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【薔薇のない棘】へそ曲がりの作詞術⑥【リリースしました】

はいこんにちは。
つけ麺の存在意義がイマイチわからない作詞家の藤橋です。
とは言え、わりと食べるのですが
その度「ラーメンじゃダメなのか」という謎の声が頭のどこかから聞こえてきます。
昨日はレコーディング帰りにおいしいラーメンをいただきました。
和牛だしですって。最高。

恒例の自己紹介はこちら。

さて、いよいよリリースされました。
1年後に解散するロックバンドの新曲「薔薇のない棘」。

舞台イチバンガラス2の劇中でも使われ、
方々から「好き」という声が聞こえてきた、いい感じのギターロックです。

作曲は1年後に解散するロックバンド二期生のギタリストkeiya。
ギターソロに遊び心が垣間見えます。
ぼくは作詞をさせていただきました。

作詞した時に書いた記事はこちら。

keiyaの曲に詞を付けるのは二回目になります。

一回目は大島みふきさんの「バカだな」という曲。

「バカだな」については、今でも思い出します。
歌詞の打ち合わせのため新宿の喫茶店にkeiyaを呼び出し
あーでもない、こーでもない、とアレコレ相談しました。

keiyaからのリクエストもあり、
「夢を追いかけているはずの若者が、意志に反してダラダラ過ごしてしまう焦燥感」
みたいな方向で行こうと決まったのですが
書いてみたら全然違うところに着地してしまったという。

最終的には「どこかへ行ってしまった彼への未練を吹き飛ばしたい女」みたいな詞になってしまいました。

まぁ、あれはあれで良かったと思っていますけども。(ごめん)


そして二回目の今回です。

過去の記事に記したとおり、
初めて人にインタビューした上で作詞しました。

あとは自分の記憶や恋愛と少しリンクさせたりして
色んな思いを込めて作りました。

一つ、すごく悩んだのが
サビの最後、「薔薇のないトゲに水をやる日々よ」の
「やる」という箇所です。

正直、「やる日々よ」より「注ぐ日よ」「飲ませましょう」とかの方が
表現としては綺麗だと感じます。

「やる」は「あげる」の上から目線バージョンなニュアンスを含むし
なんか言葉として汚い気がしました。

けどまぁ、青春なんてものは得てして汚いものだし
そこに置き忘れた強烈な思いがある人ほど歪んでいくし
「やる」くらいのニュアンスで突き放した方が良いのかな。
なんてことも考え、結果こうなりました。

個人的に気に入っているのは

「薔薇のない棘」に合わせた「空ひとつない雲」というワードが
「星も見えないこんな夜には願い事すら忘れてくよう」な気持ちに繋がっていくところ。

表面的には、
霧がかかって淀んだ青春時代の救えない気持ちを描きました。

ところがこれ
裏テーマとして、いわゆる「幸せな家庭」に恵まれなかった子供に向けた
ちょっと悲しい詞でもあったりするのです。

角度によって色んな捉え方ができるように作詞したつもりですので、
ぜひたくさん聴いて感想を教えていただけると嬉しいです。


そして!

1年後に解散するロックバンドの新曲制作が決まりました。早くも。

次はイチバンにしては珍しく、バラードです。
Vo雪田くんの歌唱力が試されますね。楽しみです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではでは。

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