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クラウド初心者がAWS Cloud Practitioner試験を受けてきた

こんにちは。株式会社D4cプレミアムでデータサイエンティストをしている、新卒2年目社員の栗原です。

私は入社1年目にAWS Cloud Practitioner Certified(以下、AWS CLF)に合格することができました。

今回の記事では、クラウド初心者であった私が合格のために実践した学習方法や、受験申し込み方法から当日の流れについて共有していきます。


この記事のターゲット

業務の都合や趣味でAWS CLFを受験する方のうち、
・どう対策すればいいのか分からない
・受験までの流れがよくわからない
という方に読んでいただくことを想定しています。

執筆者について

2022年3月に地方公立大学の経済学部を卒業し、同年4月に当社、株式会社D4cプレミアムへ新卒入社しました。

学部ではゲーム理論を含むミクロ経済学や統計学を中心に履修し、所属していたデータサイエンス系のゼミでは画像認識を応用した研究をしていました。

IT系の知識については、学部で最低限の内容(CLI、画像処理・認識、機械学習)を独習し、入社後1ヶ月以内に基本情報技術者試験に合格したというレベルです。案件ではEC2・EBS・S3を使用していますが、資格のための学習をするまで、各種サービスの特徴や意味はあまり理解していませんでした。

受験の動機

学部時代は卒業研究として「画像認識を用いたスポーツ競技者の動作改善システム」の実装に取り組んでおり、「Google Colabは基本無料なうえに簡単で最高!」という考えのもと、分析基盤に対する理解が甘い状態で研究を進めていました。

しかし入社後に参画した小売企業の需要予測・在庫最適化プロジェクトでの分析プロジェクトでは、もちろん学生の時のようにはいきませんので、分析環境(AWS)の操作手順書を読み、必要な知識を得たうえで分析作業を進めています。

ですが、案件での作業を進めるうちに「最低限の理解のみではインシデント(例:ロールの概念を知らない→作業者が誤ってインスタンスを終了してしまう)を誘発したり、機能を最大限活かしきれない(例:CloudWatch Agentを使えばメモリ監視が可能になる)可能性がある」と考えるようになり、AWS CLFの受験を決めました。

学習方法

私の学習方法は、「問題集をひたすら解き、答えを見ても判然としない部分は適宜参考書を読んで理解する」というものです。この方法を前提に教材を選択しました。

一般の資格や大学受験では、過去問を入手して解き、対策していく流れが一般的かと思われます。しかし、AWS CLF試験ではそもそも過去問が手に入らないため、ある程度信頼のおける想定問題集を探して使用することが最善策となります。

そこで今回私が使用したのが次の問題集です。無料で180問もの想定問題を解くことができ、解答はもちろん、問題によっては解説も付属しています。また、過去に問題を解いた他の学習者のコメントも確認できるため、学習の大きな助けになると思われます。コメントの例としては、複数あるDB関連のサービスについて、どういった特徴があるか列挙しているもの等が挙げられます。

問題集:
AWS認定資格 無料WEB問題集&徹底解説 クラウドプラクティショナー
(毎日10分~2時間を3週間)

しかし、上記問題集の解答や解説だけでは、漏れ・抜けが生じてしまいます。そもそも、作成されている問題はあくまで想定問題に過ぎません。このような想定問題ベースの学習法の弱点を補うため、私は以下の書籍を辞書的な参考書として不明点を埋める目的で使用しました。

書籍:
AWS認定資格 クラウドプラクティショナーの教科書: 合格へ導く虎の巻 CloudTech制作委員会シリーズ
(1時間程度を1週間)

AWS Cloud Practitionerの試験は、IPAの基本情報技術者試験で触れるようなIT業界における普遍的なものへの理解を試される試験でなく、AWSという一企業が提供するサービスへの広い理解が試される試験、いわゆるベンダー試験に該当します。独自の用語が使われていることやAWSのサービスは数多く存在するということを考えても、上記のような最新の参考書を一冊、辞書のような位置づけで持っておくことをおすすめします。

受験申し込み

受験申し込みの流れは次の通りです。(※画像は2023年7月時点でのキャプチャです)

①AWS CLFの公式ページ(AWS Certified Cloud Practitioner 認定)にアクセスし、下図赤枠の「試験をスケジュールする」をクリックします。

サインイン画面に進み、AWSのアカウントでサインインします。
※AWSの試験の申し込みでは、ネット通販のAmazonアカウントを流用することも可能です。簡単なので、私はこの方法で申し込みました(サインインボタンを押した後、「Login with Amazon」をクリック)。

