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埼玉スタイルの家

恥ずかしいタイトルを付けてしまいましたが、
近年は、住宅でも地域性が薄くなりつつあるような気がします。

寒い地域、暑い地域、雨が多い地域、少ない地域、雪が多い地域、などその土地の風土に合わせて住宅は進化してきたはずなのに、気が付いたら右ならえ、日本全国が大きな建売住宅販売所のようになりつつあるような気がします。
計算上の性能さえ確保されていればそれでよいのでしょうか?


温暖化により気候の差が少なくなってきた

そもそも論として、
地球温暖化により、この夏も日本全国で30℃超えの真夏日が連発しておりましたので、地域差って何? と言う感じもしますが、それでも地域の特性が全くなくなった訳ではないので、地域のことを理解して家を建てた方がより良いのではないかと考えています。

埼玉県の気候とは

埼玉県と言っても、県内でも地域の差はあります。
埼玉県には何も無いと思っている方も多いでしょうが、
実は埼玉県にも山があります。川もあります。
実は海はありません!

と言うことで、山が近い地域、川が近い地域、県南部、北部、西部、東部でも気候は微妙に異なります。

有名なところでは、日本一暑い市として度々取り上げられる埼玉県熊谷市ですが、私どもが暮らしている埼玉県富士見市とでは気温が数℃異なります。

天気予報を見ていても、熊谷の気温は私たちには当てにならず、東京都の気温を見ている方がまだ参考になるくらいです。

県内で共通している認識としては、日照時間が長いこと、だと思います。
また、内陸部で海にも面していないため、台風等の雨風の影響は他の地域よりは抑えられているような感覚です。

埼玉の土地の特徴とは

東京都の隣に位置する埼玉県ですが、
一部の都会以外では田園地帯が広がっています。

川が多く、水田が作りやすい土地であるのだと思いますが、
一方では、洪水等の川の被害は出やすく、継続的に河川改修をしている印象です。

また、田園地帯が多いことで、地盤が弱い地域も多く、
過去に沼地、湿地だった土地などでは液状化現象なども懸念されます。

そんな埼玉で暮らすための埼玉スタイルとは

新たに土地を求めるのであれば、
高台で河川から離れた地域がお勧めではありますが、そうした地域は漏れなくコストも高めです。

また、駅近でもない限り、車社会であるのは他の地域と同じですので、
一軒家でも集合住宅でも駐車場の確保は優先順位が高いです。
その他、戸建て住宅を埼玉県で建てるなら・・・

強い日差しを遮ることを考えましょう

熊谷市を筆頭に、とにかく夏の暑さは年々激しさを増しています。
ですから、
全国の中でも、特に住宅に性能(断熱性や気密性などの省エネルギー性能)を求めるのがお勧めしています。

弊社でも、豪雪地帯・新潟県で開発された雪国仕様の住宅(郷の家など)を埼玉の夏向けにご提案しています。

性能の他、屋根の軒や庇などで室内への日射の侵入を抑えることも大切です。

日射を溜めないようにしましょう

また、庭まわりなどで日射を溜めやすいコンクリートやレンガ、などの使用を抑え、地面、植物等による蒸散作用などで少しでも外気温を抑えることをお勧めしています。

地盤はベタ基礎か補強が必要だと考えましょう

高台などは別として、
県南内全域に水田が広がっていますので、
土地の地耐力が低い地域も多いです。
例え低かったとしても、そのまま建築することはありませんが、地盤補強などの可能性が高いものとして予算を組んでおくのが肝要です。

埼玉スタイルの間取りとは

海や山が近い訳ではないですし、周辺に住宅が立ち並んでいること多いので、湘南や避暑地のような設計はなかなか合わないと思いますが、
都心に近い割には広い土地も求めやすく、敷地面積によっては、
2~3階建て住宅以外に、平屋建て住宅の検討も出来ます。

リモートワークの普及に伴い、都心へのアクセスについては、以前とは意識が変わったかもしれませんが、
都心への通勤・通学のしやすさは変わりはないので、お子さんたちの独立時期や将来の同居など、将来のご家族との暮らし方に対応出来る間取り、設計が含まれるとより良い住宅になるのではないかと考えています。

埼玉での暮らしを楽しんでください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。