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エンドラインからの景色 vol.53 RYOTA SAKURAI FINAL GAME/桜井良太引退試合 桜井良太、朝山正悟、野口大介、橋本竜馬 試合後会見

エンドラインからは選手たちの熱く激しいプレーや、そこからしか見えない表情がある。ダブドリ編集部が撮影した中から厳選し、写真とともにゲームを振り返っていく。vol.53では6月8日に行われた桜井良太引退試合を取材。最後に朝山正悟、野口大介、橋本竜馬、桜井良太の試合後会見の様子を掲載。(写真・文 = 宮本將廣)

朝山正悟(広島ドラゴンフライズ)会見

宮本 この引退ゲームが前々から決まっていた中で、優勝という素晴らしい結果を掴み取り、BCL Asiaという大会への出場権を獲得されました。この後にチームに合流されるということで。実際、この引退ゲームを断って、チームに帯同することもできたと思います。このゲームに対する思いとかこのメンバーが集まることに対する思い入れが引退ゲームに参加してからチームに合流という形になったんでしょうか?
朝山 もちろん、そうですね。ひとつは良太に対する思い。そしてもうひとつはこれだけのメンバーが集まる。僕自身も最後にこういった仲間たちとコートに立てる喜びを感じたいというのが、プレーヤーとして率直な思いとしてありました。クラブとも話させていただいて、明日ドバイに向かうんですけど、今回はそういった決断をさせていただきました。
宮本
 ダブドリvol.19ではニック、桜井さん、朝山さんを特集をさせていただきました。(ダブドリVol.19はこちら)朝山さん含めて、同じタイミングでビックネームが引退をするシーズンとなりました。ご自身も引退を決めて、周りの選手たちも引退すると聞いたときに、改めて身が引き締まるというか……。自分もいいシーズンにしていかないとな、など改めて感じたことはあったんでしょうか?
朝山 そうですね。同じチームであったり、ライバルチームで戦ってきた仲間がコートを去っていく。ユニフォームを脱いでいく決断を聞いたときは本当に寂しかったですし、その中で最後に自分がコートに立つ。またそれ以外の部分でもより強い気持ちでチームの勝利に貢献できることを探していこうと思いました。そういう気持ちでシーズンを終えて、今日の試合を過ごさせてもらって、これからさらに次の世代の人間たちが引退していく可能性があるわけじゃないですか。そういった瞬間を目の当たりにしたときによりもっと寂しさみたいなものを感じるのかもしれないなと感じていますね。

野口大介(長崎ヴェルカ)、橋本竜馬(アルバルク東京)会見

宮本 こういうゲームだともうちょっとフレンドリーな展開になりやすいというか。その中で良太さんが最初からギアを上げていって、「あ、そういう感じ?」というような展開というんですかね。良太さん自身がゲームのトーンセットをしたというか(笑)。その中で野口さんのチームRは、3Qの直前に佐古さんがコートに入ってきて指示を出して、みんな笑顔でコートに出ていきましたけど(笑)。
野口 (笑)。
宮本 あそこの指示はなんだったんでしょうか?
野口 あれは佐古さんが、「折茂が桜井を潰しに来るから、こっちは折茂を潰せ」っていう指示を受けまして(笑)。
一同 ハハハハハ。
野口 でも、やっぱりね、折茂さんとのやり合いもあるので。点は取られちゃいましたけど、結果的に勝つことができて。最後はチームSも勝ちに来ていましたけど(笑)。いいゲームだったのかなって思います。
宮本 ありがとうございます。対するチームSは最後にドロープレーも入れて勝ちに行きましたが。
橋本 はい(笑)。
宮本 朝山さんのお話だと、折茂さんのプレーを作って、ダメだった場合の選択まであったという。小野寺さんもタイムアウトで指示を出した後に、また戻ってきて追加の指示を出すなんていうシーンもありましたけど、あれは選手同士で、「こうやって守られた場合は」ってなったですか?
橋本 そうですね。言われたように折茂さんのセットだったんですけど、多分これは守られるからそこからっていう話までしていました(笑)。実際はそこも守られて、その後に朝山さんが出てきたので(笑)。
宮本 あ、朝山さんのサードチョイスまで考えていた?
橋本 いや、2つ目も守られてられて、最後はコートの中で瞬時に考えてあの人たちが動いたプレーだったので、この人たちってちゃんとしてるんだなって(笑)。
一同 ハハハハハ。
橋本 僕はパスコースを探しながら、「ない、ない、ない」って思ったんですけど、そこから動いてきたので、やっぱりこの人たちバスケうまいなって思ってました(笑)。
一同 ハハハハハ。

桜井良太(レバンガ北海道)会見

宮本 ニック・ファジーカス選手の引退ゲームを気にされていたというお話がありましたけど、どういう風に聞いて、何が気になって今日を迎えれたんですか?
桜井 フルゲームは見てないんですけど、ハイライトを見たら、あれだけの点数を取ったと。アワードのときにニックと一緒に功労賞をもらえたので、2人で待ってる時間があったんですよ。そのときに、「72点取ったの?」って聞いたら、「いやいや、73点だ」って言ってて。
一同 ハハハハハ。
桜井 アワードのインタビューのときも、この後に僕が引退試合を控えているっていう話があって、ニックが「その日は桜井のことだけを見にきているわけだから、何かを気にしたりとかしなくていい。やること全部をあたたかい目で見てくれて、それを楽しんでくれるんだから」って言われて。そりゃ、73点取ったらそうだろうなって思いながら(笑)。
一同 ハハハハハ。
桜井 そこのプレッシャーが本当にあって、先にやりたかったなっていうのがひとつですね。あと、ニックはスリーがえげつない入ったんですよね? ニックの引退試合に出ていた(竹内)譲次にも聞いてちょっと心配はしていたんですけど、65点なら格好はついたと思いますし、スリーポイントも……あー、確率はよくないですね。でも、シーズンのときよりは良かったので、なんとか凌いだなって印象です(笑)。
宮本 (笑)。ダブドリとしてはニックの引退試合にも取材に行かせていただきました。ニックにもこの質問をさせていただいたので、せっかくなので同じことを伺いたいのですが、ずっと同じチームでプレーを続けた。北海道でプレーをし続けた。これはBリーグになってからは逆に難しいというか。
桜井 うん。そうですね。
宮本 移籍する方が多かったり、ビッグネームも移籍することが多くなってきた中で、桜井選手が北海道を選び続けた理由を何かひとつお伺いできればと思います。
桜井 そうですね。やっぱり北海道という土地に魅了されて、それがすごく大きな理由のひとつでもありますし、あとはレバンガ北海道を応援してくれている人たちの存在ですね。綺麗事に聞こえるかもしれないですけど、移籍して自分がアウェイユニホームを着て、北海道に来るっていうのはなんか気持ち悪いというか……。そういう気持ちがいつもありましたし、あとは引退を決めたときの会見でも話しましたけど、自分がメインのチームでそのチームを強くしたいと思って北海道に移籍してきたこと。最終的にそれは果たせないまま終わってはしまいましたけど、その気持ちがあったから北海道に残り続けたっていうところですね。本当に彼氏彼女の話で言うと、惚れたもん負けじゃないですけど(笑)。北海道に対して、そういう気持ちにさせられたっていうところが大きかったですね。

NICK THE LAST ニック・ファジーカス引退ゲームレポート

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