クラウドサイン カスタマーサクセス部 信江 亜由美「今が、大切。」#CloudSign_Astronauts
クラウドサインを創っている社員を、クラウドサイン責任者・橘がインタビューする企画「Astronauts(アストロノーツ)」。第7回目はクラウドサインのカスタマーサクセス部の信江 亜由美さんをインタビュー。
エンタープライズCSMは顧客との信頼関係が大事
橘:では、インタビューを開始します。信江さんはクラウドサインに2021年に入社以来、カスタマーサクセス部で活躍してますよね。
信江:はい。エンタープライズCSM(カスタマーサクセスマネジメント)という大企業向けのカスタマーサクセスの部署で入社し、その後カスタマーサクセス内で若干のミッション変更があり、今は有償でのオンボーディングコンサルティングを専門にする役割で引き続きカスタマーサクセスに向き合っています。
橘:クラウドサインでのカスタマーサクセス業務の特殊性などはありますか?エンタープライズCSMとオンボーディングコンサルティングの二種類の職種を体験した信江さんだからこそできるような言葉があれば。
信江:オンボーディングコンサルティング業務は基本的に導入後3ヶ月での支援なので、今後の定着の土台作りが基本です。一方でエンタープライズCSM業務は活用がしきれていないお客様の活用支援で中長期に渡る支援体制となります。
そのため、私たちの支援も寄り添い方が変わってくるのが特徴的です。例えばオンボーディングコンサルティングは短期間での支援なので、躓きやすいポイントを伝え続け、時には厳しいことも含めて支援しきる事を重要視しています。
私たちは様々な経験から電子契約を全社的に浸透させる難易度を知っていますが、お客様は初めての体験でもあり、先回りして解決方法を伝授しきる事が大事です。
エンタープライズCSMは導入期を終え、一定のクラウドサイン利用はできているけれど未だ活用し切れていないお客様ですので、お客様の課題感を理解しながら中長期に渡って支援し続けます。
そのため、何より窓口に立っているお客様の信頼を勝ち取るかという目線が重要だと考えています。短期間で正論をぶつけ続けるのではなく、いかにお客様に寄り添い困った時にご相談をいただくかを意識しています。
橘:カスタマーサクセス業務をする中で失敗談とかはありますか?
信江:まだ失敗と確定したわけではないですが、当社が設計した業種特化型の横展開施策のような展開は上手くいかなかったです。
電子契約はAという会社の成功方法が必ずしもBという同業種の会社に当てはまるわけではなく、規模感や法務の体制、取引先との関係性など、1つ1つは少しの差異でも変数が多く、横展開ができる余地が少ないように感じました。
そのため、当社側からの試みで活動するよりも、お客様と信頼関係を構築し、お客様から課題をいただいたタイミングで解決に動いた方が解決に向かう場合が多いと感じました。これはまだトライアンドエラーの最中ではありますが、お客様の課題ドリブンで優先順位を決定するのがカスタマーサクセスの近道とも感じた事例です。
橘:ありがとうございます。話は変わりますが、信江さんの前職ではいわゆる大企業のシステム会社でエンタープライズ企業向けにBPOサービスの営業をしていたんですよね。
信江:そうです。BPOサービスの需要が大きいのが規模の大きいお客様ということもあって、入社して2年は社会インフラ系の事業を行う企業で、その後は航空機関連の事業を行う企業を担当していました。
比較的製品単価が高いこともあって前職では業種に特化していました。クラウドサインでは本当に多くの業種に携わることができて、活用支援ができるので色んな企業や担当者との巡り合いが本当に楽しいと感じます。
橘:そもそもクラウドサインに入社したのはどんなきっかけだったんでしたっけ?
信江:それはコロナウイルス蔓延が大きく関係しています。私が当時担当していたお客様が飛行機に関連する事業を行っていましたので、コロナウイルス蔓延により製造ラインが一部停止されてしまいました。そのため私が当時扱っていたサービスの需要も少なくなり、提案どころではない状況になっていました。
そのため転職活動を検討開始したのですが採用凍結している企業もあり、働きながら自分が何をしたいのか見つめた中で、当時コロナウイルス蔓延により需要が増していたSaaS製品のカスタマーサクセス支援がしたいと感じました。
橘:SaaS製品の中でもクラウドサインを選んだ理由はありますか?
信江:もう1社選考に残った企業があったのですが、クラウドサインは日本全国から求められていると信じられたことが大きかったです。
応募する当初は弁護士ドットコムという社名が堅い印象を受けましたが、社員の皆様と会話していく中でカジュアルな雰囲気でスタートアップ企業のような勢いを感じました。本当に顧客のために努力する方ばかりで、今後も切磋琢磨していきたいと思います。
一緒にいて毎日が楽しい。
橘:信江さんを取材したいと思ったのは仕事に対するというか、人生をドライブするスタイルに独自性があり、参考にできるものがあると興味関心を持ったからです。
クラウドサインで仕事をしてみて、どういう感想を抱いていますか?
信江:まずクラウドサインで働いてみて思うのは、クラウドサインにいる人達が好きだということです。私は旅行に行くとしてもどこに行くか以上に、誰と行くかがとても重要だと考えます。だから仕事でも何をするか以上に誰と仕事するかが大事なんだと思います。
だから今はカスタマーサクセスで一緒にいるみんなが大事だし、好きです。みんなポジティブで明るくて大事な仲間です。
橘:仕事論のようなものも聞いてみたいです。そもそも仕事に向き合うスタンスは人それぞれで正解はないですが、仕事をするってどのように捉えていますか?
