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爆上戦隊ブンブンジャーの第一印象…「戦隊は仲間」への回帰

2024年のスーパー戦隊、「爆上戦隊ブンブンジャー」が始まって一ヶ月、第4話まで放送されましたね。

久しぶりに王道の戦隊だ、という感じでネット上での評判を見るに往年の戦隊ファンには好意的に受け取られているようです。
現時点4話までも非常に軽いタッチで、特にエンディングの「コツコツ-PON-PON」に作品のカラーがよく出ている、実に楽しい番組だと思います。

お気楽な曲に思えますが、
「みんな違ってみんないい それが自分と胸を張れ」
というフレーズは前作キングオージャー最終回のメッセージにも通ずるものがあり曲調と裏腹に熱さもありますね。

王道であり、強調されていることは

とにかく前作の王様戦隊キングオージャーはCGによりファンタジー世界を描き出した革新的な作品で、毎回壮大なドラマを見せ大変な盛り上がりになりました。
私も放送中、放送後にそれぞれ記事を書いたことがあります。

この2記事はかなり多くの方に読んでいただき、番組の人気を思い知る事が出来ました。こんな作品の後で、次は果たしてどうなるのか、大丈夫なのかといった心配の声もあった程ですが…。

一方で上の記事を書いていた頃にSNS上で一部、キングオージャーにイマイチ乗れない人達の声も目にしていました。長年戦隊を観てきていて、所謂「お約束」「定番」をこよなく愛している人達にとっては、ゼンカイジャーからドンブラザーズ、キングオージャーといわば「変化球」が続いていることに難色を示さざるを得ない状況だったのかもしれません。
私などは「面白いからいいんじゃないか」程度の意識で毎週楽しんでいる緩い視聴者ですからそういう意見もあるのか、と意外にすら感じたほどですが、確かに保守的な作風こそがスーパー戦隊の安定感でもあった側面はあるのかも…気持ちは分からなくもない、と思っていましたね。

慣れ親しんだ戦隊が観たい、という人には
まさに待望の番組だったのではないでしょうか、ブンブンジャー

そして個人的に、最初の4回を観てブンブンジャーに抱いた印象として、

「チームであることが強調されているな」

というものがあります。これはここ数年の作品が「戦隊」と言いながら個々がバラバラな作品が多かった、ことからの路線回帰なのかな、と思っています。ドンブラザーズ、キングオージャー共に5人、6人が揃って名乗りを上げない回が多かったんですね。むしろドンブラなんて一回でもあったっけ?レベルで全員がバラバラでした。というかイヌブラザーの正体をメンバーが知ったのが44話ですよ、放送当時はこのまま知られずに終わるのかと思った程です。

なので、今回のブンブンジャー、最初からメンバーの連帯感、結束を印象強く描いて「戦隊は仲間である」という方向性を打ち出しているように見えます。思えばゼンカイジャーも介人と友達のキカイ、みたいな雰囲気だったので純粋に戦う組織としての戦隊は、なんとキラメイジャー以来4年振りになるんですね。これもまた、47作を数える戦隊の「安心感」の一つとしてお約束を意識しているのかもしれません。

敵であるハシリヤンがおちゃらけているのも、安心感がありますね
前作のダグデドなど、完全に滅ぼさなければいけない対象でしたが、
「戦ってるのが楽しそう」な敵もまた、日曜朝にはいいものです

意外にも、リアル路線?

そして4話、ブンブンジャーの装備があくまで大也個人の所有物であり民間のものである事から国の機関と衝突する、という物語が描かれました。

特撮に出てくる警察は、作品によって別物のように
有能、無能に変わりますね。今作は前者のようです

リアリティなど度外視して、ヒーローと悪者の戦いを描いていく番組もありますが、このブンブンジャーは意外にも「社会の中の戦隊」という視点があり、ドライな作風の中にリアルさも混ぜてきているようです。人ではない謎の敵と戦うヒーロー、それに対して警察は…という話だとまさに仮面ライダークウガの空気感が出てきます。ブンブンジャーはそこまで突き詰めたドラマにはならないと思いますが、「別の陣営と共闘する」という要素は面白くなりそうなので、期待しています。

…というか、この警官は来週早速メンバー入りするようですね(笑)。

第4話予告で「ブンピンク逮捕!?」と聞いて
あぁ、何かやったんだろうなと流してしまうほどには今年の戦隊も傾奇者ですね

ともかくこのブンブンジャー、ニチアサらしさ…とでも言うべきか肩の力を抜いて観られる番組なので、楽しんでいきたいと思っています。
毎回映画を観ているような濃さがあったキングオージャーは見事でしたが、今作の様な「勢いで突っ走るぜ!」な番組もまた毎週が楽しみになるものです。

とりあえず今日4話を観て、カレーが食べたくなりましたね(笑)。

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