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所有して使う楽しさ SIGMA fp

SIGMA fp


久しぶりに「持っていて、使っていて楽しい」カメラを手に入れた。
SIGMA fpというカメラだ。
発売は4年程前で、発売当初から気になっていた(いや、2度ほど本気で買おうとした)カメラだ。

ざっくりカメラの説明をすると、フルサイズセンサーという、大きなセンサーサイズにも関わらず、コンデジみたいにコンパクト。しかもシンプルすぎるデザインのカメラだ。

今回、3年程悩んで購入した。

ボディキャップが反対なのは愛嬌

みごとな塊感。
前面にブランド名(SIGMA)を出さないで作るシンプルデザイン。


レンズの先のシルバーリングがアクセント

レンズを付けて、手に持ったところ。小ささが分かると思う。
フルサイズをコートのポケットに入れて撮りに行ける。

機種名である「fp」はフォルティシモ と ピアニシモ。「非常に強く」と「非常に弱く」である。こんなにシンプルで小さいのに、非常に拡張性がある。詳しくはSIGMA fpのHP等で。

購入しなかった理由

これまで欲しかったけど、購入しなかった理由は、

  1. ファインダーがない(コンデジみたいに、背面液晶で見るしかない)

  2. レンズの選択肢が少ない

この2点である。

1は液晶だと晴天の太陽の下では見にくいし、マニュアルフォーカスのレンズはピント合わせがしにくい。それらのせいでポートレート撮影などではテンポが悪くなる。

2は当時使いたい画角と絞りのレンズがバカでかく、せっかくコンパクトなのに、レンズのせいで全く意味がなくなると思ったからである。

自分の「好き」を見つめ直す

もう一度、自分がどんなものに惹かれるのかを整理してみた

シンプル
機能的


この2点を同時に満たしている物が、洋服にしても、なんにしても好きだ。
fpがシンプルなのは言うまでもない。

機能的。カメラで言うと、僕にとってフルサイズセンサー以上が機能面の最優先なのである。ここを妥協して失敗したのが、FUJIのX-E3だった。
クラシカルな見た目、コンパクト…まではいいのだが、フルサイズより小さいAPS-Cセンサーだった。そのため、撮れる絵に満足できず、しばらくして使わなくなり、売却。

もう一つは、マイナス面であげた、ファインダーがない問題である。これは少し引っかかる部分。これをクリアしないといけない。

fpの純正外付けファインダーは2種ある。
1つは背面液晶を覆って、見やすくするという、超アナログ的解決方法のファインダー。ただ、そうとう大きくなり、fpの最大のメリットを殺してしまうため大多数のユーザーが選択肢から外している。
もう1つは、側面に取り付ける電子ファインダー。これもちょっと大きくなってしまう。さらに価格が高すぎる。

そんなとき、youtubeでいくつかの動画をみた。
林さんという方が「SIGMA fpを至高のスナップカメラにする8mm風カスタム」という動画をあげている。詳しくは検索して見てほしい。
同じカスタムの方を他にも拝見した。
ちなみにこんな感じである。

どうなっているのかというと、fpを縦にして、カメラの下に棒状のグリップを取り付け、そこを握っている。さらに、さきほど説明した背面液晶を覆ってしまうファインダーがついている。グリップはクイックリリースなので、縦から横にすぐに付け替えることができる。

どう見ても8mmフィルム風だ。8mmフィルムを知らない方は画像検索していただきたい。

横撮りバージョン

・・・シンプルじゃないじゃないか?

そんな声が聞こえてくる。

良く考えると、もう一つ自分の「好き」があった。

個性的でユニークなもの

そもそも、今までで一番使っていて楽しかったカメラはハッセルブラッドだ

hasselblad 500c/m

バカでかいが上から覗くそのスタイルと、唯一無二のユニークさ。
撮れる写真も1:1の正方形フォーマット。

hasselblad 500c/mで撮った写真

そして機能的という面ではフルサイズ以上の中判サイズ。

fpをカスタムして、8mmフィルム風カスタムした姿は、ハッセルブラッドのユニークさと通じるところがある(と僕は思っている)。

考えてみれば、車でも考えに考えてMINIを買った時も、普通の3ドアではなく、観音開きのクラブマンにした。

シンプル、機能的、ユニーク…この3つのキーワードが好きなのだ。

もちろん、シンプルにもできる。多少の見づらさは我慢して、ボディとレンズのみにして運用も可。今はオートフォーカスの欲しいレンズでコンパクトなものもあったので、それを購入するとファインダー無しの野外でもそこまで不便は感じることはないだろう。

僕の中の最小構成 グリップ付きのピアニシモ

fとpを自分の中で使い分けて楽しむことができる。

そもそもSIGMAというブランドっていうだけで、カメラで言えばかなり少数派だ。世間はやはりsony、canon、nikon、fujifilmが主流。

使っていて楽しい理由

これまで説明したように、使うことが楽しい理由の一つは、道具としてのカメラが気に入ったこと。正直僕の中ではハッセルブラッドと遜色ない。

あとは、ソフト面で楽しむことができる。
一つはアスペクト比。ハッセルブラッドが1:1のように、縦横の比率がカメラによってさまざまである。デジタルカメラではカメラによっていくつか比率が用意されている。ちなみにこれまでメインで使っていたカメラには1:1はなく、16:9か4:3、3:2くらいしかなかった。

fpにはもちろん1:1もあるが、ユニークなのはシネマ風の21:9。

この比率、けっこう好きな感じだ。
この比率だと、こうやって連続で写真も載せやすい。

ソフト面のもう一つは、いくつかのカラーモードが用意されているということ。有名なのはFujiのフィルムシミュレーションだろう。RAW現像は敷居が高いが、フィルムシミュレーションであれば、ちょっとおしゃれな感じの色味の写真を撮ることができる。

このSIGMA fpにもカラーモードが存在し、それがけっこうユーザーの間では高評価なのだ。そして、そのカラーの名前もおしゃれで好きだ。

一番よく耳にして、みなさんが使っているのが「パウダーブルー」
おしゃれすぎる名前だ。

パウダーブルー


パウダーブルー(弱め)

もう一つ好きなのが「ティール&オレンジ」

ティール&オレンジ

そして、もう一つ使っていて楽しいのは、動画を撮るのが楽しいことである。
これの要因はやはり8mmフィルム風カスタムだろう。どう見ても動画を撮っているようにしか見えない。

ただ、カラーモードに関していえば、やはりそれだけで「作品」作りをするのは難しいように感じる。

個性的でユニーク

が好きな僕は、パウダーブルーでは満足できず、やはり最後はRAW現像

Daizブルーです(笑)


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