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第19話 卒業旅行NYC 後篇


ニューヨーク2日目の夜
僕は約束の場所に向かった。


ニューヨーク 
鳥心


場所はマンハッタンのど真ん中
タイムズスクエアから少し歩いたところ、
細い道からそのお店は現れた。


行燈が灯っており、
煌びやかなニューヨークの街中に
ポツんと現れた。


緊張しながらドアを開けた。

別世界だった。

ポーションと呼ばれるお寿司屋さんの
小さいカウンターみたいな小部屋が二つあり、


その奥に進むとコの字の大きいカウンターがあった。


そのステージの中心に憧れの人が立っていた。



店内はニューヨーカーで溢れ
僕の横にいたセレブリティな人達は
串を食べて"アンビリーボー!"と
感動していた。


僕は憧れの人に挨拶をした。

するとその人は

Welcome to New  York

と笑顔で返してくれた。

そして周りのスタッフに


From japan, He is bboy

と僕の事を紹介してくれた。


料理の事は言うまでもなく素晴らしく

紀州備長炭で焼き上げられた
外がパリパリ中ジューシーの砂肝
希少部位
もも肉で1番美味しいと言われるソリレス


焼き鳥だけでなく
旬な食材が展開される日本料理



僕はその人が日の丸を背負って、
憧れの場所ニューヨークで
勝負している姿に感銘を受けた。



その人と会話をした。

いつまでいるの?


あと10日います。


この日休みだから、ハーレムで待ってるよ。


プライベートで会う約束をして、
僕は手土産のsushi gangのTシャツを渡して、
お店を後にした。




数日後


ニューヨーク ハーレム地区

緊張しながら
スケボーで2時間ほどかけて向かった。

約束の場所にその人は現れた。

色んな場所に連れてって頂いた。

ZULU Nationの壁画


スニーカーショップ

ラッパーBIG  Lの射殺現場



全てが新鮮だった。


そしてセントラルパークの
ベンチに座り話し込んだ。


サラリーマンをしてたこと
病気になった事
父親の店を継ぐこと
すべて包み隠さず伝えた。


その人は

よくもここまで頑張ってきたね
今からは好きな事だから、
どんなことでも頑張れるよ、
絶対大丈夫

と伝えてくれた。

嬉しかった。

そして滞在期間中、もう一度会う約束をした。

次は再びマンハッタン


帰国1日前


マンハッタンの中心部で待ち合わせた。


会員制の超高層ビルのルーフトップBarに
連れてってもらった。
ニューヨークの景色を一望できる場所だった。

ニューヨークマンハッタンに所在する
ルーフトップBAR
ニューヨークの景色を一望出来る場所


モヒートでチルした贅沢な時間


その人は

うちで修行するのも一つの手だよ
焼鳥がメインだけど、
俺京料理の店で働いてたから和食も教えるよ
お父さんを納得させるために、
俺の事伝えてくれて大丈夫だから


はじめ理解ができなかった。


憧れの人からそのような
お誘いを受けるなんて
1ミリも想定してなかった。


人生で1番嬉しい瞬間だった。


またニューヨークに戻れるチャンスを
手にして僕は帰国した。

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