「ペンギンの国のクジャク」読んだ
アジャイルの文脈の中で紹介された本だったので、タイトルからして「主人公のクジャクがペンギンだらけの多様性のない国を一人で変えていく話なんだろうなあ」と想像して読んだら全然違いました🙃
(2ページ目でカルロス・ゴーンの名前が出てきたのが面白かった。)
この本は三部構成になっており、
第一部がペンギンの国にスカウトされたクジャクのジャックの物語
第二部がクジャクな人に対してのアドバイス
第三部がペンギンな人に対してのアドバイス
となっています。
第一部
「ペンギンの国」は官僚主義で形式主義で前例主義な組織のことを表し、「クジャク」は才能があり想像力豊かで行動的な人のことを表していると思いました。
そのようなクジャクの「ジャック」がペンギンの国にスカウトされ、同調圧力を受け、同化しないどうかした奴と、成果を上げても振る舞いで評価され、ありのままの自分を受け入れてもらえない状況に陥ります。
似たような境遇の鳥たちとペンギンの国に少しずつ変化をもたらそうと、
✔ 褒め殺し戦略
✔ プラス思考戦略
✔ 無知を装う戦略
✔ 安全な学習戦略
を実践していったのですが。。。
でも、結局、その努力が報われることはなかった。
なぜなら、
ほんとうの自分まで変えることはできなかったからだ。
よそ者鳥たちは、
さんざん苦労したあげく、思い知った。
ずっしりと根づいてしまっている
この島の文化を変えることは不可能だ、と。
不可能だと確信してしまうんですよね。
ペンギンではないのにペンギンであることを強いられるんですから。
そして……
よそ者鳥たちの一部は、
みずから望んで
<ペンギンの国>を出ていった。
真っ先に<ペンギンの国>を出ていったのは、
クジャクのジャックだった。
出て行ってしまいます。
チャンスの国と呼ばれる、仕事ぶりと業績によって評価され、個性的であることは賛美の対象となり、多種多様な鳥がお互いに信頼し協力し合い、意見交換が活発で、自由と開放感のある国へ行ってしまいます。
よそ者鳥たち続々と移住し、能力を活かして活躍します。
やがてジャックたちは気づいた。
<チャンスの国>というのは
ただの場所ではないということに……
<チャンスの国>とは、心の状態なのだ。
✔ ものを受けとめる心のあり方
✔ 新しいアイデアに対するオープンさ
✔ 聞く耳を持つこと
✔ 学習意欲をもつこと
✔ 成長を望むこと
✔ 柔軟性をもって変化に対応すること
✔ おたがいのつきあい方を見直すこと
そう気づいて物語は終わります。
<ペンギンの国>の物語は、いまもなおつづいている。
国中のあちこちの
企業や組織で……
ちょっとしたホラー😱
第二部
第二部にはクジャク度テストとアドバイスがあります。
「いざというときにはペンギンとしてふるまう覚悟と柔軟性をもとう」
「他の毛色の変わった鳥たちの良い手本になろう」
とか、他の鳥たちの戦略が紹介されています。
また、ペンギンの長所も紹介されています。ペンギンだって悪気があってそういう行動をとっているわけじゃありませんからね。慎重な部分が良い方向に動くことだってありますし、段取りや細かい規則が必要となってくる部分もあります。そういったことにはペンギンが向いています。
更に「だれもが、小さなペンギンを飼っている」とペンギンだって心のもち方の問題だぞと指摘されます。自分の考えが常に正しいと思っていないか、自分の中の常識を相手に押し付けていないか注意していきたいです。
第三部
第三部はペンギンな人に対してのアドバイスとなっています。
「自覚しよう」
「形式と中身は分けて考えよう」
「小さな成功を祝福しよう」
そういったことが書かれています。
「クジャクの飼育法」について書かれており、ペンギン側もクジャクを受け入れる必要性を説いています。
要するに、「天才のすることは凡人にはわからない」のだ。
感想
「いや、出て行くんかい!」まずはこれ。
カイゼン・ジャーニー的な話かと思ったら出て行きますもん。
そりゃびっくりするで。
私自身どちらかというとクジャク側なので共感できました。実際にペンギンの国みたいな所から出て行った過去もあります。
クジャク度テストでの結果は
「おそらく現在の職場は、あなたにとても『あって』いる」
でした。ただこれは自分がペンギンとして「あって」いるケースも含まれているので、自らの態度や行動を今一度顧みてペンギンにならないように気を付けたいと思います。
この時期新入社員も入ってきましたし、社会に、会社に慣れろと言いつつも、今までこうやってきたから、頭ごなしにこうしろは避けたいものです。
いろいろまとめると心理的安全性大事ですかね。
😉