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はじめに

僕はいま鎌倉に住んでいる。職業は医師であり研究者で、家族と夕食を食べられるようになるべく早く帰宅し、帰宅すればできるだけ3歳の子供の面倒を見る(と決めている)一児の父でもある。研究室は東京の真ん中にあり、そこまでおよそ片道2時間の通勤時間が必要だ。

6年間ドイツに留学し、日本に帰ってきたのが昨年の4月のこと、再び日本に住むにあたって、迷った末に僕は鎌倉に住むことに決めた。それと共に、生活をどうやってorganize するか、というスタンスも決まった。ちなみに僕が日本を離れていた6年間で、日本の社会は大きく変わったとは聞いていたが、それでも鎌倉から通うことを職場の同僚や上司に打ち明けるのには多少の勇気が必要だった。

あれから一年、ドイツで僕が体得し、良いと信じたやり方で研究し、人と接し、生活してきた。それは、ドイツに行く前に僕がやっていた生活や価値観と比べたらアンチテーゼと言ってよいほど真逆の生き方であり、一種の挑戦的実験だった。

そして研究室の仕事も徐々に軌道に乗り始め、鎌倉での生活も日々豊かさを増している今、記事の形で自分の考えをまとめていこうと思い立った。

何かを諦めることなく、それでもこんな風に生きていくことも可能なんだ、という発見を、今行き詰まっている誰かに届けられれば嬉しいと思う。

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