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響くプレゼンテーションをしたければ、顧客や友人に「貢献したい気持ち」を表現しよう!

「プレゼンテーション」。それは限られた時間の中で、紹介したい事柄の魅力を最大限に相手に伝え、惹きつける作業のことです。

プレゼンテーションって本当に難しいんですよね。自分が「良い!」って思っていても、相手に伝わらなかったり、言いたいことを言えていなかったり、緊張して空回りしてしまったり。成功と失敗を経験しても、その結果に対して「なんで?」と思ってしまうことも有ったり。本当に難しいです。

私は今の会社に入社して以来、ほぼ毎日違った形でのプレゼンテーションを仕事として継続して行っていますが、その中で日々思うことを、思い出しながら書いてみようと思います。

顧客や、日常の対人関係の中での響くプレゼンテーションに困っている人など、気軽に見て頂けましたら幸いです。

相手を知ることから始める

プレゼンテーションの基本は何といっても「事前準備」に限ります。この「事前準備」なしにプレゼンテーションの成功はほぼありません。事前準備が大切なことはなんとなくわかるけど、じゃあ具体的に何を準備すればよいのか?と疑問に思うでしょう。それについては、5W1Hを活用して纏めるとわかりやすいと思います。

例)とある顧客にAという商品を売りたいとき

When:Aという商品を紹介したとき

Where:日頃の面談の場で

Who:得意先の〇〇という人が

What:Aという商品の〇〇という特徴について

Why:ちょうど競合する××という課題について悩んでいたから

How:お役立ち頂ける可能性のあるAという商品のプレゼンの機会を依頼

5W1Hを明確にし、プレゼンテーションに臨むことが基本となります。まず、上記のような経緯や条件や課題を共有できることが全てでありますので、もはやこの時点で「勝ち」はほぼ確定的と言えます。しかし、最後のHowの段階で、プレゼンという100%採用という決定的な場を与えるように話を進めていくことが重要です。

ここでの要チェックポイントは、Who・Why・Howの3つです。特にWhoは、普段会う顧客とは別にキーマンが居ることも少なくありません。日頃商談で面会する人とは別に、Aという商品を新規納入するためのカギとなる人物がいるかもしれない、そのことを念頭に日々面談していく必要があります。また、Whoの次はWhy、Howと繋がっていきますが、プレゼンテーションを効果的に進めるためには、Whyを明確にしておかなければなりません。「事前準備」で一番重要になるのはこのWhyです。

個別に細分化してプロセスを明確にする必要がありますが、何といっても一番大切なこと、それは「顧客に対するお役立ちの姿勢」です。何が何でもあなたに貢献したい!この気持ちを嘘偽りなく正直に伝えて、話を進めることが、今後の顧客との関係醸成に一役買います。

プレゼン本番までの細かい調整

「さて、プレゼンの日程はもらえた!安心!あとは準備して練習して待つだけ!」果たして、本当にそうでしょうか。「お役立ちしたい!」そういう気持ちがあれば、もっと出来ることがあるはず、と考えるのです。そして、その姿勢はAという商品の採用を限りなく100%に近いものにしてくれます。

プレゼンの日程が決まったら、とにかくその本番までの面談は「当日のプレゼンの調整」に全てを注ぎ込むべきです。Bという商品も採用してほしい、あれも、これも、いろいろと紹介したい、このような気持ちは痛いほどわかります。しかし、ここで焦っては本末転倒です。Aという商品のプレゼンに全力集中しましょう。誰が何と言おうと、「私はAという商品で顧客に貢献したい。だから今はAに集中する。」このように心で唱え、集中するのです。その心で臨む面談は、嘘偽りのない内容となるはずです。

プレゼン本番までに取り組むべきこと、それは主に「プレゼンの内容」そのものです。本番に紹介するのだから、内容の調整をしてしまっては本番の意味がないのではないか。全くそんなことはありません。一度内容を見てもらうことによって、様々な問題点が浮かび上がってきます。例えば、「Aという商品のこういう点は理解できるけど、逆にこういう点を示す資料はある?」「他の競合する商品との個々の部分の違いを知りたいかも。」「このAという商品は僕のお客にどのようなメリットがある?」など、様々な意見を伺えることでしょう。

このやり取りを繰り返すことで、当日の内容は極限にまでブラッシュアップされることでしょう。貢献したい気持ち一心で臨んだプレゼンは、必ず顧客の心の響き、成功を収めることができるはずです。

