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循環型経済の実現を目指す「crQlr Awards 2023」開催、エントリーを募集中

ロフトワークとFabCafe Globalは、循環型経済をデザインするプロジェクトやアイデアを募集するグローバル・アワード「crQlr Awards(サーキュラー・アワード)」を開催、2023年9月19日~11月10日の期間、プロジェクトやアイデアを募集中である。製品やサービスに限らず、アート作品の応募も受け付けている。

循環型経済実現のためのデザイン「サーキュラーデザイン」とは

サーキュラーデザインは、製品やサービスを廃棄物なく循環させ、資源の効率的な活用を追求するデザイン手法である。気候変動や資源枯渇などの環境問題が深刻化する中で、昨今、業種や形態にかかわらずビジネスの現場での取り組みが進められている。また、環境へのポジティブな影響だけでなく、経済的・社会的な価値も生み出す考え方として、その取り組みは自治体や教育現場などを含むさまざまな活動分野でも注目されている。

国内外の事例やアーティストなどクリエーティブ視点を共有するアワード

このサーキュラーデザインの優れた取り組みを表彰するグローバル・アワードが「crQlr Awards」である。既存の産業における実践的なノウハウだけでなく、より視野を広くするための国内外の事例をはじめ、起業家やアーティストなど幅広い分野のクリエーティビティの活用を目的としている。そのため、参加国も幅広く、昨年は過去最多の30か国となっている。

3回目の開催となる今年も「直線型ではなく循環型の評価を行う」「名声ではなく、行動のためのアワード」「グローバル視点を獲得できる」の3つの指標を掲げ、⼤規模なプロジェクトから進行中のプロトタイプ、計画中のアイデアまでを幅広く募集中だ。

同アワードでは、製品やサービスだけではなく、マテリアル、教育、循環性を促進するサプライチェーンの仕組みまでのデザイン、さらにアートも社会や経済にインパクトを与えると考え、アート作品の応募も歓迎するとしている

過去の受賞プロジェクトには、オイシックス・ラ・大地による、野菜の乾燥資源や食器の循環サービス「ぐるぐるRadish──『捨てる』を『生かす』に変える、宅配型サーキュラーエコノミー」や、徳島県・上勝町でのホームスティプログラム「INOW: 原点回帰のための変革の体験」などがある。それぞれのプロジェクトは以下から確認できる。

審査には、イノベーション、デザイン、AI、アート、モビリティ、建築、コミュニティ、テクノロジー、バイオなど、多様な分野で実績を持つプロフェッショナルが参加予定。受賞プロジェクト・アイデアには、審査員数人からコメントと独自の受賞名が授与されるほか、一部受賞者を対象に、2024年3月開催予定の「crQlr Exhibition」での展示と「crQlr Summit Tokyo」での登壇機会など、さまざまな特典も付与される。

アワードの概要と募集サイトは以下の通りとなる。該当プロジェクトやアイデアをお持ちの方は、参加を検討してみてはいかがだろうか。

【crQlr Awards 2023概要 】

募集期間:2023年9月19日(火)12:00(日本時間)~11月10日(金)12:00(日本時間)
応募資格:年齢・性別・国籍不問/社会人、学生不問/個人・企業・団体・グループ可
応募費用:無料
応募方法:ロフトワークが運営するAWRD(https://awrd.com/)を使用して応募を受け付ける。
審査基準:
・クリエイティブであるか?サーキュラーエコノミーへの洞察があるか? for People
・資源循環だけでなく、環境に対してポジティブな影響を与えられているか? for Planet
・循環型経済を目指す社会、企業の課題に対し、解決策を示しているか? for Profit

出典:ロフトワーク プレスリリース(2023年9月19日付)

【スケジュール】

文:遠竹智寿子
フリーランスライター/インプレス・サステナブルラボ 研究員

トップ画像:iStock/TarikVision
編集:タテグミ

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