古今叙事大和本紀 第一章 吉備国の果てまで 3
大量の食材を受け取り、岳達は長の家を後にした。
この地で採れた物を頂いたのは確かなので、とりあえず土地神様の元へとお礼を込めて参拝しようという事になり、路をすれ違う民に神社が存在する場所を聞き、その方向へ足を運ばせる。
天鈿女の話によれば、吉備国からしてこれから向かう大和国は東の方角を指しているらしい。そして、先ほど話していた長の話からすると、我々が抜け出した杉林はこの村の西の最果てで、という事は今居るこの長の家近辺は南を位置する事となる。
先ほど民の話によると、疫病