PPTの準備とノート作成の徹底

5W1Hは明確に出来た。顧客とのすり合わせも丁寧に進めることが出来た。ここまで行けば、次は実際に紹介するPPT(パワーポイント)の準備と、各々のスライドごとのノートの作成です。早速取り掛かっていきましょう。

ここでは、PPTとノートを準備する際の留意点について簡単に記載しようと思います。

【PPT】プレゼンの制限時間に合わせて作成する。スライドに用いるフォントや文字の大きさには注意する。スライド1枚が文字いっぱいにならないよう注意する。図やグラフを用いる時は、図が何を表しているのか、グラフの縦軸と横軸は何を表しているのか、わかりやすく記載する。
【ノート】紹介するPPTが全て準備出来たら、スライド1枚ごとに何を話し伝えるか、明確に文章にして準備をする。文章は20~30文字を1文とし、文脈が長くなりすぎないようにする。スライド1枚ごと、伝えたいことは必ず織り込むが、すべてのスライドの中で一番これを伝えたいという「キースライド」を1~2枚用意し、そこに全量投球できるようにノートを作成する。

「分かりやすく」かつ「細かく」、「言いたいことを端的に明確に」を意識して準備していきましょう。

本番中の立ち振る舞い

事前準備や様々な用意をして、そのあと何度も練習を重ねて臨んだはずの本番でも、やはり緊張してしまい、うまく話せなくなってしまったという経験をすると思います。であれば、なるべくそういった失敗を軽減するためにも、その緊張を活用していきましょう!

1、目線:スライドを見ず聴衆、特にキーマンを見る。

2、手元:ポインター(手元やその先の光も)はなるべく動かさない。

3、口元:早口にならないよう意識する。ゆっくり、たっぷり話す。

4、表情:キースライドを紹介する時はいつも以上に真剣な顔で。

5、表現:キースライドには「一番これを伝えたい!」と言ってしまおう。

6、クロージング:貢献したい気持ちを前面に!

7、緊張:緊張で汗だらだらでも、1~6が出来ればそれすらもプラス!

1~6、さらに7については、自分で分かっていてもそれをすべて実行してこなすには相当の練習量と歳月がかかります。さらに、7については明確なテクニックがありません。これは、顧客と担当者の間の関係性にも影響される要素です。それまでに顧客と面談してきた時間を、どれだけ生かし切れるかが合否の分かれ目です。

成功した!失敗した!という明確なジャッジが自分に出来なくても、上記の1~6、さらに7を実行できていれば、成果はついてくる、と断言できるほどです。

質疑応答とその後について

プレゼンの後、いくら事前準備や調整をおこなったとしても当日は必ず質疑応答があるものです。この質疑応答に、いかに現場で答えることが出来るかも大切な要素です。質疑応答への対策も、「事前準備」のなかで徹底して行いましょう。また、その場でわからなかったとしても、その後のスピーディな対応回答をすれば、その対応は信頼に代わり、無事Aという商品は採用へと導かれます。

もちろん、採用後もフォローを忘れてはなりません。採用になったあとが、そのAという商品の価値を最大化できるかどうかのカギとなります。広く活用してもらえるよう、様々な面で顧客をサポートしていきましょう。

Aという商品に対して顧客に尽くせば、自然と他のBやCという商品の採用につながり、最高の信頼関係を築くことさえできます。しかしながら、常に忘れてはいけないのは「顧客に貢献したい。お役立ちになりたい。」この心に嘘をつかないことです。

日々のプレゼンテーション

このように改まった場でなくても日々の仕事における上司や部下とのやり取り、友人との飲み会での会話など、プレゼンテーションスキルが役に立つ場面がたくさんあります。

プレゼンの「事前準備」は、傾聴して情報収集する力となります。また、「事前準備」の後にプレゼンをするということは、的確な反応やアドバイスなどをする力となるはずです。これらの力は、日常の対人関係を良好に保つために必要な力であると私は考えています。

その場で解決出来たり、ある時点で躓いてなかなか思うようにいかないこともあるでしょう。しかし、顧客相手でも友人相手でも、「貢献したい。役に立ちたい。」「もっと知りたい。仲良くなりたい。」この気持ちを嘘偽りなく持ち続けることが、何よりも成功の秘訣として、大切にしなければならないモノでしょう。

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