き合いすることを前提に家づくりに携わっておりますので、どうしても新築する時点で中長期的な視点で設計するのが日常になっています。

それが、無難な設計、ありきたりな設計、見栄えのしない設計、
と受け取られることがあるのは重々承知した上で、
まずは、最重要として「安全」、
そして、次に「長持ち」することを考えた住宅設計を心掛けています。

すぐに壊れてしまったら、次は頼まれない

私どもはデザイナーと言うよりは、技術者と言う感じですので、
SNSに映えるデザイン、斬新な間取り、考えられないような仕掛け、
の家はどちらかと言うと苦手です。

苦手なりにお客様の強いご要望があった場合には、自分たちが自信を持ってご提案できるレベルに昇華させたことは今まで何度もございますが、
どちらかと言うと、そうしたことは重視してはいません。

なぜならば、まだ実績が少ない物、納まり、仕様は普及している物と比べてメンテナンスや交換の寿命が短い可能性があるからです。

斬新=珍しい=実績がない=どれくらいもつか分からない

もしも、苦労して斬新な住宅を造ってはみたが、
すぐに壊れてしまった場合やメンテナンス費用が思っていた以上に掛かってしまった場合、例えそれが施主である自分の要望だったとしても、
それを良しと思えるでしょうか?

また、その後のメンテナンスを建てた工務店に相談するでしょうか?

きっと、別の会社に相談してみるのではないでしょうか?
なぜなら、

建てた会社はこんなことになることを教えてくれなかったから

とお考えになるからです。

作り手側の本音を言えば、
「お施主様のご要望でしたよね」
と言うことになりますが、
自分の失敗はあまり向き合いたくないですよね。

私ならそうです。

きっと、別の会社に相談してみて、とりあえず直すか、
別の形に変えるかすると思います。

それって、誰も幸せにならないと私は考えています。

ですから、私たちは作り手本位の設計は避け、かつ、
お客様のご要望についてもズバズバ意見を言わせていただきます。

もちろん、それがお客様の為になると思ってのことです。

長いお付き合いをしたいから

建てたらサヨウナラ、
と考えているのであれば、
とりあえず、お客様の言った通りの家を建ててしまえばそれで済みますが、
前述した通り、
その先もお客様とそのお住まいとずっと長いお付き合いをしたいと考えておりますので、こちらの考え方も自然と変わってきます。

数年前のことですが、
先代が若いころに建てた住宅にお住まいのお客様から、

「おかげさまで今でも毎日安心して暮らせています」

と言われた時の嬉しさったらありませんでした。

約40年越しの特大の評価に感動したことを今でも覚えています。
これこそ私たちの目指す家づくりだと改めて実感しました。

良い家は長持ちする。

最後までお読みいただき、ありがごうございます。