※Amazonアカウントでのログインが完了すると、先ほどのサインインの画面に遷移しますので、ここで下図赤枠の「アカウントに移動」をクリックし、サインイン完了です。

③サインイン後、下図赤枠の「試験登録」をクリックします。

④ページ下部にある「受験資格がある試験」から、「AWS Certified Cloud Practioner」を探します。見つけたら、右側にある「ピアソンVUEによるスケジュール」をクリックします。

⑤Pearson VUEの試験会場を選択する画面に遷移しますので、そこで自分に合ったものを選びます。
※オンライン受験を選択し自宅でも受験ができるというようですが、一方で同試験を受験した社内メンバーから、不正対策の環境構築(室内のチェック等々)が面倒だと聞いたため、私はテストセンターでの受験を選択しました。

⑥次に、試験で使用する言語を選択した後、ポリシーへの同意を行い、受験するテストセンターを選びます。
※言語については、試験中は日本語と英語を自由に切り替えられるため、英語の解説で覚えている部分がある方でも日本語の選択でいいと思います。

⑦選択したテストセンターでの受験可能な日時をもとに、受験日時を選択します。世間一般で長期休暇が想定される時期や土日祝は埋まりやすいため、少し早めの申し込みがおすすめです。

なお、AWSの試験は受験日時の再設定(リスケ)が可能です。
参考:https://aws.amazon.com/jp/certification/faqs/
「予約した日に試験を受験できなくなった場合、試験日を変更することはできますか?」

2023年2月現在では、2回までリスケが可能です。私も初めに申し込んだ際、前週に急遽忙しくなってしまったため、こちらの制度を一度だけ使用しリスケしました。急用で勉強時間を思うように取れず準備が進まないことがある社会人にとって、かなり優しい制度だと感じました。

⑧予約内容を確認し、会計します。下図の画面で特に間違いがなければ「次へ」を押し、クレジットカードでの決済画面に遷移します。そこでの支払いと申込完了のメール受信をもって、受験申込は完了です。

当日の流れ

試験当日の流れは、大まかに次の3つに分類されます。
1.テストセンターで受付
2.試験開始
3.試験終了
順を追って説明します。

1.テストセンターで受付

試験開始の15分前までに受付を済ませる必要があります。私は開始時間の40分前に会場入りしたのですが、受験者が複数人いただけでなく受付窓口も少なかったため、結局申し込み完了はギリギリになってしまいました。混み具合にもよりますが、余裕を持って45〜50分前くらいに会場入りしておくことをおすすめします。

受付には本人確認のための身分証明書が少なくとも2つ必要です。
公式のテスト情報を確認したところ、ローマ字で姓名を記載している写真付きのIDが必要とのことでした。私は念のためマイナンバーカードと運転免許証だけでなく、パスポートとクレジットカードも持っていきましたが、結果としては日本語で姓名を表記したマイナンバーカードと運転免許証のみで大丈夫でした。

なお、テストセンターはPearson VUE関係の他の試験(例えばAWS CLF以外のAWS試験など)や全く違う試験(英語関係など)の会場としても使われている場合もあるため、Pearson VUE側から届いたメールをすぐチェックできるようにしておくと、到着後スムーズに動けると思います。

2.試験開始
受付が済んだ後、受験に必要なもの以外の全てをロッカーに入れ、貸与物(メモ用紙とペン)を受け取り、試験室に入ります。
入室後、指示された席に着いたらすぐに試験を開始できます。

3.試験終了
問題を解き終わった後、いくつかのアンケートに答えていくと、最後の画面で合否が発表されます。最後の画面を見たら受付に戻って貸与物を返却し、自分の荷物を取って帰宅します。

以上がAWS Cloud Practitionerの学習方法、申し込み、当日の流れです。

最後に

クラウド初心者によるAWS CLF受験の経験談を記事にしました。
AWS CLF受験のメリットは、AWSの各サービスの特徴を偏りなく学べる点だと私は考えています。そのため、AWSのサービスを用いて分析や開発、運用を行う方は、参画前など早めに受験しておくと多様なサービスに対応できる素地が整い、プロジェクトの重要な部分(分析や開発など)によりフォーカスできるようになると思います!

AWS CLFは、AWSの全資格のうち、最初に受験される位置付けです。そのため、今回の記事が「AWSの資格を受けたいけどどう申し込めばいいか分からない...」「適切な勉強方法が分からない...」「当日の流れがわからない...」といった悩みを持つAWS資格挑戦者の参考になれば幸いです。

(執筆:栗原 )


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