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300万プレイを記録したWeb ARゲーム「ピノゲー」CX施策詳細を大公開|D2C ID CX CRAFTS TALK

こんにちは! D2C ID CX推進室です。
先日初開催したD2C IDによるウェビナー『D2C ID CX CRAFTS TALK』。今回は『300万プレイを記録したWeb ARゲーム「ピノゲー」から紐解く 販促/ブランディングを両立させたCXの企画実装』と題し、D2C IDのCXについて大公開しました! 本キャンペーンにおいてコミュニケーション領域の全体プロデュースを担当したプロデューサー高橋大輔が登壇し、施策のメインであるゲーム設計から、結果それがどのように販促・ブランディングに繋がったのか、CXのKPI設計・CXプロデュース・CXプランニングなど、数多くの視点から存分に語らせていただきました。
見逃してしまったみなさんに向け、ウェビナーの内容をまとめた本記事をご紹介します。


ウェビナーはじめました

私たちD2C IDは、「CX CRAFTS(シーエックスクラフツ)」を強みとする、クリエイティブパートナー企業です。企画から社会実装まで、体験価値の創造を “実践知” をもって実現、ビジネスをドライブさせるクリエイティブを日々生み出しています。この度、そんな私たちが考えるCX=顧客体験価値の創造についてお話させていただく場として、ウェビナー『D2C ID CX CRAFTS TALK』をはじめました!
クリエイティブ制作に必要不可欠なCXについて、有益なお話を発信していきますので、ぜひご注目ください!

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ぜひ、以下レポートもご覧いただけますと幸いです。

本ウェビナーで学べる「CXプロジェクト実践のコツ」

『D2C ID CX CRAFTS TALK』第1弾となった今回は、CXプロデュース本部 本部長 プロデューサーの高橋大輔が登壇。

高橋大輔(D2C ID CXプロデュース本部 本部長 プロデューサー)
2012年株式会社ディーツーコミュニケーションズ(現 D2C)に入社。同年7月より株式会社電通に駐在開始。2022年10月より現職。CXコミュニケーションのプロデューサーとして活動中。SNS、PR、WEB、イベント、OOHが連動した話題性あるプロモーションや、TVCMを軸にフルファネルで連携させたアクティベーションプランニングの実績多数。
主な仕事に、ピノゲー、黒い山手線、マウントレーニア30周年、23時の佐賀飯アニメ、リラックマとカオルさん、DIC岡里帆など。賞歴:SABRE AWARD、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS、 Spikes Asia、交通広告グランプリなど。

本ウェビナーでは高橋より、D2C IDが提供するCXについて「ピノゲー」を具体事例として語られました。冒頭では、今回学べる「CXプロジェクト実践のコツ」3つが先に示されました。

この3つのコツは「ピノゲー」にどう落とし込まれているのでしょうか。ここから、ウェビナー内で具体的に語られていきました。

「ピノゲー」とは

今回の具体事例とした「ピノゲー」は、森永乳業のアイスブランド「ピノ」のパッケージをスマホで読み取ることで遊べる、Web ARゲームです。(※プレイ期間は2023年5月31日で終了しました)「ピノ」を舞台にしたユニークな全6種類のオリジナルゲームが楽しめ、ウェビナータイトルにもある通り累計300万プレイを記録するなど、大きな成果を挙げることができたD2C ID事例のひとつです。

D2C IDでは、ゲーム開発から、商品パッケージ・映像・Webを含めたコミュニケーション全体のプロデュースを担当しました。
・PROJECTSページ(事例詳細やクレジットなどはこちらから
・“ダブル高橋名人”をアンバサダーに森永乳業「ピノ」が「ピノゲー」開始、セガとの開発も進行中(AdverTimes掲載記事はこちらから
・「ピノゲー」第2弾スタート、「ピノ」と恋愛するゲーム「ピノ恋」に大きな反響(AdverTimes掲載記事はこちらから

ピノたちとトークをしながらクイズをおこなうデスゲーム「ピノトーク」、セガ『ぷよぷよ』とコラボしたパズルゲーム「ぷよぴの」、ピノが溶けちゃう前にゴールを目指すタイムアタックレースの「ピノノレーシング」、ピノくんとの恋愛シュミレーションゲーム「ピノ恋」、ピノがアイスの王を目指すアイスバトルゲーム「PINO LEGEND」、ピノの検品リズムゲームの「ピノノリズム」と、まずは6種あるゲームの紹介動画から、ゲームそれぞれの特徴の説明がありました。

継続的なアップデート

発売後も継続的なアップデートで話題性と購買動機形成をするというところも本施策の特徴でした。具体例としては、「PINO LEGEND」では、『南国白くまDX』『竹下のブラックモンブラン』といった他アイスメーカーとコラボ商品の企画や、チートキャラの参戦、さらに『SAUSAGE LEGEND』とのコラボなど。「ぷよぴの」では『ぷよぷよ』の「大連鎖チャレンジ」を中心に設計したオリジナル仕様、ステージ数の増加や、ピノの色のみでやりこむピノカラーモードといった追加の実装がありました。

