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エンドラインからの景色 vol.55 B1 第1節 川崎 vs 秋田 GAME1 試合後会見

エンドラインからは選手たちの熱く激しいプレーや、そこからしか見えない表情がある。ダブドリ編集部が撮影した中から厳選し、写真とともにゲームを振り返っていく。vol.55はB1第1節の川崎vs秋田のGAME1を写真で振り返っていく。最後に両HC、中山拓哉選手、篠山竜青選手の会見を掲載する。(写真・文 = 宮本將廣)


秋田ノーザンハピネッツ 前田顕蔵HC会見

宮本 ペイントタッチの差が結構あったかなと感じました。量以上に質と言うんですかね。川崎さんにうまくペイントを侵入されてしまって、秋田さんは2クォーターから4クォーターの前半くらいまではうまく進入できなかった。もちろんスタイルとしてボールを展開して、逆サイドに飛ばしてっていう狙いがあると思いますが、4クォーターの終盤はできてきたと思います。途中にできなかったのは、何か原因があるのか。それともシンプルに個人がもう少しアタックの意識を持って欲しかったなどの単純な問題なのか。どうでしょうか?
前田 1クォーターはうまくできて、2クォーターから停滞してしまいました。1つの要因としては、川崎さんが小さく守っていたからですね。そういったディフェンスに対して外から軽く打ってしまう、ファウルをもらえるシチュエーションなのに外から打ってしまうみたいな。すごく雑なオフェンスをしてしまったことが問題のひとつだと捉えています。ペイントに入っていく手前で小さく守られているので、そこで決めきれたらいいんですけど、決めきれないときにどうやってベントに入っていくかっていうのは非常に課題だと感じています。単純に打ち切ったシュートを決めきれない弱さというのもあったと思います。ただ、選手には思い切って打ってほしいですし、そうやって我慢しきれなかった部分が、チームが崩れる雰囲気になってしまったので、僕としてもすごく反省しないといけないところだと感じています。
宮本 あともう一点ありまして、それがゆえに影響があったと感じているんですが、川崎さんのシュートが外れてからのリバウンドですね。そこに至るまでのローテーション、ボックスアウト、リバウンドというところが徹底しきれなかった時間帯が2クォーターから3クォーターの前半くらいまでありました。あれが取れればもうちょっと頑張れたというか、我慢できたのかなと思います。そこのトラブルは割と簡単に解消できるものなんですかね?
前田 はい、できると思います。
宮本 それはどのようなトラブルがあったんでしょうか?シンプルにヒットファーストですか?
前田 もう全くファイトしていない。ちょっと手が絡んだからファールみたいな、すごくソフトなメンタリティでやってしまっていました。前半めちゃくちゃリバウンドを取らましたよね。2クォーターかな。めちゃくちゃ連続で取られました。後半にリバウンドが取れてはじめたのは。ファイトはしだしたっていうことです。
川崎さんのガード陣も素晴らしかったと思います。うちの日本人選手が中に押し込まれたという部分だったり、インサイドの選手が押し込まれたりもありました。そこはシンプルにこっちがフィジカルにできてなかったということだと思っています。

