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【人生紹介】いろいろあった”淡路島のこと”を端的に語る回

私は神戸大学経営学部に通いながら、二年半ほど淡路島で生活をしていました。このことは噂で地元の同級生にも知られているようですが、そこで一体何をしていたのかということは共通の疑問のようです。ま、そりゃそうですよね。正直いろいろなことがありすぎて、かつ淡路島以前と以後の人間としての変化の振れ幅も相当大きなものだったので、自分自身でも思い出しにくいものがあります。ただ、今日高校の同窓会を控えていることもあり、最低限の説明はできるように振り返っておきたいと思います。

まずは事実をおさらい。

2020.4 神戸大学経営学部入学、北海道から神戸に引っ越し
2021.2 淡路島のベンチャー企業での6ヶ月間のインターンシップに参加
2021.4 淡路島を気に入りすぎて、神戸のマンションを引き払い、淡路島に移住
2021.7 インターンシップ終了、引き続き業務委託的な形で活動
2021.9 地域企業と全国の若者をつなぐインターンシップ事業を立ち上げ
2022.4 大学三回生になるタイミングで半年休学
2022.10 大学三回生として復学
2023.6 再び神戸に引っ越しとともに活動を終了
2024.4 春卒業にするためにもう半年休学(予定)
2025.3 卒業(予定)

では本題に入りましょう。

――まず、そもそも淡路島ってどこですか。
淡路島は、瀬戸内海に浮かぶ兵庫県の島です。ユニークネスとしては、島でありながら北は本州、南は四国と橋でつながっていること、食料自給率が120%を超えていること、大手企業が開発を進め、関西のリゾート地として注目を浴びていること、実は日本神話で国はじまりの島(国生みの神が日本列島をつくったとき、最初にできたのが淡路島)とされていること、あたりですかね。島といえども三つの市に分かれていて、端から端まで車で一時間半はかかるような大きな島です。

―― なぜ淡路島に行ったのですか。
最初は、淡路島のベンチャー企業でインターンをするために行きました。結構戦略的に、自分が幸せな日々を送るために何が必要かというところから考え、その条件に合ったのがこの活動でした。当時はコロナ一年目で、社会的にも閉塞感が大きかったですから、私も自分の居場所をなんとか見つけるために様々なアクションを起こし、ようやくそんな居場所に出会えたという感じです。

――淡路島で何をしていたのですか。
これが一番答えにくいのですが、ざっくりと、地域と若者の共創プロジェクトを生み出すための地域デザインをしていました。いくつかに分けて説明しますね。メインはインターンプログラムの設計と運営です。新しいことにチャレンジしたい地域企業を見つけ、全国から募集した大学生や若手社会人をつなげ、半年間プロジェクトをサポートします。そうなると、インターン生の募集からワークショップ、メンターやコーチとしての個別セッション、企業の発掘からいわゆる営業、企業向けのセミナー開催やアドバイザリーの役割、そしてプロジェクトが経営活動として成功できるように裏で導くような動きが必要になってくるわけで、あらゆる方面の経験をさせてもらいました。全体的なビジネススキルやマインドセットも格段に身に付きましたね。
サブ的な活動としては、地元の高校のユネスコクラブという部活をサポートしたり、YouTubeをやってみたり、時には兵庫県知事に船上プレゼンをしたり。
そして私のインターン先の企業はほぼ学生で回していたので、組織づくりやリクルーティング、報酬設計、予算管理なんかにも熱を注いだわけです。ビジネスや組織活動が、どの変数をいじるとどういう結果が返ってくるのかというのを、もがきながら学んでいきました。
プライベートなところでいうと、毎週のように開催される何かしらのイベントやワークショップを手伝ったり参加したり、夏には誰もいない海ではしゃいだり、淡路ビーフの豪快BBQを楽しんだり、シェアハウスで来訪者と一緒にパーティーをしたり。
そうやって、自分・他者・地域・社会・ビジネス・暮らしと向き合いながら生きることを探求し、これまでの人生にはなかった新しい考え方や経験や価値観に身をさらしていたとも表現できるでしょうね。だいぶ大人になれたと思います。

――淡路島に住んでいる間、大学はどうしていたのですか。
基本的には淡路島でオンライン授業を受け、対面授業のときは淡路島から神戸に2時間半かけて行っていました。コロナがプラスに働いた面ですね。移住したときは100%オンライン授業だったし、対面再開してもまあ行けるっしょと思っていたのですが、自宅→車→徒歩→高速バス→電車→市バス→大学を日帰りでするのは精神的に結構しんどかったです。淡路島生活の最後の方、二日連続で対面授業があるときなんかは、三宮のネカフェに泊まったりしてました(笑)。

――半年間の休学はどうしてしたのですか。
淡路島のことを100%やりたいのに、大学の授業に時間と頭を割かれることに耐えかねたからです。そもそも私はそのころにはもう大学というものが好きではなく、実際に社会に介在できる淡路の活動をずっとしていたいのに、大学の授業と課題という時間がストッパーになってしまうのが、本当に憂鬱で悔しくて。それを淡路で結果を出せない言い訳にもしたくないなと思ったので、休学しました。一回生のときは休学する人を見て若干引いていたものですが、有意義な休学をする人がまわりにたくさんいたから見えてきた選択肢でしたね。

――淡路島は楽しかったですか。
正直複雑な気持ちです。普通の学生生活ではなかなか経験できないことを、いろんな人の支えでさせてもらって、自分も大きく変化を遂げられたことに大きな感謝があることは間違いないのですが、自分が目指していた理想、関わった人全員がよかったと思えるような結果を出すことはできなかったですから。加えて、最初は同じ方向を見ていたメンバーともだんだんと考え方が合わなくなり、一緒に活動をしていくことが難しくなってきました。楽しかっただけの感想で済むほど、単純な日々ではなかったと振り返ります。ただ繰り返しにはなりますが、自分を形づくった期間のひとつと言えます。

今は神戸に戻ってきて、残りの大学生活をどう淡路島を超えるおもしろい日々に過ごしてやろうかと画策しています。ひとまずこれを書き終えたので、次はこの後の同窓会の締めの言葉を考えなければ。

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