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B BALL BRAIN vol.3 佐賀バルーナーズ宮永雄太HCに聞いた「チームシステムの遂行と個人のバランス」

【B BALL BRAINとは】
ダブドリ編集長の宮本が日本バスケの未来を創り上げるために活躍する有識者たちとコアなテーマで対談し、日本バスケ発展のヒントを見つけていくインタビュー企画。今回のゲストは佐賀バルーナーズの宮永雄太HC。きっかけは様々な発信をする中でいただく、ファン・ブースターからの質問だった。1メディアの人間としては、あくまでも憶測と印象論でしかお答えをすることができなかったことを実際にコートで戦っているヘッドコーチにぶつけてみる。今回のテーマは「チームシステムの遂行と個人のバランスについて」宮永HCの考えを伺っていく。(取材日:2023年11月20日 写真=本永創太)

B BALL BRAIN

「自分が最高のシュートを打てるメンタルや体勢が整っているのであれば、どんどんシュートを打ちなさい」

宮本 今回はファン・ブースターからいただく質問の中で、僕自身も聞いてみたかったことを宮永さんに伺っていきたいと思います。
宮永 はい、なんでも大丈夫です。
宮本 ありがとうございます。テーマとしては、「チームシステムの遂行と個人のバランス」です。そこに関して、宮永さんの考えを伺いたいと思います。これはチームやヘッドコーチが目指すバスケットボールによって違いがあると思いますし、その時にいる選手の特徴でも違いがあると思います。ダブドリで出させてもらう試合会見インタビューなどで、「チームの考えていることがわかって嬉しい」とか、「学びが深い!」というコメントや連絡をよくもらうのですが、一方で、「戦術の遂行ってそんなに大事なんですか?」などの質問をもらうことが増えました。僕は試合も見て、コーチや選手のお話も聞かせてもらっていますし、バスケットボールのコーチライセンスも持っているので納得できることが多いのですが、1メディアである以上、踏み込んだ話は必要だと思う反面、表現によっては必要のない誤解を生んでしまう恐れもあります。プラスして、それは僕目線の憶測や印象論でしか語れないという側面もあるんですね。
宮永 あー、なるほど。
宮本 佐賀のオフェンスで言えば、連動性というキーワードがあり、そのためのオフェンスシステムがある。それを遂行できればアドバンテージを作ってより良いショットを打つことができる。ここまでは試合を見た印象であったり、会見の話でたどり着くことができます。そこから先の話ですよね。ヘッドコーチが考えていること、意識していることとファン・ブースターが考えていること、見えている景色は当たり前ですけど、絶対に違う。だからこそヘッドコーチが何を考えて、何を選手に求めていてるのか。どのあたりは選手に委ねているのか。そういったチームシステムの遂行と個人のバランスについて宮永さん視点でお伺いできればと思います。

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