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旅は人間性を取り戻す作業

旅は人間性を取り戻す作業であると思っている。

1950年代アメリカの社会規範に片っ端から立ち向かっていったビート・ジェネレーションの作家たちは放浪者であり、広大なアメリカ大陸からモロッコまでを自由気ままに旅し、ライブ・ポエトリー・リーディングを各地で行った。

それがカウンター・カルチャーのルーツになり、シリコンバレーに多大な影響を与えた。AppleがMade in Californiaにこだわるのは、彼らのスピリットはカウンター・カルチャーにあることの表れである。

カウンター・カルチャーは、豊かな生活と安定というアメリカ中流社会の価値観を物質主義と批判し、そこから離脱して、精神的な自由と満足を得ようとする流れだ。

普段の生活で僕らは命を落とす危険がない。餓死することはない。要は、生を感じる機会が少ない。

ビート・ジェネレーションの作家たちは、旅をすることにより、僕らが忘れていた"何か"を取り戻そうとしていたのではないか?

近代化された都市で住む僕らが唯一人間性を取り戻せる方法は、旅ではないか?

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