また、200万プレイを突破した記念に人気お笑いタレントのジェラードンさんが参戦した大型アップデートについても、詳しく実施内容が語られました。

体験価値が大きく刷新されるものもあったため、元祖ピノゲーであるノーマル版とアップデート版、どちらもプレイできるよう構えた旨も説明。ホスピタリティを大事にした入り口設計や、大小様々な情報発信&アップデートを密接におこなっていくといった施策のポイントについても充分に語られました。通常のプロモーションゲームはゲームそのものをつくるということで完了しがちですが、アップデート含めた全体計画を綿密に設計したことが、CXプランニング・CXプロデュースで大事に進めてきた部分だと高橋は言います。1つの打ち上げ花火で終わらせないという考え方はD2C IDのCXでは基本的なアプローチです。

CXのKPIとは

ここまでの内容からも、CX施策は手数が多いことがお分かりいただけたと思います。そのため、ゴールとKPIを実装段階まで見失わないこと・見失わずにやり続けることが大事だということです。

楽しいアイスのイメージ強化というブランディングゴールに加えて、販売促進を伴わせていくという構造で設計していった「ピノゲー」では、良いブランド体験数+どれほどの数売れたかにも直結する「ピノゲー総プレイ回数/人数」、良いブランド体験時間を示す「ピノゲー総プレイ時間」とし、これらはヒットゲームタイトルに匹敵する数を叩き出しました。

CXプランニングのポイント

ゲームカセットさながらのピノパッケージでアイス売り場をゲーム売り場にするといった大胆な印象の「ピノゲー」ですが、高橋から語られたCXプランニングのポイントは非常に繊細なものでした。軸となるのは、「すべてのゲームを、ピノが主役に」したこと。箱をあけてピノがちょうど食べごろになる5分間でゲームが設計されたり、派手に見える各種盛り上げ施策はユーザーに寄り添った企画で、数を打ち、施策総量が機能したことで晴れて「ピノゲー」は大ヒットに繋がったとのことでした。

盛り上げ施策では、“ダブル高橋名人”をアンバサダーに起用するなど、発売までにゲームプロモーションをやりきることで、商品発売後、人気声優・木村良平さんを起用した「ピノ恋」「ピノトーク」がSNSでバズり大ヒット。さらに「ピノゲー」の発売前後で実況動画など非常に多くのファン層を抱えるゲームの実況者さんをハブにした拡散が大量発生しました。「ピノゲー」を求めてコンビニを25店舗めぐるもコンプリートできず…といったツイートは数多くの方に見守られより注目が高まるきっかけになりました。
これも、Twitterを中心としたSNS拡散のきっかけとなるよう、ゲーム設定やゲームカセットパッケージに加えてスコア採点やランキング機能をつけた基本設計が生かされたプランニングだったからではと思います。

CXプロデュースのポイント

CXプロデュースのポイントは、ゲーム開発+盛り上げ施策を連携した進行管理と、フィジビリ/タスク管理を基本としており、まず着手したのは企画段階でのリファレンスの調査です。なかでも、のちにコラボをすることになった『SAUSAGE LEGEND』は非常に注目した人気のインディーゲームで、大胆で斬新な発想に勝算があるのではないかなとチームで目線があったリファレンスのひとつであったと高橋は言います。

企画段階より、ゲーム開発担当者も参加し進められたのも、ゲーム市場と掛け合わせたプロデュースで成果を得た要因であったようです。プレイ回数を増やす基本となる、Web ARを使った仕様(ダウンロード不要のブラウザでプレイ可能なARゲーム)には、リファレンス調査から開発の着地まで綿密に擦り合わせがされていました。8thwallというWeb ARシステムと、フタ裏ゲームと呼ばれるパッケージからの連携で、どこまで機能するゲームができるのか、実現の可能性を探って企画開発に落とし込んでいったといいます。

さらに、話題を持続させるために、なるべくお金をかけないで量産できるコンテンツ設計にも、プロデュース全体のプランニング当初より留意していたことも明らかにします。例えば1回の撮影でティザー動画など付属コンテンツの複数撮影/編集も同時におこなう、スマホ撮影で発信コンテンツを量産する、ゲーム素材を発信コンテンツに有効活用するなど…、様々な制作物をおこなってきた実践知なくしては、効果的なCXプロデュースを成すことはできないのではと、高橋のプレゼンテーションから感じました。

その後、冒頭に示した「CXプロジェクト実践のコツ」3つに沿って、各アクションをおさらいしながら解説し、高橋によるプレゼンテーションは終了しました。

今回は、企画とクリエイティブが融合することで爆発的にヒットした「ピノゲー」を代表例として、CXの企画実装屋としての私たちの仕事をご紹介しました。CX CRAFTSとはどんなものなのか、少し触れていただけたのではないでしょうか?

トークセッションを含んだイベントレポートは、近日公開する後編に続きますので、そちらもぜひお楽しみください!

後編はこちら↓



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