秋田ノーザンハピネッツ 中山拓哉選手会見

宮本 ガディアガ選手が最初に左のコーナーからハンドオフでアタックしていくシーンかなり効果的でした。何度かそこでオフェンスがうまく回ったところで、川崎さんがタイムアウトとって、スタントの位置が結構絞られたというか、すごくいい感じのポジションを取られていたと感じました。あの後からペイントタッチがなかなかうまくいかなくて、ターンオーバーが増えたと思うのですが、あそこの解決策ですよね。コートで戦っていた中山選手の目線で、もうちょっとこうすればとか、カッティングが必要だったとか。感覚的に何かありますか?
中山 そうですね、バシ(ガディアガ選手)のところが良かったのは確かで、向こうが対応してきた時の後の僕たちの対応が良くなかったのは確かだと思います。あそこでもう一回ボールをフローさせられればよかったなと思います。チームとして全然同じページを描けていなかったという反省はありますね。バシのところが良かったので、ちょっとこだわりすぎてたというか。うまくいかなくなってからも、そこをずっと使おうとしていたので、次の展開をもっと作る必要はあったと思います。
宮本 4クォーターはディフェンスからスティールして、早く処理することができていました。ああいう時間帯を増やしていくことが重要だと思うんですけど、あの時間を増やすためにはどうしていくべきか。今考えていることがあれば教えてください。
中山 僕はディフェンスの部分を気持ちでやるのが一番大切だと思っています。今日はトランディションのところではあまりやられていない中で、1対1の責任をもっと徹底しないといけないとは感じています。前半に関して言えば、ピックのディフェンスもちょっと下がり気味だった。後半はよりボールにプレッシャーをかけていけたので、ああいうアグレッシブさをチームとして出していかないといけないと思います。またガードの話になっちゃうんですけど、ガードがディフェンスの強度を作ると思っているので、僕らがディフェンスの圧も上げなきゃいけないし、オフェンスも良いオフェンスから始めなきゃいけないと思うので、ガードがどれだけできるかが大切かなと思います。


川崎ブレイブサンダーズ ネノHC会見

宮本 印象論ですが、試合の大きな分岐点となったのは最初に請求されたタイムアウトかなと感じています。秋田のガディアガ選手の同じアクションで連続で失点をして、ファーストタイムアウトを請求されました。そこからスタントのポジションが変わったりとか、ピックアンドロールのカバレッジを明確化したのかなと思うんですけど、あれはアジャストだったのか。それともやるべきことをちゃんとやろうよという指示だったのか。何を修正したのでしょうか?
ネノ タイムアウトを取った理由としては、自分たちが最初からやろうとしていたことができていなかったという部分が大きいです。そこはしっかりと修正するためにタイムアウトを取りました。ディフェンス面でソフトだと感じていました。プレッシャーをかけられずに、ドライブからキックアウトですぐにスリーポイントを打たれてしまう状況が続いていたので、その2点を修正するために最初のタイムアウトを取りました。
宮本 オフェンスについてもひとつ伺いたいのですが、小針選手がかなりオフェンスのペイントタッチをしていて、うまくスネークしたりしてペイントタッチをしていました。彼のそういったプレーはかなり武器になると感じたのですが、小針選手の評価をお願いします。
ネノ そうですね。彼に求めているのはまさしくそういったプレーです。彼にペイントタッチしてもらって、そこから自分でフィニッシュ、パスを捌くだったり、そこの選択をしっかりとしてくれれば、彼は自分たちのオフェンスにとって脅威にんると考えています。彼のドライブ能力を活かして自分たちのオフェンスを回してもらいたいと思っています。

川崎ブレイブサンダース 篠山竜青選手会見

宮本 印象論なんですけど、最初のタイムアウトを取ったところからディフェンスのスタントのポジションがどんどん良くなっていってる印象がありました。それによってターンオーバーを誘えたところがあったと思うんですけど、プレーしていても良くなってきているなという感触があったんでしょうか。
篠山 もちろんスカウティングをしている中で、出だしは初めてのマッチアップだったり、日本で初めてプレーする選手も多いのでよくも悪くも様子見というか。その中で、相手の特徴とか傾向をつかみながらという部分があったんですけど、少しずつそれが分かってきて、スクリーンに対しては下を通っていいのか、オーバーするのかっていうアジャストができたと思います。
宮本 そのお話だと、ネノコーチはどちらかというとアジャストしていくというか、ベースがある中でゲーム中にアジャストしていくんでしょうか。今日もカバレッジ変えたりとか結構していましたよね。
篠山 自分たちに対応させる余白はかなりありますね。変に決めないというか、こういうプレーに対してはアンダーだとかオーバーだとかっていうチームのルールは決まっていなくて、こういう相手だったらこうするべきだろう。こういう相手だったらこうだろう。シュートが入ってるんだからこうしろよ。みたいな感じでやっていくので、自分たちももっと考えて相手の傾向を捉えて、試合に臨まないといけないですし、それがいい状況になれば、もう少しいいディフェンスが遂行されるのかなと感じますね。

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