「芸術学」覚書

〇美学
・美学(aesthetics):18世紀に成立した哲学の一領域。美の本質や構造を、その現象としての自然・芸術及びそれらの周辺領域を対象として、経験的かつ形而上学的に探究する。美的対象、美的判断、美的態度、美的経験、美的価値などが問題。
・美の本質=「美とは何か?」
・美の基準=「どのようなものが美しいのか?」
・美の価値=「美は何のためにあるのか?」
・美的判断=「美⇔醜」≒「快⇔苦」≒「秩序⇔混沌」

〇芸術学
・芸術学:音、形、言葉など、人間が創り出す芸術的表現について、理論や技術、歴史を探求する。制作や演奏等を中心に学ぶ実技系と、芸術の本質を研究する理論系に分かれる。
・美=快感情→感性。
・芸術=形象創造→形成活動。
※美学から芸術学が分離したが、芸術学から美学へ影響もある。

〇芸術の分類

●シャスラー「諸芸術の体系」
・「同時的要素」:建築、彫塑、絵画
・「継起的要素」:音楽、演技、詩

●カント「判断力批判」
・言語芸術
・造形芸術
・感覚遊戯芸術

●デッソワール「一般芸術学」
・造形芸術=彫塑、絵画、建築
・ミューズ的芸術=演技、詩、音楽
・模倣芸術=彫塑、絵画、演技、詩
・自由芸術=建築、音楽
※「空間⇔時間」≒「造形⇔ミューズ」、「客観/具象⇔主観/抽象」≒「模倣⇔自由」の二軸分類。

●デューイ「芸術論」
・自動的芸術=人間の身体を媒介とする芸術。
例:舞踊、唄、詩、語り等
・形成芸術=道具を使って外物を処理して作る芸術。
例:建築、彫刻、絵画等。
・「媒介」に基づく分類=建築(architecture)=集団生活、彫刻(sculpture)=個別生活、絵画(painting)=色彩、音楽(music)=音、文学(literature)=言葉。

〇作用⇔作品
・作用(Effectus)=自然の所産。
・作品(Opus)=人間の作品。

#覚書 #哲学 #美学 #芸術

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