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オリンピック応援 31

 1908 年の第4回ロンドン大会で、アメリカとイギリスとの対立が絶え間なく起こり、両国選手団の関係が悪化してしまいました。そのときに行われた教会の礼拝で、ア メリカ・ペンシルベニアのエチェルバート・タルボット司教が「このオリンピックで重要なことは、勝利することより、むしろ参加することであろう。」という戒めのメッセー ジを述べたのです。
このメッセージを聞いたクーベルタンは感銘を受け、大会のパー ティーのスピーチで引用して「人生にとって大切なことは成功することではなく、努力 することである」という趣旨のスピーチを行い、それ以来、オリンピックの理想を代表 する有名な言葉として知られるようになりました。
 それ以来、「参加することに意義がある」と言われて来たオリンピックなのですが、近代五輪は本来、国や地域同士でメダルの数を競うものではなく、スポーツを通して健全な肉体と精神を養った人間が平和な社会づくりに貢献したり、スポーツを通じて異なる国や地域の人々が相互理解を深める機会なのです。
もしも新型コロナが無ければ、今頃は世界中がオリンピックに熱狂し、感動的な閉会式を迎えていた筈だったのです。
 私も1964年の東京オリンピックの際に、父親に連れられて駒沢競技場に見学に行きました。
実際の競技は見られませんでしたが、大勢の外国人選手や観光客、また会場に灯された聖火や五輪の和の華やかな光景が今でも忘れられません。
 来年に開催されるであろう2020東京オリンピックは、ぜひとも子ども達と一緒に見学して、オリンピック本来の意義をもう一度思い出して欲しいのです。
 新型コロナ問題を克服してこそ、真のオリンピックが開催出来、人々との交流を通して平和の輪が広がって行くのです。
 そして克服しなければならないのは、新型コロナだけではありません。競泳の池江璃花子さんは、白血病で東京オリンピックを諦めざるを得ませんでした。
 白血病が完治し、本人はパリのオリンピックを目指すつもりのようですが、池江璃花子ファンは、東京オリンピックで復活するシーンを期待したいのです。
 東京オリンピック延期を考えるべきではないという発言もありましたが、結局1年延期となり、選手の選考も見直す必要性が出て来たからなのです。
 再選考となって、池江璃花子出場ってなったら、まさに奇跡以上の何モノでもありません。
『これ以上の苦しみはない体験をした』とか、『以前までできていたことができない自分が面白い』とまでいう池江璃花子さんは、更なる飛躍で軌跡を起こすかも知れません。
 今年の開催中止はその為の布石だと信じて、来年の東京オリンピック開催を楽しみに、しっかりと準備をして行こうではありませんか。

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