信江:私はプライベートのために仕事をしていますし、仕事のためにもプライベートを過ごしているように考えています。毎日気持ちが向く方向に過ごすことを大事にしています。例えば最近ではビッグバンドが好きで、趣味でサックスを始めたりもしました。
クラウドサインで顧客に向き合う自分も、趣味でサックスを吹いている自分も、どれも自分自身で、大切な自分で、仕事も趣味もどれも楽しいです。
橘:へえ、面白いですね。自分はわりかし単純で、社会の為に全てを尽くしたいと、その為に自分自身が何を楽しめるかとか遂に忘れてしまった悲しい人間なのですが、人それぞれで学び深いです。
信江:自分は結構ノリで生きているところがあったりします。その時何を感じているかで行動しているし、結局何十年後かを見据えて今を犠牲にしていても、その何十年後かに生きているかはわからないと思うんです。結局死んだら意味ないですし今が大切です。
クラウドサインに今いるのもクラウドサインのカスタマーサクセスのメンバーが本当に好きだからです。一緒にいて毎日が楽しい。お客様とも同じで、こないだは私が担当しているお客様と飲みに行きましたが人との巡り合いが楽しいですし、やり甲斐を感じています。
橘:普段どのようにして休日を過ごしているんですか?
信江:大体酒を飲んでいます。あとはサックスをしてビッグバンドジャズに参加しているので酒と音楽が趣味です。サッポロ黒ラベルか本麒麟が好きです。
橘:信江さんぽいな(笑)。信江さんは自分自身ではどのような人だと自己評価しています?
信江:自分の芯というのは特になくて、基本的にその人というのは周りの評価の集合体によって生まれていると思います。自分が自身に下す評価もその集合体の1つで、基本的に信江は周りの評価によって生まれているのだと感じます。
橘:なるほど、興味深い。では周りの評価を取材してきますので、その信江を信江さん自身にぶつけさせてください。
証言1番:ビジネスアカウント部エンタープライズアカウントチーム若手同僚Nの証言
「フルマラソン走ってるのに、何故か全力疾走しちゃう人」
橘:どう?信江さんを描いたものじゃない?
信江:有り難いです。最後のは微妙に違い、「フルマラソンなのにスタート時点で走ってるのが楽しくなってきたから後先考えずに走り出して、走るのに十分満足したら車に乗って家に帰ってビールを飲む人」です。
証言2番:事業統括部長の坂元秋奈の証言
「信念があって、例え橘さん相手であっても何か意見を曲げない人」
橘:今度はどう?
信江:そう思います。確かに立場が上の人であっても遠慮はしません。勿論組織で働いていますので折れないわけではないですが、少なくとも自分はこう思うという事は伝えるようにします。
お客様の事が大切で、自分の窓口となっている方を喜ばせたいという気持ちが強く、それは揺るぎないと感じます。私が担当しているオンボーディングコンサルティング業務も日々その為に改善していっています。
証言3番:カスタマーサクセス部コーポレートCSMチーム同年代同僚Bの証言
「信江さんのことを嫌いだと言う人はいない」
橘:なんかやたら褒められてたよ。信江さんの事嫌いだと言う人はいないらしいけど、学生時代からそうだったの?
信江:いや全然嫌いだと言う人いると思いますよ。中高生時代も冷めているし面倒くさがりで、団体行動ができないので全然私の敵もいたと思います。仲良い人とは仲良いですが、クラスの中でも絶対主役じゃなかったです。
証言4番:カスタマーサクセス部コンサルティングチーム同年代同僚Tの証言
「細かいことは気にしないサバサバした人」
橘:違う角度だけど、これも信江さんのように感じる。
信江:これが一番近いようにも感じます。
確かに少し短気なところもありますが(笑)、細かい事は気にせずにお客様のために突き進んでいます。
信江 亜由美
編集後記
時折、ふと自分の仕事の進め方が合っているのか不安になる瞬間がくる。
中長期での目標を定め、同目標を実現するためにセンターピンとなるKPIを綿密に設計する。そしてKPI達成に向けた針の穴を通すような戦術を練り、日々の行動指標に落とし込む。結果、全ての行動指標が事業全体の目標達成に向けた行動となる合理的なフレームワークである。正しく、効率的だ。
一方でイノベーションと言われるような革新は、このようなフレームワークから生まれにくく、別の仕組みを用意する必要がある。Google社の20%ルールは有名だが、国内でもサイバーエージェント社のあした会議、リクルート社のRingなど、様々な企業で非連続な成長を生み出す仕掛けを実装している。
チャールズ・A・オライリー氏は、「両利きの経営(Ambidexterity)」という概念を生み出し、既存事業を深めていく「深化」と新しい事業を開拓する「探索」の両利きが経営には問われると示した。
信江さんと話して「両利きの経営」を思い出した。「両利きの経営」では、合理的で効率的なフレームワークに従って経営することは却って知の範囲が狭まり、長期的なイノベーションが停滞する「コンピテンシー・トラップ」に陥ると指摘する。
信江さんは自らの今求めている探究心に従い、行動している。その事に揺らぎがない。今求めている音楽を聞き、今話したい仲間たちとの仕事の日々を楽しむ。不思議と忘れていた、でも大事な仕事の進め方だった。
明日からの仕事ではなく、今この瞬間の仕事を全身全霊で楽しみたいと感じた。風の吹くままに、心の命じるままに、今この瞬間の仕事を楽しもう。
お読みいただきありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