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介護の魅力発信、もうよくないですか?

魅力を発信すれば若い人が入ってくる、なんて無根拠の妄想もそろそろやめようじゃないか。というのが今回の趣旨。
魅力発信が悪いわけではないにしろ、その効果がどれだけ出ているのか?というの実際の介護現場を見ていたら首を傾げざるをえない。あるかどうかわからない魅力の発信よりも、もっと現実的に考えてみよう。

そもそも、魅力ってなんだ?

魅力発信、それはまさに魅力溢れるワード。これさえ見せておけば人気は急上昇、人々は熱狂して介護業界に若者がガンガン入ってくること間違いなし!

という全くの無根拠施策が「魅力発信」の正体なんじゃないか。
魅力発信をするなということではない、念の為。もちろん発信すること自体は全くもっていいことだし、そこから介護を仕事として考えてくれる人もいるだろう、たぶん。ただ世の中の若い人はそもそもそんなに単純じゃない。

魅力で塩バターパンは買えないことをよく知っているわけだ。

そこで魅力とは何かを一旦整理しておこう。
辞書を調べてもいいんだが、ここは意識高め最先端介護教員を気取ってchatGPTに聞いてみるとしよう。

chatGPTは57文字で魅力を解説した、優秀である。

人や物事が他者に魅了し、惹きつけられる力のことであって、それは多様な要素から生まれ、感じる人それぞれで異なるということだ。

多様とか言ってしまうところがchatGPTもなかなか憎い、意識高い。

で、介護の魅力とは。

介護の魅力が具体的になにか,ということはとりあえずここでは置いておこうと思う。ここでは「介護に魅力はあるのか?」という問いを考えてみることにする。

「そりゃ人によってあるだろ」

が当然の回答になるわけなので、あることはある。というかないということを証明することはできないし、ないと言っても発信している人が実際(その中身は置いといて)いる以上はあるんだろう。

とはいえ、chatGPTが言うように「感じる人それぞれで異なる」のだというどうしようもない課題が存在する。
発信者がいくら「介護やべーぜ!」「介護サイコーだぜ!」と宣ったところで結局のところそいつがそう感じているだけでしかないのだ。

いや、それでいいじゃないか。というのも確かなのだけども、発信者が感じている魅力をただ発信したいのであればいくらでもどうぞ、ということになる。
もし介護職を増やしたい、介護関係人口を増やしたい、介護に関わる社会課題を解決したい、ということであれば発信者の主観よりターゲットの興味関心を軸に考えて発信しないとまったく意味がない。

介護のように定性的なものは確かにわかりにくく、発信しにくい部分はあるかもしれない。そしてお給料で訴求できないというどうしようもない現実があるわけだ。

これがそもそも大きい。

もっと分けて発信した方がいい

他の職業と比較して、賃金的が訴求ができないという介護保険の致命的欠陥がある以上、何も考えないまま魅力発信をすると結局のところ主観もしはモヤモヤとした表現になってしまいがちなのだ。と、なるとやっぱり分けた方がいい。
マクロに向けて「いい仕事だから若い人きなよ!」はどう考えても効果が薄い。

ターゲットも、発信内容も、発信の手段も分けた方がいい。
その前にもっと業界内を分けた方がいいかもしれない。種別から見ても働き方から見てもまとめにくい部分はあるだろう。え?ない?介護業界は皆でがんばるべき?

でもそれをやってきて今の状態なら、考え方を変えたほうがいいんじゃないかなと思うのが自然なんではないか。


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